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Little Glee Monster『UP TO ME!』(FNS歌謡祭)に見る透明的多重音声の一体感

FNS歌謡祭第二夜に出演したリトグリの歌を拝見しました。
今回の歌は、全世界シリーズ累計5,500万部の大ヒット作「七つの大罪」の正統続編であるTVアニメ『七つの大罪 黙示録の四騎士』オープニングテーマソングです。
楽曲の話題性もありますが、最近の彼女達のサウンドの進化は目覚ましいものがあります。
今回のパフォーマンスも確実に楽曲を自分達のものとして消化し、非常にレベルの高いボーカルサウンドを披露しました。
新しいメンバーになって、しばらくはダンスパフォーマンスなど迷走を続けていたような印象でしたが、この数ヶ月は、しっかりリトグリというグループの原点に立ち戻ったスタンスを見せています。
彼女達6人による新しいサウンドの魅力を進化について記事にします。

この新しい音質と過去の音質との違いということについて、過去のサウンドがどういうものであったかということを中心に、日本ではほぼ見られない女性ボーカルグループという存在意義について、以下の青春出版社の連載記事に書いたものがあります。
まだ読まれていない方は、そちらもお読みになると、以前のボーカルサウンドと今のサウンドの違いが明確に分かるのではないかと思います。
この記事は、全文が無料公開されていますので、どなたでもお読み頂くことが出来ます。



新曲『UP TO ME!』の魅力

この楽曲の魅力はなんと言っても「明るい」ということと、テンポの速い疾風感にあります。
その魅力を彼女達は見事に歌いきっていると思いました。
この動画を見ると、如何に彼女達のサウンドが多重になっているかが一目瞭然でわかると思います。

新メンバーによる歌声は、ここのところ、非常に安定しています。中でも音質の一体感、という部分で非常に進化しているのを感じます。
やはり20歳前後は歌手としても伸び盛りということが言えます。1ステージを経験するごとに経験値が伸びていくことで、新メンバーのパフォーマンス力は自信をつけていくということが言えるのです。

私が初めて新体制を拝見したのは、今年1月末の大阪。
その頃から見ると、新メンバーの3人が長足の伸びで既存メンバーに追いついてきているのがわかります。

新しいメンバーのサウンドについて、音質鑑定してみることにしました。

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