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台北ナイトのチルなバーで 〜 LINION

(2 min read)

LINION / HIDEOUT

以前一度書いた台湾の音楽家LINION(リニオン)の新作が出ました。『HIDEOUT』(2023)。今回はシティ・ポップ色がやや強めに出ているかなと感じました。

でも本質的に前作『Leisurely』(2020)から音楽性は変わっておらず、新世代ジャズ/ネオ・ソウル/シティ・ポップらの境界線を楽々と消してフュージョンさせた都会の洗練を実現していて、たいへんに好み。

コンピューター打ち込みでの音づくりをせず、ジャズな生演奏で組み立てているあたり完璧なコンテンポラリーさで、オーガニックなサウンド・テクスチャーがなんとも心地いいですよね。アクースティック楽器も適度におりまぜたこういう演奏音楽こそ好みなんで、トレンドになっているのはうれしいかぎり。

1曲目「Listen to Me」冒頭でいきなり(音量大きめの)ア・カペラ・コーラスが出てくるのにはやや驚きましたが、そのイントロ後はおなじみの路線。チルな台北ナイトにぴったりくるような大都会ムード満載で、落ち着いたおだやかで静かな音楽。といってもディープなグルーヴ感は内側にしっかりあって。

全体的にシティ・ポップ色が濃厚ななか、女声歌手をむかえての6「Friends Or?」だけは4ビートのジャズ・ナンバー。それでも超洗練された都会派なムードは一貫して変わらず、高層ビルの上層階にあるようなおしゃれなナイト・バーかどこかでくつろいでいるムード満載です。


written 2023.8.1)

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