ベンチャーの最初の面接で人事との1対1はやめてほしいというポエム

どうも.7月から転職した沼の人です.

唐突ですが,今回の転職でいくつかの企業を受けてきて,表題の事象が発生したそこそこ多数の会社に対して本気で受ける気が失せたのを急に思い出したので書いておこうと思います.

なお,これは特定企業への批判を述べたいわけでなく,エンジニア(n=1)の心理的に,これは本当にお金をかけたマイナスでしかないと感じたので,改善されればいいなと思って書いています.

また,この記事は主に小規模なベンチャー企業に向けて書いていることで,様々な部署異動や社風管理などをする中~大企業において人事の人が面接を最初に行うのは仕方がないと思っています.

ということで本題

今回の転職で,ベンチャーではカジュアル~1次面接でPMレベルのエンジニアが出てくるか,人事の人が出てくるかに二分されることが多いような印象を受けました.

人事の方が出てくるいくつかの会社では,転職サイト経由で人事の方から連絡があり,人事の方とカジュアル面談でスタートするようなケースが多くありました.
今日の話はこれがマジで興醒めだからやめてほしいという話です.

なにがわるいのか

小規模ベンチャーにおいて恐らく応募者が要求しているのは,その会社の主たるビジネス (おそらく1~2個)の詳細です.詳細というのは,ビジネス的な側面以外の技術選定なども含みます.

一方で,人事の方がでてくるカジュアル面談では技術選定などは分からないので,最初にどこかのピッチの流用と思われる会社概要を淡々と聞かされます.
正直その資料に載っているようなこと会社HPに載っているような内容で,メールに返信した時点でわかっていることです.内職しながら聞きたい気持ち抑えて相槌を打つという社交性の試験だと思いながら資料の音読を眺める時間をボーっと過ごします.

まずこの時点でやる気が失せますが気合で話を聞きます.

カジュアル面談ではだいたい30分の面談時間なわけですが,20分くらいで会社説明が終わり,その後質問タイムに入りますが,これが本当の地獄です

はっきり言って会社説明の資料に対する質問がそんなにあるはずはなく,1~2個の質問の後,実務的な話が詳しく聞きたいと思うのがエンジニアの性だと思うのですが,相手は人事の人なのでなんの質問にも答えてくれません.

私の例を紹介します.
沼「つまり流体計算をやりたいってことですよね?」
?「はい」
沼「これは粒子法とかでやるんですかね?」
?「えっと..主に〇〇社や〇〇社のこのような製品に対して..」
沼「だから,それはどうやって計算するんですか..?」
?「Pythonを利用しています」
沼「これをPythonでやってるんですか?」
?「JavascriptやFortranというのも使うと聞いています」
沼「そっかあ..結構規模が大きいですよね..?計算速度は平気ですか?」
?「そのためアルゴリズムエンジニアを募集しています」
沼「なんのアルゴリズムの..?」
?「流体計算のアルゴリズムと聞いています」
沼「えーっと...もういいや.どういう計算環境を使うんですか?」
?「AWSやGCPなどを使います」
沼「えーっとプロセッサは..?」
?「AWSをご存知ないですか?」
沼「いやCPUとかGPUとか..」
?「AWSです」
沼「なるほど.社内の開発環境はどうやって管理してるんですか?」
?「Slackです」
沼「あっ.は~い.わかりました~ぺろぺろ~」
~~~~~~~
?「で,今の就活状況と弊社の志望度は?」
沼「なんもわからなかったです」

このような面接が何度かありました.
誠に申し訳ないとは思いましたが,この会社は面談後に3回ほどメールをいただきつつも,そもそも履歴書も送らず受けませんでした.

冗談のように聞こえるかもしれませんが,貴方の会社でもこのようなことが起きているかもしれません.
本気で思うんですが,マジで最初の面接にはエンジニアを連れてきたほうが良いと思いました.


ポエム終わり

=後日追記=

人事と喋るのが嫌なのかとか,会社のヴィジョンに興味が無いのかとか,相手のレベルに合わせて会話できないのかとかいうコメントをいくつか貰ったので蛇足しておきます

まず例に出したシチュエーションは
> 転職サイト経由で人事の方から連絡があり,人事の方とカジュアル面談でスタートする
なので,私はエントリもしてないし,正直連絡が来るまで会社名も聞いたことがないような状況です.

私が受けるのはテック系のベンチャーなので,Webページを見れば1番最初に「XXにイノベーションを起こす」とか書いてあるわけで,そこに興味を持って話を聞きにいくわけです.むしろヴィジョンを達成するための課題をどうやって解決するのかを聞きたいと思って行っているのに,会社の風土や組織体制の質問を聞いても仕方がないです.

当然エントリしてないわけなので最後に「興味あったら履歴書を送ってね」となるわけで,履歴書を送るという行動の推進に何ら寄与していないのでやめたほうが良いんじゃないですか.というのが主張です.

なので,人事の方のお話はエントリするとなったら興味はあるが,後にして欲しいというのがこの記事の主張であることを加筆しておきます.

なお,人事の方であっても課題解決のための技術をちゃんと勉強していたり,分からないけれどエンジニアから「当社の技術スタック」みたいな資料を事前に貰っていて見せてくれる人も稀にいたので,人事の方が出てきたら技術の質問以外をしようというのは違う気もします.

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