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ジュンス(XIA)『Red Diamond』の歌唱にみるソリストとしての変貌

今回は8月22日に発売されたXIA(ジュンス)さんのシングル曲『Red Diamond』を聴いて感じた彼の歌手としての進化についてレビューしました。
ジュンスさんの歌は、6月に日本で行われたK-POPドリームフェスティバルで実際に拝聴しましたが、そのときの印象が、やはり今回の楽曲にも共通するものがあり、昨年までの彼の歌と違うものを感じましたので、KoreanVer.とJapaneseVer.の2つを聴かせて頂き、聴き比べについても書かせて頂きました。
個人的には、今後も彼の作品を聴いてみたいと言うのが正直な感想です。
ミュージカル界にデビューして10年以上。多くの作品でタイトルロールを務める経験の中で、ソリストとして根本的に変化したのを感じました。
ミュージカルに出演する中で歌唱力が鍛えられていく、発声が鍛えられていく人は多いです。城田優などもその典型的な例ですが、ミュージカル作品にキャスティングされた場合は、ボイストレーナーの指導を受けることになります。長期の公演に対応できるだけの出演者の基本的なコンディション作りや発声などをトータルに指導されることが多いのです。
おそらく韓国でも、そういうボイストレーナーは付いているでしょうから、作品を多く経験する中で、ジュンスさんもずっと発声などの指導を受けてきたのではないかと感じます。そういう中で変化していくのは、当然と言えば当然のことでしょう。

記事は、評論家としてフラットな目線で書かせて頂きました。
冒頭部分だけを無料で公開します。



東方神起時代からJYJ時代の彼の歌声

私が初めてジュンスの歌声を意識して聴いた楽曲は、東方神起時代の楽曲です。日本活動を始めた頃の初期の楽曲で、『Heart, Mind and Soul』でした。
当時の記憶を思い出してみると、その頃のジュンスの歌声は今ほどハスキーさはなく、低音部になると、ジェジュンの歌声の響きと非常に似通ったものがあったのを覚えています。その為、彼ら2人のハーモニーで楽曲を終わるものがいくつかあったのではないでしょうか。
ジェジュンの場合、ユチョンとのコラボが多かった印象を持ちますが、実はジュンスとのハーモニーも結構あったのは、響きの根本的な質が似通っていたことからだったと感じます。

ジェジュンの歌声の響きはその後、大きく変化しましたが、ジュンスの歌声の響きは基本的に10代から変わりません。
彼の声を音質鑑定してみると以下のようになります。

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