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#4 ザ・メンタルモデル


著者:由佐 美加子・天外 伺朗

私は「ひとりぼっち」モデルでした。皆さんはいかがですか?

「メンタルモデル」は、人間が幼少期に体験した痛みを切り離すために「自分もしくは世界とはこういうものだ」と無意識に決定づけたその人固有の最も深いところにある信念

メンタルモデルというのは、生存適合システムという人間にとって、パソコンで言えばまさにOSにそうとする部分に大きな影響を当たる一種のプログラムのようなものであり、その人のあらゆる言動、あらゆる発想は、どうあがいてもこのプログラムからは逃れられない。このプログラムが直接コントロールするわけではない。
本人が痛みをそのまま直に感じることは怖く耐え難いので、誰しも反射的に目を背け、痛みを回避するための行動に邁進する、という形で自動的に制御されている。この回避行動には「逃避」と「克服」の二つがある。

「克服」の行動パターンは、立ち向かっていく行動を示す。
「価値なしモデル」の多くはこの克服方法を行う。
「逃避」の行動パターンは、逃げる。引きこもりや鬱病になりがち。

各フェーズがある。
適合期>直面期>自己統合期>体現期>自己表現期

メンタルモデルの種類

①価値なしモデル(私には価値がない)
②愛なしモデル(私は愛されない)
③ひとりぼっちモデル(私は所詮ひとりぼっちだ)
④欠陥欠損モデル(私には何かは決定的に欠けている)

メンタルモデルの見分け方

価値なしモデル

・成果を通して自分の価値を認めてもらいたい
・人からの期待に応えたい
・人からの評価や承認が大事
・責任感も達成意欲も強い
・精神的肉体的にもタフ
・休まず動き続けてしまう、何もしないことが耐えられない
・口癖「やればできる」「それは意味があるのか?」

愛なしモデル

・年齢に関係なく、在り方にどこか子供っぽい純粋な要素がある
・人を大切にケアしようとする
・常に何かに奉仕的、貢献的に振る舞うことを愛情表現としてやっている
・恒常的な「寂しさ」があり、繋がりを失って一人になってしまうのが怖い
・大切な人との繋がりは自分からは一方的に切れない
・相手を不快にさせる言動はできるだけ避ける傾向
・口癖「わかり合いたい」「本当のことを言ってほしい」

ひとりぼっちモデル

・所詮、人はひとりで生きているという孤独感
・来るもの拒まず、去るもの追わず
・人はいなくなるし、去っていくものだという割り切り
・人の目を気にせず、自分がやりたいようにやっている
・何からも縛られずに自由に生きたい
・集団の中では個性的で一匹狼
・口癖「好きにしたらいい」

欠陥欠損モデル

・自分は何かが足りない、出来損ないだ、ポンコツだいう漠然とした自己不信
・とにかくすぐに不安になって落ち着かない
・表立つよりも裏で采配する
・不安から行動しがちなのでやることが増える
・人の役に立とうとする
・実は隠れて色々努力している
・なかなかモノが捨てられない

各フェーズについて

適合期

生まれてから何十年か、何かが「ない」に生きるという時期。
あるはずのものが生まれてきた世界に「ない」ので痛みを感じる。
その痛みを回避するために、回避行動をとる。
この痛みが2度と起きないように、克服しよう。あるいは、その痛みから自分を切り離すために逃避、もしくは割り切る。

直面期

適合期に、自分が痛みを回避するためにやり尽くしてきた回避行動から生み出される現実が、自分が望んでいる世界ではない、ということに直面する時期。
もうこのままこれを続けても限界だ、と感じる色々な事象が発生する時期。
この時期に、初めて人間は自分の外側の世界ではなく、内側の世界に意識が向く。俺は一体なんのために生きているんだ?って考え始める。
内省できるチャンス。
破壊と創造ともいえる非常に大きな意識転換期。
自分の生き方、人生が崩れ落ちていく。
葛藤と混乱の暗黒期。

自己統合期

本当は何が内側であるはずだと思っているのかという自分の中に「ある」本当の真実につながるという時期。
自分の中に本当はずっとあった、「自分は本当はどういう世界をここに望んでいるのか」ということを思い出していくフェーズ。
例)適合期で「愛がない」というメンタルモデルを形成した人は、「世界には、本当は愛しかない」ということを、自分の内側で、自分の全てで納得していく。自分の内側にある全ては愛である、ということを思い出す。

体現期

本当は内側の世界にすでにある、そこから外側の世界を生きる。
愛がある、という世界が自分の内側にできる。それがその人の器の中で体現されているという状態になると、外側に影響が出る。そんな時期

自己表現期

内側にある世界を、外側の世界で不安や恐れを超えて分かち合うということ

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