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超カッコいいさわやかファンキー!〜 Kroi

(2 min read)

Kroi / telegraph

・ギター、ヴォーカル(内田怜央)
・ギター(長谷部悠生)
・キーボード(千葉大樹)
・ベース(関将典)
・ドラムス(田英知)

森保まどかがきっかけでたぐりにたぐって知ることとなったKroi。日本の五人組バンドで、ごた混ぜミクスチャー・バンドだということ(全色混ぜると黒になる)と、いずれも20代のメンバー全員ブラック・ミュージック好きだというところからこのバンド名になったようです。

2018年デビューで、今回聴いてみてはまった七月末リリースの最新作『telegraph』(2022)は二作目。こ〜れが!カッコいいんですよね。たしかにアメリカン・ブラック・ミュージックにしっかり根ざしたグルーヴ&サウンドが濃厚で、デビューしてまだ四年ゆえのハジける勢いみたいなもので突っ走る爽やかなみずみずしさにも好感をいだきます。

オープニング・トラックはアルバム題を意識してか、ただの電信ログで、それに続く2「Drippin’ Desert」、3「Funky GUNSLINGER」の二曲が完璧なキラー・チューン。あまりにもカッコいい。ノリがファンキーで、これらって完璧なファンク〜R&Bスタイルですよね。バンドの演奏もいいし、歌ったりラップしたりする内田のことばのつむぎかたや発声にビートがあって、それでもってグルーヴを産んでいます。

キラー・チューンといえるものはほかにいくつもあって、たとえば7「Juden」もすばらしい。ここではバンド演奏の闊達さも目立ちます。この五人組はぜんぶ人力生演奏なんですよね。達者なんだなというのがとってもくっきり伝わります。そして、やはりヴォーカリストの才覚がみごとすぎる。

演奏力の高さを活かしたインストルメンタル・ナンバーも二つあって(8、14)、そこではソウル・ジャズ〜ジャズ・ファンクみたいなかっちょええ演奏を聴かせてくれているのもグッド。ヴォーカル・ナンバーもすべてふくめ、グルーヴ・オリエンティッドな音楽を指向しているんだなというのがよくわかり、ちょっぴりレトロかもしれないけど、かぎりなくうれしいです。

年末のベストテンに入る傑作と思います。

(written 2022.7.31)

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