2月25日。 城達也「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、たゆみない 宇宙の営みを告げています」

城 達也(じょう たつや、1931年12月13日 - 1995年2月25日)は、日本の男性俳優、声優、ナレーター。

俳優としてデビューしたが、後にその美声を生かして声優業に転向。FMラジオ番組『JET STREAM』の初代パーソナリティ、テレビ番組『ビッグイベントゴルフ』等といった番組やコマーシャルのナレーション、またグレゴリー・ペックやロバート・ワグナーなどの映画の吹き替えなどで人気を集めた。

『JET STREAM』のパーソナリティは、放送開始から27年の長きに渡って務めたことから、城の代名詞的番組となった。没後、2008年に第2回声優アワード特別功労賞を受賞。 『ジェットストリーム』は、TOKYO FMをキー局にJFN系列38局で放送されているイージーリスニングの音楽番組である。以下、懐かしい声を久しぶりに聴いた。

オープニング「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、たゆみない 宇宙の営みを告げています。満天の星をいただく果てしない光の海を、豊かに流れゆく風に 心を開けば、煌く星座の物語も聞こえてくる、夜の静寂の、なんと饒舌なことでしょうか。光と影の境に消えていったはるかな地平線も瞼に浮かんでまいります。これからのひと時。日本航空が、あなたにお送りする音楽の定期便。ジェットストリーム。皆様の、夜間飛行のお供を致しますパイロットは、わたくし、城達也です」。

エンディング「夜間飛行の、ジェット機の翼に点滅するランプは、遠ざかるにつれ、次第に星のまたたきと区別がつかなくなります。お送りしておりますこの音楽が、美しくあなたの夢に溶け込んでいきますように。日本航空がお送りした音楽の定期便、ジェットストリーム。夜間飛行のお供をしましたパイロットはわたくし、城達也でした。 ではの記憶に残る「代表作」を遺した。人生における、仕事における、君の代表作は何か。また明日、午前零時に(金曜日は“来週のこの時間に”)お会いしましょう」。

月曜日から金曜日のまで毎日午前0時からの城達也のナレーションは、1967年7月 から、1994年12月 まで27年間続いた。 実に7387回を数える。享年63。『JET STREAM』の企画に携わった日本航空の宣伝課長だった伊東恒は「渋みがあって、心を揺さぶってくれるような声」と評していた。

2017年7月3日 には、放送開始50周年特別番組『JET STREAM-50th Anniversary Special-』を放送。この番組は5代目の大沢たかおの声でまだ続いている。今回久しぶりに城達也のナレーションを聴いた。30代半ばから亡くなる直前の60代前半までだから、あの美声も年齢とともに変化していた。若くして癌に倒れた城達也は、多くの人の耳の記憶にいつまでも残る「代表作」を遺した。人生における、仕事における、君の代表作は何か?

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