スポケーンぶらり(4)食糧事情編

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旅の楽しみのひとつが、食事ですが、いっぽうで食糧確保はなかなかにメンドクサイもんです。不慣れな土地では、飯ひとつ喰うにもいろいろと困難が生じますね(笑)

今回、スポケーンに到着したのは夕食時。先に書いたように、いきなり「パンダ・エクスプレス」で中華料理(チャーハンと二種類のチキン炒めが乗ったプレート)だったんですが、さて、その時点で翌朝の朝食をどうするかを決めなくてはなりません。

旅先では、たいていはホテルのダイニングで食べるんですが、今回のホテルにそれがあるかどうかは未確認。なので、明日の朝はとりあえずホテルの部屋で買ってきたものを食べようという「中食」にすることになったんですが、さてどこで買ったらいいんだ?

今回のホテルの部屋には冷蔵庫とともに電子レンジが装備されていたので、温かい食事にもありつけそうなのですが、そもそも温める食糧がなければ話になりません。こういう時の味方は世界共通、開いててヨカッタのコンビニエンスストア。

ところが、さすがは地方都市・スポケーン。夕食を終えてダウンタウンの町を見回しても、コンビニもスーパーマーケットもありゃしない

なんとか開いていたリカーショップ(ここの親父は前に福生にいたとかでカタコトの日本語でいろいろ話してくれました)で、パン類や飲み物を調達できましたが、その後しばらくはこの「コンビニなし」に悩まされました。けっきょく、わりとホテル近くのガスステーションの奥にひっそりと隠れていたコンビニを発見したのは2日後のことでした。

ホテルのダイニングに朝食ビュッフェもあったので、その翌日からは、値段高いよとか文句を言いながらも、もっぱら朝食はそこで。好きなモンを好きなだけゆっくり食えるので、朝食ビュッフェはどこに行ってもけっこう便利です。

今回気に入ったのは、ホテル近くにあったこのファミレス(ホントにそう書いてあった) あとで調べたら、けっこうなチェーン店でした。

朝食から夕食まで、サンドイッチやバーガーからステーキまで、なんでもアリ(なぜだかホットドッグはナシ。なんらかのポリシーがあるのかな?)

ファミレスったって、油断大敵、なにせこのボリュームです。

奥にあるのが息子オーダーの「フライドチキンサンド」 手前が私の「テキサス・ツー・ステップ」 ポークとビーフが両方喰えて、豆までついてるし、ゴロゴロしてるのはTOTSというポテトフライ。肉・肉・炭水化物・肉・炭水化物という、思いっ切りアメリカン

アメリカ人の体がデカいわけ、わかりますね。アメリカ人に負けてなるものかとばかりに、毎日こんな感じの食事を楽しんでました。

さて、スポケーンはけっこうな酒どころで、ワインやビールの醸造所(ブリュワー)が多いのです。そこで名物の地ビールを飲むべく、ワールドコン参加の日本人集団で乗りこんだのが、こちら。

その名も「スティーム・プラント」という名所です。

もともとは地域の暖房をまかなう蒸気を作るための工場で、1986年まで現役だったとか。そこを改造して、カジュアルレストランにしたのがここです。横浜の赤レンガ倉庫みたいなもんかな。

売り物は11種類のテイストを誇る地ビールを出すこと。11種類全部をちょっぴりずつ味わえる(でも総計するとけっこうな量になる)「テイスティングセット」なんてものもあります。インパクトあるけど、飲み過ぎになりそう。

もちろんビールだけでなくて、料理も美味く、イカのフライ、スチーム・クラム、バッファローのステーキなどなど。そして、デザートのアイスクリームは超絶品でした。

われわれ日本人軍団が通されたのは、工場の中核たるボイラーのなかを利用した個室。なぜだか室の外に向かって大きなのぞき穴がついていて、地元キッズに見物されながら、飲み食いを楽しみました。

さて、アメリカでの食事の定番は、わが家の場合、ハンバーガー、ホットドッグといったアメリカン、ピザやパスタといったイタリアン、そしてチャイニーズ、あとはたまにスシ(スポケーンには回転ズシの店もありましたよ。喰わなかったけど) で、今回は新たに、メキシカンもいただきました。

ワールドコン会場のすぐ前にあった、その名も「アズテカ」

辛い物苦手の妻はメキシカン料理は回避しましたが、私と息子はもちろんチャレンジ。写真は息子が喰ったタコスセット。なぜか大量のライスがついていて、米好きな息子は満足げでした。ちなみに私はエンチラダを賞味。

ロンドン編でも書きましたが、世界のどこでも、美味いものは美味く、不味いものは不味い。そのへんは国単位や町単位でなく、お店単位で評価すべきなんでしょうね(アメリカ料理は大味で、なんて言う人もいますが、私はデカいバーガーやレアなステーキはけっこう好きです) 今回はハズレもなく、食事面でも充分楽しみました。スポケーン、料理は美味いぞ

ただし、しばらくは、ポテトはもうたくさん気分になるのは避けられませんがね。

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