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6月10日。水野晴郎「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」

水野 晴郎(みずの はるお、1931年7月19日 - 2008年6月10日)は、日本の映画評論家、映画監督、タレント。

戦後、アメリカ映画を観て、「民主主義というのはこういう面白い映画をみんなが自由に撮れて、みんなが自由に観ることのできる社会なんだ!」と感激する。東京に出て淀川長治の「映画の友」友の会に参加。淀川からは「水やっこ」と呼ばれて目をかけられた。

フォックス映画を経て、日本ユナイト映画では宣伝総支配人として仕事をする。1960年代には本名の水野和夫名義で、また独立後は水野晴郎名義で、『スクリーン』『キネマ旬報』『映画評論』などの映画雑誌に映画評などを多数執筆した。『映画評論』では、「娯楽映画」として批評の対象外だった監督たち、加藤泰や沢島忠、深作欣二らをその活動初期から高く評価した。『スクリーン』には2000年代前半ごろまで「水野晴郎対談」や「アカデミー賞受賞作に見るアメリカ映画の楽しさ」など多数の連載を持っていた。

独立後は1972年から日本テレビ系の映画番組『水曜ロードショー』の解説を担当。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」や、「面白いもんですね~」、「素晴らしいもんですね~」、「楽しいもんですね〜」というセリフは定着し、お茶の間の人気を集めた。1983年6月から降板していたが、1985年4月に復帰。担当番組が『金曜ロードショー』に変わった後も1997年3月までのべ24年半に渡って解説を続けた。『金曜ロードショー』の解説を降りたあとも、日本テレビの深夜の映画番組『麹町名画座』で解説を5年間続けている。長年テレビに出ていたことで淀川長治と並んで映画解説では知名度が高い。好きが高じて俳優・映画監督に挑戦したこともあった。

私もテレビの映画番組の最後には水野の「映画って本当に、、」をいつも聞いていた。千葉県に住んでいた頃、水野が近くに住んでいるといううわさがあったが、残念ながらお目にはかかることはなかった。

映画が好きでたまらないという映画人生がにじみ出る水野晴郎の解説と冒頭の短い言葉は今でも記憶に新しい。水野の場合は解説や評論であるが、対象は何でも、徹底した人生、一途の人には人々の尊敬の笑みがついてくるようだ。





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