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徒然なるままに自作曲紹介 - カナリア

・投稿: 2017年6月26日(再投稿: 2018年1月28日)
・作詞/作曲: みるくかふぇ( https://twitter.com/hiroys_milkcafe )
・イラスト: カザマ( https://twitter.com/kazama_vac709 )
・収録アルバム: Two Tone Colors( https://note.com/hiroys_milkcafe/n/n95167a00cdd8

2017年のGUMI誕生祭用に投稿した曲。僕にとっては初期の活動の総決算となる区切りの曲でした。2018年には某コンテストの応募用に再ミックスをして動画を作り直したものを再投稿しています。

曲調はパワーバラード。バラードでスタートしたのち途中から疾走し、最後に落ち着く展開になっています。この作りは童謡「カナリア」に登場する「歌を忘れたカナリア」を題材にした物語を表現するために、場面の展開が必要と考え採用したものです。同様の作りをした曲としては、僕の曲では最大のヒットとなった「夜明け」があります。

“歌を忘れたカナリアは飼い主から「役立たず」と決めつけられてしまいます。カナリアは本当に役立たずだったのでしょうか? これはカナリアが自身の本義を取り戻すまでの物語です“

人は感情の動物であるが故、周りの環境によってはその能力を閉じ込められてしまうことがあります。「その境遇には負けないのが本物」とはいえ、誰にでもこのような状況に陥り心を閉ざしてしまうことはあります。この状況をこの曲では鳥籠に例えています。

力を出せないカナリアは飼い主によって「役立たず」と言われ続け、いつしか「自分は役立たずなんだ」と思い込んでしまいます。自信を失ったカナリアの姿が曲の始まりです。

空を見上げれば自由に歌う鳥たち、彼らは自分には手の届かない存在。そう諦めているカナリアですが、鳥たちは鳥籠がカナリアの本来の居場所ではないことを知っていました。「もう一度自由を歌おう」、そう鳥たちはカナリアに呼びかけますが心を閉ざしたカナリアの耳には入りません。

鳥たちは何度も何度もカナリアを励まし、呼びかけを続け、やがてカナリアはそこに光を見出します。そうして勇気を出して鳥籠を飛び出し高らかに歌います。

そしてカナリアは気がつきます。「この歌声は、自分のように心を閉ざし生きる意味がわからなくなった仲間に、『一人じゃない』と伝えるためのものなのだ」と。

後年、僕は同じストーリーで「Hummingbird」という曲を書いています。「カナリア」は僕にとって初めて挑戦した物語ベースの作品です。

一人では抱えきれない状況で八方塞がりになった時、少し冷静になって周りを見渡してください。そこに手を差し伸べてくれている人はいませんか?

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