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すべては美咲のおかげです(3)

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わさみんこと岩佐美咲のおかげでできるようになったこと、わさみんが導いてくれたこと、たくさんあります。演歌歌謡曲系の世界にふたたび没入するようになり、いままで知らなかった美品とたくさん出会えているというのも、そのひとつ。

それら、わさみんにハマらなかったら、どれも知るのがもっと遅れたか聴かないまま生涯を終えていただろうっていう。そう考えると、わさみんの重要性、わさ推し活の大切さがよくわかりますね。わさ活とはCDやグッズ買ったりイベントなど現場に参加してお金使ったりすることだけじゃありませんよ。

わさみんがカヴァーする歌のオリジナルを聴いたり、関連領域をディグすることだって、立派なわさ活です。わさみん由来なんですから。

演歌とか歌謡曲とか(J-POPでもいいけど)ぼくは長年遠ざけていました。もともと17歳で電撃的にジャズ・ファンになる前は、テレビの歌番組で聴けるそれらを楽しんでいたというのにねえ。山本リンダ、沢田研二、八代亜紀、山口百恵、ピンク・レディーなどなど、10歳ごろからしばらくのあいだ、ぼくの思春期そのものだったんですけど。

ジャズに夢中になり、関連するブルーズとかラテンとかロックとかワールド・ミュージックとかのレコードを買いまくるようになると、徐々にテレビの歌番組から遠ざかるようになり、17歳になるまでは買っていた45回転のドーナツ盤に見向きもしなくなりました。

そればかりか、シングル曲中心の演歌歌謡曲の世界は見下してバカにするようになっていきました。おおみそかのNHK『紅白歌合戦』も横目でチラ見しながらケッ!とか思うようになったり、そもそも見なくもなり、そんな具合で長い年月が経過していったんです。

それこそ20歳前ごろから40年近く。2017年初春にわさみんに出会うまではずっとそうでした。

考えてみれば、ぼくの音楽好き素地はこども時分にテレビの歌番組で聴く演歌や歌謡曲で養成されていて、音楽愛好家気質もそれで地固めができていたのに、ジャズにハマってずいぶんと恩知らずをはたらいていたもんです。

わさみんがそんなぼくを、もといた本来の世界へと連れ戻してくれたんです。わさみんがどんどんカヴァーする過去の流行歌を聴き、オリジナルはどんなだっけ?とさぐって聴くようになったし、関連する演歌歌謡曲系アカウントをたくさんフォローするようになったので、自然と情報が入ってきて、聴いています。

わさみんと同じくらい惚れ込んでいる中澤卓也だって、出会ったきっかけは2019年8月の「DAMチャンネル演歌」公開収録現場に(わさみんが主役だったので)出かけていったからにほかならず、あの場でたくさんの演歌歌手を聴き、一部はその後フォローするようになりました。瀬口侑希だってそう。

坂本冬美や徳永英明そのほかを聴くようになり、特に坂本昌之がアレンジした作品なんか、もうほんとうに極上の美しさだなぁと心底惚れ込んでいるのだって、そういう世界へ戻ってくるきっかけをわさみんがつくってくれなかったら、知らないままだったはず。

そもそも坂本昌之という天才アレンジャーの存在にすら気がつかなかっただろうし、坂本を知らなかったら近年の由紀さおりのアルバムのすばらしさも知ることなくぼくは人生を終えていたでしょう。あんな美しい世界と縁がないまま死ぬなんて絶対にイヤですけど、きっとそうでした。わさみんに出会わなかったら。

そう、だから、すべてはわさみんのおかげなんですよ。

(written 2022.1.13)

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