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ファヤ・テスのオールド・ルンバ路線シリーズは、宝の山なのか

(2 min read)

Faya Tess / Au Temps des Classiques, Vol. 4

きのう書いたコンゴのファヤ・テスは、『Au Temps des Classiques』シリーズをずっと何作もリリースし続けてきているのがライフ・ワークらしいので、そこからもなにか一個だけでもとりあげて、やっぱりちょこっとだけ書いておこうと思い、なんとなくこれはどうかなぁと感じた Vol. 4 (2016)を聴きました。

そうしたら、これ、とてもすばらしいじゃないですか。きのう書いた2020年最新作『Sublime Faya』よりも断然いいと感じます。これもオールド・ルンバ・コンゴレーズ路線で、やはりプロデュースはニボマでしょうね。しかし、ホントどうしてこんなに聴きやすくまろやかでコクのある音楽ができあがるのか。

1、2曲目はそうでもない感じなんですが、3曲目あたりでグンとよくなって、ルンバ・コンゴレーズならではの洗練されたなめらかな音楽が展開されます。個人的にグッときたのはその次、4曲目から。ちょっと陰なというか暗めの曲調なんですけど、それとあわせてのこのミドル・テンポでのノリがたまらなく心地いいんです。いやあ、すばらしい。

ちょっぴりダークだけど落ち着いた雰囲気が完璧にぼく好みなその4曲目があまりにも美しく聴こえてしまいますが、その後はこんな曲調はなく、ルンバ・コンゴレーズの王道を行く楽しく明るいダンス・ナンバーが並んでいます。4曲目でいったんこのアルバムにずぶずぶにハマってしまったので、その後はなにを聴いても楽しい。カリブ音楽テイストもみごとですね。

王道ルンバらしいエレキ・ギターも、リズム・セクションも、ホーン・セクションも、なにもかもグルーヴィに聴こえ、これ、ぼくはファヤのこのAu Temps des Classiquesシリーズはこれ一個しか聴いていないんですけど、九つもあってこんなのばかり聴けるのなら、まさしく宝の山だとしか思えないですね。

(written 2021.3.3)

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