好文のミトエース

※今回の記事は、かなり野球や漫画のマニアックな内容となっていますことを、先にお断りしておきます。漫画『ダイヤのA』を未読の方には「なんのこっちゃ」の部分も多々あると思いますので、よろしければぜひこの機会にご一読していただければ…。

1、「常総学院、敗れる~~ッ!!」

茨城県の高校野球夏大、地区予選もいよいよ大詰め。開幕前にこのような記事を書くほど、私は注目しておりました↓。

7/22(月)に、準々決勝が行われ、8チームから4チームに、優勝候補が絞られました。7/24(水)には、準決勝が行われる予定です。

まだ興奮冷めやらぬ(長い)気持ちでこの記事を書いておりますが、何といっても最大のサプライズ展開はこちら。

「常総学院、敗れる~~ッ!!」

常磐大学高校が、絶対王者と呼ばれた常総学院に、勝ったのです。茨城県の野球に詳しくない方に向けて、これがどれほどすごいことかと説明すると、『グラップラー刃牙』で烈海王が宮本武蔵に真っ二つにされて負けたぐらいの衝撃です(逆に分かりにくいですかね…)↓。

野球漫画で言うと(最初からそれにしろよ)、『ドカベン』で明訓高校が弁慶高校に負けたくらいの衝撃でしょうか↓。

常総学院。「木内マジック」と呼ばれた名将木内監督の采配で、あのダルビッシュを攻略して甲子園で優勝したこともある高校です。ましてや今年の常総学院は本命中の本命。噂では茨城県で開催される国体に合わせて、最強チームを作り上げてきたのではないかと言われるほど。なんだかんだ言って決勝までは行くだろうという予想は覆り、負けた。野球関係のTwitterでも、しばしその話題で持ちきりになったレベルの出来事なのです。

2、4校中3校が水戸の高校!

その常総学院を破ったのは、水戸市にある「常磐大学高等学校」。「ときわだいがくこうとうがっこう」、略してときわです↓。

実はここ最近、強くなってきた高校です。公立高校を強くしてきた監督がスカウトされて、指導を始めたのが数年前。コツコツと実績を伸ばし、ついに常総学院を破る快挙を成し遂げたイメージ。昨年の秋の大会では、同じ準々決勝で1-11で、常総学院にボコボコにされています。そのリベンジを見事、この夏で果たした形です。

同じく、水戸市にある「水戸商業高等学校」もベスト4入り↓。

最近では、楽天の監督も務めたデーブ大久保さんや、メジャーリーグに行った井川慶さんの母校としても知られています。いわゆる「古豪」で、平成12年以降、夏の甲子園から遠ざかっています。この夏は大チャンス!

この2校は、水戸市の中でもすぐ近くにある高校同士なのですが、準決勝で対戦します。水戸のノーブルホームスタジアムは、さぞや水戸市民でいっぱいになることでしょう。

残りの2校はどうか。

まずは「水城高等学校」。水戸商が「すいしょう」なら、こちらは「すいじょう」です。水戸市にある高校です↓。

こちらは平成22年に夏の甲子園に出たことがある実力校。

…というか、水戸市の高校で3校です。そうなんです。今年はベスト4のうち、3つの高校が水戸市内の高校なのです! ノーブルホームスタジアム水戸に銅像がある「学生野球の父」と呼ばれた飛田穂洲さん(水戸市出身)も、この事態に喜んでいるのではないか。

これ、最近の茨城県の高校野球事情に明るい人には、けっこうな衝撃なのです。どういうことかというと、茨城県の「県南」の土浦市にある「常総学院」を筆頭に、夏で連覇していた「土浦日大」、取手市の「藤代」、古豪の「竜ヶ崎一」、また他の地域では、センバツで活躍した「石岡一」、鹿嶋市の実力校「鹿島学園」、巨人の坂本選手を育てた監督のいる「明秀日立」など、話題に上がるのは水戸市の高校以外の高校が多かったのです。

それらの高校が、軒並み敗れてしまった。

なお、ベスト4の残りの1校は、土浦市の隣の阿見町にある「霞ヶ浦高等学校」です。こちらは常に上位に食い込む常連です↓。

この霞ヶ浦と水城が、準決勝で対決します。

3、4チームを『ダイヤのA』のチームにたとえる

寺嶋裕二さんの『ダイヤのA』という漫画があります↓。

週刊少年マガジンで連載中の、大人気の野球漫画です。

せっかくなので、ベスト4に残ったチームを、このダイヤのAで出てくるチームにたとえてみたいと思います(未読の方はすみません)。あくまで私の解釈ですので、「違うだろー!」という人は、ぜひご自分でもたとえてみて頂ければと思います。

◆常磐大高→薬師高校

◆水戸商業→市大三高

◆水城→青道高校

◆霞ヶ浦→稲城実業高校

(それぞれの漫画上のチーム解説はこちらの既刊一覧を↓)

◆常磐大高→薬師高校

今年の常磐大はとにかく「打つ」んです。常総学院との戦いも、8回終わって負けていたのに、あきらめずに打って2点を返した。粘り強く勝負強い打撃が持ち味。となると、「打つ」薬師高校のイメージです。

◆水戸商業→市大三高

水戸商業にはキレキレの絶対的エースがいるんですね。となると市大三高かな?と思いました。漫画上では英語をやたらと使いまくる監督の方が目立っていますが。「グッジョブ、天久ボーイ」とか言いそうです(笑)。

◆水城→青道高校

水城は、投手力も守備力も打撃力もそつなくまとまっているイメージなんですよね。となると主人公チームの青道かな…。縦ストライプのユニフォームだけ見れば、漫画上では薬師高校がぴったりなんですけどね(笑)。

◆霞ヶ浦→稲城実業高校

霞ヶ浦は、とにかく「投手王国」です。総合的な投手力ではナンバーワン。となると、漫画上で絶対的エースのいる稲城実業というイメージ。「カルロス」はいませんが、1点差ゲームを勝ち切るラスボス感があります。

4、さて、今年の優勝校は?

いかがでしたでしょうか? 今回の記事はちょっとマニアックな茨城県高校野球のベスト4をご紹介しました。水戸市の高校が優勝するのか? それとも霞ヶ浦が県南のプライドを守るのか? 決勝は7/25(木)予定です。

最後にまとめとして、こちらを紹介しましょう。秋田県ではすでに代表校が決まりました。45年ぶりの「秋田中央」です。

「ルールブックの盲点」で1点を狙われても、冷静にアピールプレイを行って「第3アウトの置き換え」を取るチーム。仕掛けた方も防いだ方もすごいプレイ。『ドカベン』で有名な「ルールブックの盲点の1点」ですね↓。

「何それ?」という方は、7/18発売のチャンピオンで「白新VS明訓」が再掲載されていますので、ぜひご覧ください。

というか、このマニアックな事例に際して、練習で事前にしっかり確認をしていた秋田中央は素晴らしい!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

よろしければサポートいただけますと、とても嬉しいです。クリエイター活動のために使わせていただきます!