見出し画像

あずきちゃんとの出会い

毎朝早起きして散歩に出かける。芝犬ミックスのあずきちゃんと共に。仕事がら座っていることが多く、 以前は万年運動不足であった。しかもコロナ禍でイベントや講座も無くなり仕事で遠出もしなくなったまま2年が過ぎ、気がつけば体重がそれなりに増えていた。
子供の不調で受診のため待合室にいる時SNSを開くと子犬の飼い主募集の投稿を見つけ、かわいい子犬の写真を子供に見せると飼いたいと言うので早速メッセージした。
「明日見に行きます」と。
しかし、その後はいろんな不安が襲ってきた。
仕事に家事に育児に…自分の負担が増えないだろうか?金銭的に大丈夫だろうか?など。
いざ会いに行くと可愛すぎて、即決でその日のうちに引き取ってきてしまった。
帰り道ホームセンターに寄り、首輪とドッグフード、水皿を買い、初めての犬の飼い主生活がスタートした。
まだ2月だったので外は寒い。今どきは家の中で飼ってるワンちゃんも多いが、譲ってくださった先では外飼いしていて
「この子は11月末に4匹生まれて、唯一冬を越した犬だから丈夫だよ」と言ってたのでウチでも番犬として外で飼う事にした。押し入れにあったスノコを出してきてベランダを囲ってその日は休んだ。子供達も大喜びで友達にも知らせたりしていた。
明朝、散歩にとカーテンを開けたらそこに犬はいなかった。
子供達を起こして犬が居ないと知らせると落胆してやる気が出ない様子だった。
戻って来るかもしれないし…「犬の帰巣本能」とむだに検索してみたりしてパニックながら子供達を送り出した。
しばらくするとドッグフードのカリカリ食べる音が外から聞こえてきた。

無事帰還してくれたことに一人大喜び。それと同時に犬の嗅覚というか賢さにたまげる。ルーツは猟犬なのか、なんでも噛みちぎる癖は凄まじくリードは早くも3代目で、現在は2代目と3代目を固く結んで貧ぼっちゃま風リードを使用中。通りすがりの子供達に笑われることもある。
以前は犬と会話が出来るとかいう人の話を半信半疑で聞いていたが、今なら信じられる。イギリスでは公立小中学校などでドッグセラピーも行われているらしい。本で読むところによると心に傷を負った子や塞ぎがちな子の唯一の友達になるとか。
ドッグセラピーとは犬に話しかけたりする事で声を出して話すことができる。犬の話題で人とのコミュニケーションが測れたり、人間同士のストレスを緩和してくれたり、一緒に散歩することで活動性向上してうつ改善、そして日常生活の自立度も上がるそうだ。
子供達も犬が首を傾げるだけで笑いころげたり、抱きついて体温の温かさに癒されているようだ。
そして何よりもまさしく自分がすべてにおいて犬に癒された一人であり心もカラダも改善されつつある。

#デーリー東北新聞社提供
令和4年6月22日紙面「ふみづくえ」掲載

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?