ニット事業を終了します。

・・・どこから書き始めてよいやら、結構長い間このエントリは温め続けてきた。というかなかなか完結させられずにいました・・・・

うちのサービスを利用してくださったお客様をはじめ、応援してくれていた方たちへのご報告、そして今後の自分にとっての覚え書き、といった意味合いで。書いてみます。

ちょっと長いですが、お付き合いいただければ幸いです。

=====ココカラ=====

僕の父の会社はこの6月5日で、破産開始決定を受け倒産した。これから結構長い時間をかけて破産処理を行っていくのだと思う。僕自身は父の会社の経営や運営には関わっていなかったため、客観的には「パートナー会社の倒産」、主観的には「父さんが倒産」ということである。(いや、ふざけてはないです。)



これを受け、父の会社と僕の会社で展開してきたブランド「CHOOSE KNIT」および「オーシマ」はサービスを終了することにした。他の工場で続けられないかと、いくつかの工場でサンプルをつくってもらったのだが、同じ仕様のものはできるがどちらが良いとか悪いとかということではなく、何かが決定的に違った。父と、父の工場の人たちと僕はものづくりがしたかったのだと改めて思った。そこがないのは、僕にとってとても大きなことだった。

そしてブランドをはじめて3年半。短くも長くもない期間だが、自分の情熱の大半をかけて挑んできたプロジェクトに幕をひくことにした。

CHOOSE KNIT(チューズニット)は、ニット製造業である父の会社(工場)が生産を、僕の会社が企画と販売を行うというカタチで運営していた。

ブランドを立ち上げたのが3年半前。2013年の冬だ。

はじめた理由としては、
・僕が自社ブランド・サービスをつくりたいと思っていたこと
・父の工場と一緒にものづくりがしてみたいと思ったこと
大きくわけると、この2つ。


僕の会社の主たる業務はWEB制作だ。クライアントワークのおかげで今もこうしてたっていられるし、クライアントが抱える課題を掘り起こし、それに対する回答をデザインする仕事が僕はとても好きだ。

しかし一方で、クライアントたちがそうしているように、自分でリスクをとって顧客にサービスを提供し、情熱をかけた仕事をしてみたいという想いも強くあった。

そのパートナーとして”父の工場”、”父と仕事をする”、というのは僕にとってとても自然な流れだったのだ。

また、日本のアパレル製造業全体が抱える課題と同様、父の会社も90年代をピークに売り上げは低迷。規模を縮小しながらなんとか続けてきていた。「未来」を見たとき、何か新しい解決方法が必要だった。

今まで自分がやってきたように、父の会社をクライアントとして見たとき、そこには確かに大きな”課題”があったし、解決しがいのある、挑戦しがいのあるものだった。


そうして2013年冬、CHOOSE KNITは、ユーザーがニットアイテムを色・柄・刺繍を組み合わせカスタムオーダーできるギフトアイテムとしてスタート。大量生産を前提に生きてきた日本の”アパレル製造工場”がユーザーのカスタムオーダーに対して1つ1つを生産し、直送するモデルは短期的な企画物以外では初だったんじゃなかろうか。


2015年には、絵本のストーリーを進めていくとマフラーのオーダーが完了する絵本シリーズを発表。これは結構手応えあったし、オリジナルな面白い商品がつくれたと思う。

新聞・WEBメディア・NHKといろんなところで取り上げて頂けたし、既存の流通意外にも、本屋で”本として”流通をしたり幅も出すことができた。

そして2017冬に向けてパッケージや価格を大幅に見直し、リニューアルしようとしていた矢先の父の会社の倒産。父から聞いたときは正直、きつかった。

祖父が1963年につくり、僕が生まれる前からある会社だ。
父の会社に対しての思い出や、想いはたくさんある。
僕以上にオヤジのがもちろんあるだろう。
そんな中でも、お互い事業としても親子としても出し切って、父とはこれで改めてフラットな家族になれたなと今は思う。いろんなことに協力してくれて本当にありがとう。


こうしてまとめていても、悔しい思いはある。残念な気持ちももちろんある。

だけど、このプロジェクトはちゃんと「失敗した」と今は認識しているし、どこが悪かったのか、どうしたらもっとうまくいったのかを検証する対象として、僕にとっては最高の教材だ。
企画、製造、営業、流通、販売、顧客対応などなど、ものづくりの末端からユーザーの向こう側(ギフトだからね)まで、たくさんやった。
それぞれの現場で、お世話になった人がたくさんいる。沁みてます本当。

何より、本当に何より、この事業をはじめたことで今まで以上に人とのつながりがありがたいものだと身にしみた。
家族はもちろん、仲間(作家さん、先輩、後輩、そしていろんな現場で出会ったたくさんの人たち)に感謝してもしきれない。
人と話をするたびに勇気をもらったし、止まらずにこれた。

そしてCHOOSE KNITを利用してくれたみなさまには、いつも本当に励まされた。写真送ってきてくれるユーザーさんとか、アンケートとか、つながりを感じるたびにとても嬉しかった。その度に、もっといいものにしよう!と熱が入った。

こうゆうのが事業をやる意味だよなぁ。といろんなタイミングでグッときてた。
僕がジャンルという会社をはじめた時に、ここに書いたように「目の前の情熱や愛情を発している、あきらめないで仕事をしている人たち」と「伝える、伝わる」というシンプルなことを思いっきり一生懸命にできたかなと思う。



今は情熱の矛先だった大きなものがぽかっとなくて、気持ちとしては少し手持ち無沙汰なところもあるんだけど、ふと落ち着いて世の中をみると、新しい発見ばかりで新鮮だ。


次は何をやろう?と、いくつかのアイデアをこねこねしている。
僕は何かものをつくってそれを使ってもらう(サービス)が好きだ。好きなんだなと改めて気づいた。

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ということで、これからも、日々いろんなことに学びながら、”情熱ドリブン”でワクワクするモノコトをつくっていきたいなと思っています。

一旦、この事業に関わってくれた皆様、僕に関わってくれた皆様、本当に本当にありがとうございました。


また、よろしくお願いします!

2017年6月30 大島宏之

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hiroyuki oshima

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