先日、ライブを拝見した徳永英明の歌声を聴いて、彼の歌声がなぜ、そんなに多くの人を魅了するのか、なぜ「1/fの揺らぎの歌声」と呼ばれるのか、そもそも「1/fの揺らぎの歌声」の歌声とは具体的にどういう歌声なのか、ということを歌声鑑定と評論家の立場から、分析してみたいと思いました。
専門的記事になりますので、有料記事で配信します。

徳永さんの歌声などに関する記事は、以前、青春出版社の連載第14回に前後編を掲載しています。よかったら、そちらの方も読んでください。その記事はどなたでも無料でお読み頂けます。

徳永英明の歌声の音質

私は常日頃から、人の声に敏感で、声鑑定というものを得意にしています。
最近では、声の分析ソフトなどを使って声を鑑定する人がいますが、私の場合は、あくまでも長年、歌の仕事や指導をして来た経験値からのその人の持つ声の音質と、そこから感じ取れる性質、性格などを分析する鑑定の2種類をまとめて、「声鑑定」という形で、500人以上の声を鑑定して来ました。
その方法で、彼の歌声を音質鑑定してみました。
音質鑑定というのは、いわゆる声の外側の特徴のことです。
そうすると、徳永英明の歌声の音質鑑定は以下のような10個のものになりました。

1.非常に澄んだ音質をしている。
2.響きに混濁がない。
3.艶やかな響き。
4.明るい音色でよく響く(よく鳴るということ)

5.響きが凛としている。
6.伸びやかさが豊富。
7.響きがどの音域も抜けない。
8.幅は太くなく細くもない。
9.響きが充実している。
10.ことばのタンギングが非常に明朗。