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《心理学×営業》 トップセールスになる!7つのコツ

20代半ばの頃に、猛烈に新規営業として働いていた頃のコツをnoteに残していますが、今回はテレアポ~訪問営業のコツを、心理学の観点も入れて7つに分類し、まとめてみました。

当時は、中途採用向け求人広告(掲載型)をテレアポ~訪問営業~フォローまで担当し、結果として年間トップセールス賞を頂くことができました。この、成功体験が、今でも自身のキャリア形成に大きく影響を与えています。

営業経験を積むことで体得できる有益な知識・スキルとして、「心理学」「行動科学」「行動心理学」など、人間心理を察する能力や、マーケティング観点が自然と身につきます。

今回は、スライド形式で簡単にまとめていますので、営業をお仕事とされている方にとって、参考になる点が1つでもあれば幸いです。

1日10件以上を獲得するテレアポのコツ

ネガティブなイメージがつきやすいテレアポですが、私が一番好きな仕事の1つです。

なぜかといえば、「話しを聞いてみたい、会ってみたいという人とすぐに会える能力」だからです。

仕事じゃなくても、このような能力は応用できますし、大袈裟に言えば、人生を変える能力かもしれません。

まさか、あの人とは会えないだろう…と、普通は思ってしまう方でも、会える能力です。なんか、凄いと思いませんか?

自分自身の経験で言うならば、テレアポ経由で東証一部上場の超大手の社長や、米国大手IT企業のバイスプレジデントに来日まで頂き、お会い頂きました。

テレアポの基本的な話し方、心構え

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1)自信満々
テレアポは表情が見れないコミュニケーションです。そのため、『断られそうだな』『怒られそうだな』という恐怖心に負けてしまうと、それは声のトーンからお客様へ伝わります。

最初は、知らない人と突然電話で話す行為ですから、誰でも緊張してしまうもの。とはいえ、お客様に不安を与えないように、自信を持って落ち着いて(エラソーとかではありません)テレアポをしてください。

2)用件は短く、歯切れよく、数字を入れて
仕事中に突然かかってくる電話です。お客様は忙しいタイミングかもしれませんし、5分後には次の予定が控えているかもしれません。いずれにしても、最初のトークは短く、歯切れよく、そして数字を入れて伝えることで、簡潔にテレアポの導入トークを終わらせてください。

3)コール直後は必ず質問で終わらせる
『こんなサービスをしている会社です。是非、ご提案をさせて頂きたくお電話をさせて頂きました。』

残念ですが、テンプレートのような導入トークでは、高い確率でガチャ切りに遭遇します。テレアポで重要なことは、最初の導入トークの終わりを質問で終わらせることです。お客様との会話時間を長く保つために、最初は必ず質問で終わらせるトークスクリプトを作ってみてください。

4)3回断られるまで続けること
テレアポは、お断りとなるケースが大半です。このときに、営業マン側から『大変失礼いたしました。』と、テレアポを終えることはしないでください。

少なくとも、お客様に対してテレアポ序盤で伝えられる情報量は少なく、内容理解がないままに終わってしまうことは、双方にとってプラスがありません。まずは、営業マンから電話を切ることはせず、断られたとしても粘り強く会話を続けてみてください。

5)曜日が時間帯を変えて電話をしてみること
お客様によって、繁忙期は異なります。繁忙期などにテレアポをすると、高い確率でお断りとなります。そのため、繁忙期を避けることを考えたり、午前中に電話をして、夕方にも電話をしてみるなど、お客様に繋げて頂きやすい時間帯、曜日を探す努力がテレアポ獲得の近道です。

有料記事となりますが、テレアポのコツをかなり細かく解説した記事を販売しています。テレアポが取れなくて悩んでいる方にはとてもオススメできる記事となっていますので、ご覧になってみてください。

テクニック1-共感力-

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電話でお客様との信頼関係を構築するために、共感力を活用することは、営業の基本スキルです。テレアポは営業マン自らが話してばかりではいけません。ヒアリングによって、お客様の現状に共感をすることが大切なコツです。

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お客様も忙しいわけです。営業マンはテレアポによって、お客様の仕事中に突如割り込みをしてお時間を頂いています。まずは電話を受けたお客様の気持ちを汲み取る謙虚さを持って接してください。

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テレアポで共感力を活用すれば、まずは電話をとって頂いたことに対して、『ご迷惑なお電話になっていたらごめんなさい。』と、お客様の気持ちを言葉で伝え、ガチャ切りをしようとしているお客様から、もう少し話を聞いてみるか、という気持ちを引き出すことができるようになります。

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「人を動かす」の著者で有名なデール・カーネギーの言葉は、とても示唆的です。単に、営業が共感!共感!と、押し付けるような共感は相手を不快にするだけです。本当の共感とは、相手から信頼されることで成立します。

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なぜ、電話をしたのか?

そこをしっかりと伝えることがテレアポのコツです。自社の商品説明を一生懸命したところで、お客様からは単なる営業電話にしか聞こえません。

営業マンがテレアポで伝えるべきことは、お客様の課題や、お客様に合わせたソリューションが提供できないか?何かお手伝いできることがないか?そういったお客様の気持ちに寄り添う姿勢を伝えることです。

共感力を使って、お客様を一生懸命知ろうとする姿勢があれば、結果的にお客様も営業マンに興味を持ってくれるでしょう。

また、お客様の現状課題に自社商品・サービスが合わなければ、無理にアポイントを頂く必要もありません。

それぐらいのスタンスでお電話をしている旨が伝えられるか?が、テレアポにおいては重要です。

テクニック2- アペタイザー理論 -

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テレアポのコツで、とても有効的なテクニックがアペタイザー理論です。アペタイザーとは「前菜」のことです。メインディッシュが運ばれる前に、味の濃い食事を少しだけ食べることで、お客様の食欲を増幅させる効果があるといいます。

このアペタイザー理論をテレアポで活用すると、お客様が『ん?』と気になる(もう少し聞いてみたいと感じる)センテンスを伝えることができるようになります。

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普通のテレアポでは、自社商品・サービスを訴求しますが、アペタイザー理論をつかえば、導入トーク後にお客様から質問がくるような効果が期待できるようになります。

テクニック3 - アクティブリスニング(積極的傾聴) -

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ヒアリング力は営業マンの基本です。お客様に共感するためには、アクティブ・リスティングと言われるヒアリング手法が効果的です。

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テレアポで行うヒアリングの目的は、お客様の課題を知ることです。そして、基本的な流れは「聞く」「共感する」「褒める」です。

褒められることが心から嫌いな人は少数派です。(嫌味や形式的な褒め方は別として)ですので、お客様のことを褒めることで、お客様から信頼を頂くことができるようになります。

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単なる一例ですが、営業マンは同じ意味だとしても、言葉選びも大切なテクニックです。とても細かいことですが、『大変ですね。』という言葉は、非常に距離感を感じる共感言葉となります。(まるで他人事のように聞こえてしまうため)それよりも、『辛いですね。』と反応することが、距離を縮める共感となるのです。

テレアポにおけるクロージング

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テレアポの最後は訪問日時を決めるクロージングとなります。クロージングのテクニックは、営業マンから日時を指定し、訪問が前提となっているトークでクロージングをすることで獲得率が上がっていきます。

テレアポのコツについては、テレアポだけを抜き出して、かなり実践的で濃厚なnote(すません。有料で1.7万文字もある)を書きましたので、本当にテレアポが取れなくて困っている方がいましたら、参考にしてみてください。

売り込まないセールスのいろは

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ここからは、テレアポテクニックではなく、アポイントを頂いた後の訪問セールスにおけるテクニックをご紹介します。

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実際に営業時代に自身がやっていた異常?なことをリスト化してみました。

1)移動中に新規テレアポ
商談数が増えてくると、自席でテレアポができる時間が減ってきました。そのため、訪問途中の電話ボックスでテレアポをしていました。

2)商談後にビルの下でサンキューメール
お客様は営業マンとの商談が終わると、時間とともに商談で盛り上がった温度感が下がっていくものです。また、即対応してくれる営業マンは、お客様から重宝がられます。そういった、お客様の温度感が高いうちに、即サンキューメールが送れる営業マンは「スピードが速くて信頼できる」という評価を頂くことができるため、当時の私は商談後に即サンキューメールをお送りする癖をつけていました。

3)街の花屋さんの外にあるコンセントでパソコン
これは時代背景もありますが、商談数が多い1日はずっと外出先だったため、どうしても送りたい資料があるときに、パソコンの電源が切れる(当時のノートパソコンは1.5時間しかバッテリーが続かなかった)など、不意の事件が多発していました。それでも次のアポがあるため、カフェに入る時間も惜しかったので、外で充電できるコンセントを一瞬だけお借りしていました。(お店の方、すみませんでした。)

4)自分のお客さん用の一斉メール
お客様の名刺が増えると、多くの企業の人事や社長のメールアドレスが蓄積されるようになりました。そこで、ある日からお会い頂いた方々に、不定期ですが、有益なHR系ニュースをまとめ、無償の情報提供メールをお送りしていました。感謝の返信を頂けたり、結果的に追加発注になったケースもあります。

5)商談と商談の間に飛び込み営業
西新宿や、渋谷など、企業群が密集した高層ビル街がある場所では、次の商談までの間に飛び込み営業をしていました。とくに西新宿のお客様に訪問予定があるときは、ビルの上層階から1社1社に飛び込み営業をするようにしていました。

6)先輩の商談や、自分の商談を録音し、紙に書き起こす
営業初心者の頃は、営業トークにまったく自信がありませんでした。ですので、先輩に同席頂く商談はとても有益な時間でした。当時は商談を録音して、一度一句をノートに書き起こす作業をしていました。この作業によって、最初は先輩のトークをマネつつ、時間と共に自分らしい営業スタイルが作れるようになりました。営業研修を受ける以上に、成長実感がある学びだったと思います。

7)その月の数字が見えたら、適度にサボる
猛烈に営業活動をしていたときに、残念なことに胃腸炎で倒れたことがあります。それからというもの、限界まで仕事をすることはせず、目標達成が可能な月は、なるべく意図的にサボるようにして、自分のパフォーマンスが下がらないように自己管理をする習慣を大切にしています。(長く継続的に結果を出すためには、サボることもビジネススキルだなと思っています。)

訪問営業なら、まずはラポール(アイスブレイク)

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訪問営業の基本ですが、お客様の警戒心を解きほぐす序盤のテクニックとして、ラポールとかアイスブレイクと呼ばれる手法があります。

ラポールとは心理学の用語で、「心を通じ合っている状態にする」「気持ちをオープンにして、心を開示させる」などの意味があります。

新規の訪問営業は、初対面同士がはじめて話す時間です。お互いの警戒心はとても強い状態からスタートするため、ラポールやアイスブレイクと言われるような会話を取り入れて、リラックスできる雰囲気を営業マン主導で作り出す必要があります。

具体的には

・今日は突然暑くなりましたねー
・オフィスとても綺麗ですね!
・●●さんはこの会社長いんですか?

など、自然なトークからスタートをすることで、カチコチになった雰囲気を柔らかくしていきます。

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また、ラポールやアイスブレイクには、話しやすい雰囲気作り以外にも、もう1つ重要なことがあります。それは、アイスブレイクをしながら、お客様のヒューマンタイプを察することです。

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愛想がない感じなのか?積極的に会話をしてくれるのか?セッカチな雰囲気なのか?など、大枠でヒューマンタイプを識別できれば、その後の商談フローをどう組み立てるべきか?営業マンの頭の中で次の一手を決めることができます。

お客様と営業マンの最適な会話占有率

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トークが上手い営業マンであれば、比率も変わる可能性がありますが、多くのトップセールスマンを分析した会話占有の最適配分は、2:8だそうです。

トップセールスマン程、聞き上手ということですね。

テクニック4 - 返報性の法則 -

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人は何かを貰うと、お返しをしなければいけない」という気持ちになることを返報性の法則や、返報性の原理と言ったりします。

少し悪い表現かもしれませんが、「エビで鯛を釣る」ということわざも、意味合いとしては近いかもしれません。

昨今は、インターネットの発展によって、情報が気軽に取得できる時代となりました。そのため、昔のようにギブ・アンド・テイクではなく、ギブ・ギブ・ギブ・アンド・テイクのように、営業側が提供者となれる場面が増えています。

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例えば、私の事例であれば、ホテル巡りが好きなお客様がいらっしゃいましたので、本屋で見つけた書籍をプレゼントしたことがあります。

とても古典的な手法に感じるかもしれませんが、「相手の事を考えている」という姿勢が、素直に伝わる行為だと思いますし、私自身がお客様に喜んで頂けることが好きなので、積極的に活用をしていたテクニックです。

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また、物的なモノを差し上げるのはちょっと…と、いうことであれば、お客様のお仕事を支援するような情報提供も喜ばれると思います。お客様の業界に関する簡単な市場レポートや、検討されている業者の比較表など、少しの手間でプレゼントがお渡しできるのであれば、返報性の法則を応用できるでしょう。

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これも自身の経験からお伝えできる返報性の法則ですが、営業マンだからこそ持っている人脈をお客様のために使うのです。

とてもシンプルに考えれば、商売とは売り買いをすることです。営業マンが蓄積した人的アセットを活用すれば、自社の商品だけではなく、お客様が提供している商品を、他のお客様にご紹介することもできます。

もちろん、有益な商品であることが前提です。購入側のお客様にニーズがあれば、提供側のお客様との仲介役を営業マンが担うのです。ある種のブローカー的な役割が、返報性の法則として活用できることもあります。

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こういった、返報性の法則に従って、大事なお客様に常に提供する姿勢を貫くことで、結果として自分にもお返しがきたりするものです。

尚、お返しを期待した提供は見透かされますので、そこだけはご注意ください。営業マンが大切にしたいなと思えるお客様だけ、無償提供をすれば良いのです。

テクニック5 - ザイオンス効果 -

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5つ目のテクニックはザイオンス効果を使った営業テクニックです。ザイオンス効果とは簡単に言えば、相手と共有した時間、頻度が多いほど、その相手に対して好感を持ちやすいという心理学的アプローチです。

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これは直接会うことによる頻度だけではなく、営業マンが送るメールや、郵送物なども含まれます。

見込みとなったお客様と疎遠にならないように、少しでも接触頻度を増やし、お客様が思い出して頂く頻度を上げていくのです。

この際に、売り込みは禁止です。まずは信頼関係構築を優先するために、ザイオンス効果を使うのであって、毎回営業をかけるような行為は逆効果になるため、気を付けてください。

ちなみに、マーケティング観点では、繰り返しのTVCMなどがザイオンス効果に近い手法となります。

テクニック6 - 松竹梅の法則 -

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クロージングや提案時に使えるテクニックですが、松竹梅の法則というものがあります。

これは、多くの営業マンが実践しているテクニックだと思いますが、例えば見積書を提出する際に、低い価格帯から高い価格帯まで、3種類の見積書を作る手法です。

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なぜ3つ作るのか?というと、お客様はご自身で選択がしたいのです。そのため、提案の幅出しをすることが営業マンの仕事です。

とはいえ、プランが10個もあれば、お客様は選択することを悩んでしまいます。「選択のパラドクス」といって、人間は自由度が増せば増すほど幸福度が下がるそうです。

例えば、ファーストフード店などが分かりやすい例ですが、セット商品は3つ~6つ程にしている場合が多い傾向にあります。

単品商品を含めれば、多くの注文パターンが作れるのですが、そこまで選択肢を広げてしまうと、お客様は悩んでしまい、結果的に幸福度が下がってしまいます。

そのため、営業マンはお客様に選択をして頂けるプラン作りは重要ですが、選択がしやすいように商品を絞ってあげることも必要です。

プラン提示は松竹梅の法則を上手く活用してみてください。

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ちなみに、クロージング時(見積書を3つ提示したときなど)に発生する沈黙は、絶対に遮断しないようにしてください。お客様が本気で悩まれている時は必ず静寂が訪れます。

このとき、お客様の中で商品選択を思考していますので、営業マンは沈黙であったとしても、静かにお客様の判断を待つことが大切です。

また、待つときのコツですが、視線を合わせないことです。

営業マンがお客様に視線を合わせながらの沈黙は、お客様からすると、「早く決めてくれ」と追い込まれているように感じてしまうのです。

ですので、ゆっくりとご選択頂けるように、営業マンは目を合わせず、その沈黙を待つようにしてください。

不安があれば、お客様から自然と質問を頂けますので、それまで待つようにすることがコツです。

テクニック7 - テンション・リダクション

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最後のテクニックは、テンション・リダクションです。少しマーケティング寄りのテクニックとなりますが、お客様が購入までの決断をするプロセスは多くの負荷やストレスがかかっているものです。

その、決断を下した後、お客様にはリラックスした時間が訪れます。なんといいますか、「ホッ」とした感じです。

実はこの心理状態において、お客様は緊張がほぐれているため、営業マンからの誘導を受けやすい傾向があるのです。

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例えば、ちょっとしたオプションを提案するなど、客単を上げることができるタイミングです。この見積もりに決めました!→ありがとうございます。あ、せっかくですから、こちらも追加しますか?という流れです。

例えば、住宅購入をすると金額が高額すぎるため、購入決断後に40万円や、80万円程のオプション商品を提案されると、『あ、じゃあそれもつけてください。』と、追加注文に流れやすいのです。

また、コンビニのレジ回りなどが良い例で、10円や50円程の安い商品がレジ回りに陳列されています。これも、購入を決断した後の、ついで買い効果が高いため、廉価な商品をレジに置いています。

このように、新規営業という仕事は、マーケティング、心理学、行動科学などを体得することで、とても深いスキルを得ることができるようになります。また、次のキャリア形成にも影響を与える汎用的な仕事だと思っています。

微力ですが、この記事から1つでも新しい営業のコツが見つかりましたら幸いです。最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

テレアポノウハウを凝縮した記事も公開しています。
よろしければこちらもご覧ください。

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藤田さんありがとうございます!

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