「リラックマとカオルさん」の感想

※うっすら本編のネタバレをしているので、見る前に内容が知りたくないという方は読まないでください。
※カオルさんに辛辣です。
※個人の感想です。

大体見たものの感想はFilemarksに書いてるんですが、アニメはFilemarksに登録がないのでここにまとめます。

「リラックマとカオルさん」とは

有名人気キャラのリラックマをストップモーションで描いたアニメ。Netflix独占なのでNetflixでしか見れない。
1話10分程度の短いエピソードが13話なので、気軽に見れるボリューム。
作業しながら気軽に見れるもの何かないかなと思ってこれを観たのだけれど……

どこを切り取っても美しい画面

全編ストップモーション(人形のコマ撮り)で作られている画面はめちゃくちゃ綺麗で、どこを切り取ってもポストカードにして飾りたいくらいのクオリティ。特にリラックマ達のふかふかな質感が素晴らしい!ごはんが美味しそう!
リラックマ達は台詞を喋らず鳴き声だけなのだけれど、それがまた可愛らしく、イメージしていたキャラクター像にぴったり。ちょっとした仕草や動きが可愛すぎてずっと見ていられる……。

が、話のメインはリラックマではなくて、カオルさんの方。
「リラックマと暮らしているカオルさんの日常」という感じで、あくまでカオルさんが話の中心。
このカオルさんが、ごく普通のアラサーOLかと思ったら……

とにかく自分本位な「カオルさん」というキャラ

リラックマ達を猫可愛がりしているかと思ったら、微妙に塩対応というか、辛辣。
時には自分勝手な理由で追い出したりすらする。

え!?あのかわいいもふもふ達を!?追い出す!?嘘だろ!?

アラサーあるあるを詰め込んだのかなという感じのキャラクターだけど、通してみると非常にアレな人物。

楽しませようとハワイ風の音楽を披露したクマ達に対しては、おざなりの拍手に溜息を吐いて「これじゃない」。
お土産にマカダミアナッツチョコレートを買って来た後輩に対して「他の人にはもっと良いものを買ってきてるのに」とたらたら文句。
宝くじが当たったという友達からのメッセージには、イラっとして無視。
猫が飼いたいという理由も「癒してほしい」「私に愛情をかけて欲しい」「従順でいてほしい」という100%自分のためだけの理由。

これじゃ友達できないよ、カオルさん。
そりゃ花見に誰も来ないよ。
だってこの人、最初から最後まで自分しか見ていない。

考え無しの薄っぺらさ

それに加えて非常に頭が悪い。
運が悪いと怪しい占いに手を出し、高額な数珠を買う。
配送業者の男が好みのタイプだからといって毎日ネットショッピングに勤しみ、多額の借金を負う。
もうちょっと頭を使って生きよう……?クーリングオフしよう……?
そして言うセリフが「もっとちゃんと考えようよ、地球のこと、温暖化のこと」等という薄っぺらさ!
学のない薄っぺらい台詞でクマたちや子供に上から目線で説教する光景に寒気すら感じます。
「カオルさん」が平均的なOL像として描かれているならば、強烈な皮肉を感じるのです。独身アラサーOLあるあるを詰め込むと、こんな頭空っぽの女になってしまうのか……?
アニメのキャラクターだからデフォルメされてそうなってるだけ、とも思うものの、ディティールが非常にリアルなので、そのリアルさの中ではカオルさんのアレっぷりが浮き出てしまう。

それでもいい

同じ独身OLとしてカオルさんに自身を重ねて、リラックマ達に癒されよう……なんて気持ちもありつつ見たので、このカオルさんというキャラクターに自分を投影することに拒絶反応が出てしまい、3話くらいで正直かなりつらくなってしまいました。
その後、ネットの感想を読んで、「カオルさん」を受け入れられなくても見ても良いんだ……と気付きを得て、無事最後まで楽しく観ました。

いくらカオルさんがアレでも、すべてぶん投げて「それでいい」と締められる。それでいいんだ、癒しアニメだし。

一番好きな回は8話のアルバイト回です。クマ達が必死に稼いできたバイト代を受け取らないというカオルさんが珍しく常識人っぽい反応をするので!(あと働くクマ達がかわいい)

リラックマ達がかわいい、だけではないアニメ「リラックマとカオルさん」。オススメです。

リラックマとカオルさん(Netflix)

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