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粗品さんはそんな悪い子じゃないと思う。

   粗品さんはそんな悪い子じゃないと思う。


   彼を初めて見たのは、パジャマ姿でもじゃもじゃ天パで背が高くてフリップ芸をしているところだった。記憶違いかなと思ってあれこれ探したら合ってた(R-1で優勝したときの服装らしい。もっと調べたら病院から抜け出した患者という設定だってさ)。わたしの記憶力ってすごい。それとも彼が強烈的すぎたのかな。一度もニコニコしない彼を見ながらどうして斜に構えているのかなと思っていた。



   最近出したアルバムのなかの一曲は『サルバドルサーガ』。そのMVでの彼はパジャマ姿。わたしが十数年か前に見たのもパジャマ姿。原点回帰かな。 なんか面白い。過去なんて振り返らないぜっ。俺は未来しか見てねぇ、っぽいのに。サルバドルサーガと言うからサルバドールダリをもじっていると思っていた。そしたら違った。『サルバドルサーガ』は救世主という意味(DVDで彼は、造語と言っていたけど、ほんとなのかな。知っていたけど、おこがましいから造語ってごまかしたんじゃなくて?いや、ちがうな。彼にそんな謙虚さはないと思う)。自信家の彼にふさわしいタイトル。自信が相当ないとこんなタイトルはつけない。【鎖国】に悩んでいる芸人さんたちに対する救世主か、あるいは解雇になった【彼】に対する救世主か。タイトルをつけたのはうんと前だろうから単なる偶然だろうけど。もし彼が予言者ならば、日経平均株価の底値の日にちを教えて欲しい。今日買って一ヶ月後に下がると分かっていれば、今日全財産をベットする。さんざん儲けて、仕事なんかさっさとやめてやる。豪遊生活して、億ションに住んで、そこから階数の多いマンションを見上げて、あそこに住んでやる!!って闘志燃やしたる。最後の一つはお金いらないか。単に意思ひとつや。論点勝手にすり替えてるやんけ。



   ユーチューブに上がっているサルバドルサーガのプロモを見た感想。髪をワックスでガチガチに固めるよりも、それ付けずにサラサラさせた方が好感がもてるのにな。そうしてちょっとニコニコしてるだけで良きひとたちが助けてくれそうなのに(いま、助けてくれる人が全然いないってことじゃない。粗品のロケのスタッフで友だちの中村元気さんや矢野レオンくんは絶対に助けてくれる)。彼といえば、ヒリヒリしていて、ピリピリしていて、他人を寄せ付けないオーラをまとっていて、敵愾(てきがい)心をあおったり、ケンカ腰なイメージだから。あ、プロモの感想書いてない。脚細すぎるな~、ミュージシャンは細くてナンボって言ってるけどあれは細すぎる。スタッズの付いたジャケット重そうだな~、いくらしたんだろう~。お姉さんたちきれいだな~、ってのが感想。




    冗談は置いといて。サルバドルサガの歌詞にある、そんな『あなた』を『愛してる』ってやつ(あなたは粗品さんのこと)。みんなに愛してほしいって叫び。かわいいじゃん。空気を読んで自ら嫌われ役を買ったのに、嫌われキャラになってしまった。でも本当はみんなにぼくを好きになって欲しい!!愛してほしいんだ!!!!必要として!!ぼくの才能を認めて、もっと認めて欲しい!!なんだろうね。粗品さんは人を好きになる方法が分からないんだろうな。幼少期にご両親が働いていて、他人よりも与えられる愛情が少なかったのが原因かもしれない。ご両親は粗品さんのために働いた、でもそれは粗品さんのため。加害者のいない被害者って感じ。人に愛されてない人は、愛しかたが分からないと思う。それもあるかもしれないけど、粗品さんからは積極的に誰かを愛そうって気持ちを感じない。



  次はアルバム収録の曲の感想をいくつか。物が増えるのが嫌で、消耗品以外は買わないようにしている。だからどうしようかなと思った。よし買うことにした。彼の内面を知りたくて。


   私の買ったのは初回限定版だった。アマゾンで購入したときに、なんとかかんとかと書いてあったのは覚えてる。そのなんとかかんとかは、これのことか。粗品ファン感謝祭に抽選で500人をご招待、と書いてあった。都内開催か。神仏に祈ってなにがなんでも当選して、鬱積したものを吐き出すが如くまわりにいる人たちに本気でボールを投げつけている彼を生で見たかったけど、仕方ない。東京から遠く離れた地方に住んでいてはそんな夢は叶わない。気力と体力とお金さえあれば話しは変わるけどな。


   愛だの恋だのを、彼がどんなふうに歌詞にしているのか期待していた。曲を聞くまえに歌詞をざざっと読んだけど、恋の愛の甘い言葉はどこにもない。曲を聞くとロックに徹していた。バラードないやん。CDに収録してないだけで、東京や大阪や福岡でやるコンサートではあるかもしれないけど。恋愛して結婚(期間が一年四ヶ月とはいえ)したんだから、奥さんを好きだの愛してるだの絶対に言っただろうし、言われもしたと思う。そのときに感じた言葉を紡げば歌詞なんていくらでもできる。恥ずかしくてアルバムに載せなかったのか、ロックだけを載せたのかも。私は原稿を書いているとき、納得できるゴールに行けないなと思うとすぐにさよならをする。納得できないものは世に出さないと思って止めたのかもね。DVDを見たら、バラードは入れたくないからやめた。でも近い『七赤シジジー』入れた、と言っていた。