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女子校👯‍♀️🎀

こう見えて私は、小中高と12年間にわたって、東京の由緒正しいお嬢様学校というヤツにブチ込まれていた。
多感な時期どころか、人格の形成される期間を丸々女の園で過ごしたのは、私にとってプラスでもありマイナスでもあるが、結果的にはよかったと思っている。ネットで言うところの女子校は「百合、いじめ、ゴリラ」の三銃士が連れてこられそうなイメージだが、我が母校は言わば温室であった。

お受験を経た比較的裕福な層の御息女達は、基本的には余裕を持って育てられている。それゆえ心にも余裕が多く、雑な言い方をするとノーテンキな子が多かった。結果、大抵の事柄に寛容的に育ち、あれよあれよとオタク文化が受け入れられまくりな負の温室へと変貌を遂げていくのである。

結果高校にもなると、魏、蜀、呉ならぬオタク、優等生、子ギャルの三国関係ができあがってくるのだが、今回はオタクの話である。異性がいないゆえ遠慮なくおっぴろげられるファンタジーな性知識、12年間互いに素性丸出しの趣味趣向バレ、黒歴史の共有、式典や作法の授業で培われる猫かぶりテクと反比例するかの如く昼休みに失われていく品性…自らが拗れていることにも気が付けない悲しき少女達の学び舎は、マイルドにいえば温室であるが、これはもう蠱毒だ。オタクの蠱毒なのだ。現に蠱毒から解き放たれたオタク達だが、ド喪女か倫理観崩壊阿修羅ビッチに二極化されている。あの毒壺で最後の一人になるまでバトルロワイヤルした方がいっそ幸せだったのではないかと思うほどだ。

その一方で、やはりとてつもなく楽しかったとも思う。ディズニーランドで地面にぶちまけたポップコーンを拾エーーーッヅと鬼の形相で地面から直食いし始める女も、はんぺんの様な冥界の王オシリスが「素敵なお尻っす〜」と言いお尻品評会を始める漫画を唐突に書いてよこす女も、テンションが上がってきたと廊下に飛び出したきり帰ってこないと思っていたら終礼で担任から本気で走りすぎて膝を脱臼したと告げられ帰ってこなかった女も、座っていると背後から突然自分のスカートで相手の顔を包み「ヤバス(本人のあだ名)の世界へようこそ…」と言ってくる女もきっと出会うべくして出会ったのだ。
教訓に『品性を高め真剣に学べ』、とあった我が校はやはり抜群に校則が厳しく課題もまあまあ多かった。それでも毎日楽しくて仕方がなかったのはなんと言っても友達のお陰だろう。ありがとう皆。でも陰キャなので今度の同窓会はオタク二次会から参加したいと思ってます。

あと先日母校に遊びに行ったら、私が学年三大問題児、通称負の三強(今決めた)であったため学年主任に忘れてもらえていなかった。末代までの恥。

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