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地歴戦闘力を測るスカウター ~信長・秀吉・家康・〇〇〇~

1、私の戦闘力は530,000です

「見える化」がトレンドとなって久しい昨今。よくわからないものを「可視化」して、わかるようにする。これすなわち「実用化」の第一歩です。

戦士たちにとっては、敵がどのくらいの強さなのか、自分がどのくらいの強さなのか、気になるところです。古来より、物見の重要性は常に言われていました。「敵勢、約3,000人!」と言われて、真正面から戦ったら、実は約30,000人いた、ではシャレになりません。

鳥山明さんの漫画『ドラゴンボール』では、「スカウター」という便利な道具が出てきます。そう、戦闘力を一目で「見える化」する、あの道具です。詳しく知らない方は、こちらをご参照ください↓。

AR(拡張技術)の発展により、リアルでのスカウター開発も進んでいるそうです。そう考えると、鳥山明さんの「未来を見る目」はすさまじいですね。サイヤ人編でスカウターが初めて出てきたのは、1990年前後。今から30年くらい前の話です。ようやく時代がサイヤ人に追いついた、というべきでしょうか。

なお、当然とも言うべきか、玩具の世界では「スカウター」の開発は着実に進んできていました。よろしければこちらも↓。

2、「地歴戦闘力スカウター」があったら

このスカウターで、「地歴戦闘力」というものが見える化できたら…と考えました。地歴戦闘力。要するに、地理と歴史の力がどのくらい備わっているか、一発で見える化できる道具です。

「こいつは地理は強いが歴史に弱い…」ですとか、「歴史には詳しいが、地理戦闘力は5か…ザコだな…」ですとか、戦闘民族サイヤ人になりきって、相手の地歴戦闘力を測り合うわけです。もちろん、ただの空想話です(笑)。

あまりにも地歴戦闘力が強いと、スカウターが壊れます(笑)。ボン!という感じで。「超サイヤ人」とか「フリーザ様最終形態」などのレベルですね。すみません、原作を読まれていない方には何のことやらですね…。よければこちらを↓。

3、信長・秀吉・家康の地歴戦闘力の考察

空想話のついでに、歴史上の有名人の「地歴戦闘力」を考察してみます。こういう時に例えとして便利(?)なのが、戦国時代の3人ですね。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康。

織田信長は、そうとう高いと思います。どちらも。何しろ尾張(愛知県)から急速に領土を拡張したわけですから、地理戦闘力は強い。有名無実化していた足利将軍を利用して京に上ったので、歴史戦闘力も申し分ない。室町幕府に詳しく歴史戦闘力の高い、明智光秀などを使いこなしたのもポイントが高いですね。ただし、信長は歴史を知りながらも、あえてそれを壊していくほうに重きを置いていたのではないかと思います。

豊臣秀吉はどうか。たぶん、地理戦闘力においては、当時随一だったのではないか。何しろ天下統一、全国をとりあえず一つにまとめた業績がある。また、若い頃から調略に従事し、裏工作もお手の物。「あそこの領主の誰それは欲深い」など、その土地のことをよく知らないと、調略などできないですからね。「墨俣の一夜城」などのエピソードもあり、土木工事をやらせたら右に出る者はいません。まさに「実用地理」を使いこなすプロ。

対して徳川家康は、歴史戦闘力が最高レベルですね。征夷大将軍になって江戸幕府をつくった。これは、歴史に詳しくないとできない。一説によると、源頼朝を尊敬していて、彼の業績を調べ上げたといいます。その結果、京都からは距離を置いて、関東に幕府をつくった。これが大成功。江戸時代は長く続きます。家康自身もかなり歴史好きで、『貞観政要』という、中国の唐王朝の太祖の対談集をよく読んだと言われます。君主はどうあるべきか、政治とはどうあるべきか、しっかり歴史に学んだとも言えますね。

4、〇〇〇の地歴戦闘力の考察

このように考察しますと、では誰の地歴戦闘力が最高レベルなのか?などと考えてみたくなります。スカウターが壊れるくらいの地歴戦闘力! さて誰が持っているのでしょうか。私が知らないだけで、たぶんいっぱいいるのでしょうが、ここでは3人を取り上げます。

…ぱっと思いつくのは、note記事を書いたばかりだからですが、やはりこの人でしょう。カント。哲学者にして地理学者、歴史についても右に出る者がそうそういない。よろしければぜひこちらのnote記事を↓。

ただ、カントは自らが戦うために地理や歴史を学んだわけではないので、「戦闘力」というと語弊があるかもしれませんが…。

最近の方で言うと、やはりこれもnote記事を書いたばかりだからですが、堺屋太一先生も、最高級の地理や歴史のお力をお持ちだったのではないでしょうか。ただ力を持っているだけではなく、それを一般人にもわかりやすく「実用的」にするという点では、右に出る者はいなかったと思います↓。

そう考えていくと、数々の歴史小説を書き、しかも『街道をゆく』など紀行文も一級品だった。あの方も思い浮かびますね。そう、司馬遼太郎さんです。司馬さんの現地主義というのは有名で、ある作品を書くために、東京は神保町のありとあらゆる古書を買いあさり徹底的に調べるのみならず、実際に現地に行ってみてその地勢、空気、環境を自ら味わったそうです。有名な歴史小説『関ケ原』にも、司馬さん自身が石田三成の居城であった佐和山城を訪れた場面がくだりが書かれています。

5、〇〇〇の地歴戦闘力は当代最強では…

では、この記事のまとめにかえて、最強の地歴戦闘力を持っているのではないかと、私が密かに考えている人を挙げましょう。

そう、この方です!↓

やはりタモリさんでしょう!

「ブラタモリ」を一度でも観ると、タモリさんの博識ぶりに驚かされると思います。この方が凄いのは、その土地それぞれの専門家に勝るとも劣らない知識に加えて、その知識を応用してその土地ならではの特色を見抜き、しかもそれを視聴者にわかりやすく伝えてくれることです。

職人/げるびらりあ(@gervillaria)さんがツイートされた内容が、まさにズバリで書いてありましたので、そのまま引用させていただきます↓。

ブラタモリ、なんかタモリ氏が「地域に詳しい」ように見えるが、タモリ氏自身は「基礎の化け物」なのだ。専門家は入れ替わり立ち替わり出てくるので記憶にも残らないだろうが。そして理解力の高さは「地理」「地学」という、基礎さえ抑えれば応用の幅が極めて広い分野ならではの特徴。そして人生経験。Translate Tweet 9:25 AM · Jun 3, 2019 · YoruFukurou

どうしても地理や歴史を学んでいくと、深みにはまっていくんですね。細かい枝葉末節の知識収集に陥っていく。応用が利かなくなる。

タモリさんはそうではないんです。「基礎の化け物」という表現が言いえて妙でして、基礎を踏まえてそれを応用させていく力が抜群なんです。それを支えているのは、逆説的になりますが、タモリさんが持っている枝葉末節のすさまじい知識量と、ありとあらゆる人生経験だと思います。まさに「実用地歴の模範」とすべき人だと、勝手に尊敬しております。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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