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ジャパンのオタクが推し漫画家のサイン欲しさにフランスへ行った話②(本番編)

 ここからは旅行記になります。サイン会の話だけ読みたい人は目次から7月15日に飛ばしてね。


7月13日-14日

ムササビ、出国する

 13日は授業後にバスと南海の空港特急で関西空港へ。実はヒトデ、飛行機に乗るのは中学生のとき以来です(しかもそのときは団体だった)。なにも問題なくあれよあれよと出国できちゃった。早い。

 24時前に関空を出発。お隣さんは大きな外国の男性で緊張したけどいい人だった。半袖&ペラペラカーディガンでは空調寒いです。機内はもう英語の世界。「Beef or chicken?」はほんとに聞かれるのね。気流の荒れが超怖い。この最初の飛行機だけ窓際だったのにずっと夜で外ほとんど見えなかった。ちょっと残念。

 乗り換えのドバイ空港に到着。現地時間14日午前5時前(移動10時間)。赤と金色、なんか全体的にキラキラしてる……。いったん休憩。サンドイッチを食べに入ったお店で出発時間について聞かれた。実はそのとき私がいたのがゲートCで出発がゲートA、移動にはバスを使う必要があったのです。ぎりぎりになる前にに気づいてちゃんと出発場所に到着できた。

ムササビ、異国の地に立つ

 8時半前にドバイ空港を出発(乗り換え3時間半)。現地時間14日13時前にシャルル・ド・ゴール空港着(移動7時間)。入国にちょっと並ぶ。特に何を聞かれるとかはなくてよかった。荷物がなかなか見つからなくて焦ったけど無事受け取れた。

シャルル・ド・ゴール空港

 空港からの交通手段はバス、タクシーいろいろあるけどRER B線(翌日も使うので)。到着したターミナルからモノレールでRoissypole駅(ターミナル3)へ。カウンターでGare du Nordまでの片道切符を買います。迷ったけどNavigoは買わなかった。
 治安情報を読んでいたので警戒しつつ電車に乗る。JAPAN EXPOから帰るお客さんもいるせいか電車は満員です。スーツケース持ちだと身動きが取れない。一駅乗り過ごして半泣きになるけど戻って無事駅に到着。アナウンス聞き取れないもん...…。駅の外は異国の街!徒歩でホテルに向かいます。

 チェックイン、荷物を置いて街へ。地球の歩き方とにらめっこして、目的地をシテ島に。移動手段はメトロ。名〇屋市営地下鉄と同じ匂いがするので親近感が湧くのに日本語でも「スリにご注意ください」のアナウンスがあるの超怖い。
 サント・シャペルから修復中のノートル・ダムへ。暑いし日差しが強いのでサングラスがほしい!!音楽を爆音で流しながらバイク二人乗りでカフェに乗り付けて店員さんと会話してから去っていく男女が。映画みたい。

 サン・ルイ島のBerthillon(ベルティヨン)でアイスクリームを買い、オスカル様の命日なのでバスティーユへ。牢獄の遺構は見つけられなかったけど広場に行きます。どこも町が賑やかだったのはやっぱり祝日だからだろうか。
 周辺で夕食のサンドイッチを買ってホテルへ戻る。ホテルの人が「おかえり(日本語)」って言ってくれたけど困って「Bonsoir」と返すしかできなかった。申し訳ない...…。

 夕食をとり次の日の準備を。衣装の不備を直したり荷物を詰めたりで遅くまで作業していた。寝るべきなのに。準備編でも書いたけど実は出発までバタバタでブーツの作成が間に合っていなかったのです。それに悩みながら結局あきらめて寝ます。

7月15日

会場入りは出遅れて

 JAPAN EXPOへ行く日。ホテルで朝食をとってから出発。会場でつけられる自信がなかったのでコンタクトは装着、普通の服。メイクのベースだけはしたよ。ここでバタバタして時間をロス。
 Gare du NordからRER B線でParc des Expositions駅へ。このとき午前10時半前。もちろん電車は満員。北駅のホームの時点でコスプレイヤーさんがそこそこ。北駅から会場までは30分ほどかかります。
 会場に到着。駅から会場へは人の流れに乗れば大丈夫です。手荷物の確認のためにカバンを開いて見せる→進んでチケット(+パスポート)を見せて入場。更衣室は見つけられなかった。

JAPAN EXPO 入り口

 入って更衣室を探します。入り口の通路でウイッグを被って仕上げをしている人も。スタッフさんに聞いてみたら地図を見せてくれた。
 ところで現在地どこ?何とかクロークに到着。更衣室について聞きます。近くのお手洗いで着替えるとのこと。時間帯によるかもしれないけれど混んではなかったよ。クロークは有料。

自業自得、愚か者

 準備してブースにたどり着く。現地のマンガ出版社さんの集まっているあたりにやっと見つけた。こんな感じ(記憶が曖昧なので正確じゃなかったらごめんなさい)。

壁側から。中に先生がいらっしゃる。


 トニー先生だけチケットは終了。さすが先生。サイン会の売り切れは物販コーナーの壁のスケジュールに示されてます。
 コスプレ衣装を着ていたので一応「もう終わりですよね?」のようなことを英語で聞いてみたけど「明日来て」と。
 それでもグッズは買うのです。英語分からなくてページのポスターのことを「poster black and white」など言い出すヒトデ(通じた)。欲しかった「Ankamanga#2」も手に入れたよ。

 サイン会中の先生を外から拝みつつ展示を見るよ。迷ったけど人ごみで貴重品スられて帰れなったらすなわち死、顔回りの装備外してしまったのです(眼帯とウイッグ超視界悪くて。美容室行ったばかりで良かった...…) 。衣装は迷ったけど着たまま。衣装だけ着てるみたいな緩いキャラクターの格好の人も結構いるみたい。

 10周年の記念ボックスの蓋内側にサインをもらっている人が。天才。コスプレのグリムさんとディアバルさん、セトさんを見つけた。写真を頼みたかったけど話しかけられない。ブースとパネルの写真を撮らなきゃ。でも隊長だけサイン会の列の後ろ(先の図⑦の位置)にあったので写せなかったのです。

 ともかく昼食。ツナマヨおにぎりと唐揚げ……ではなく施設の売店のサンドイッチとオランジーナを。それから会場を一周したけどサイン会に敗れたのが悲しくて記憶があまりない。

逆転のムササビ

 取りそこねた隊長殿のパネルの写真を撮りにもう一度Ankamaのブースへ。これの存在を知ったときから目的だったので撮らなければ帰れない。幸いサイン会休みで人がいなかったので上半身は撮れた!

 ツイートしてとウロウロしてたらAnkama Editionsスタッフさんに声をかけられたのです。「Je ne comprends pas le française.…」出発直前にDuolingoで見た文、出番があった。あとはこんな会話をしたと思う。

スタッフさん「それはコスプレ?」
私「 (フル装備じゃないから)いいえ」
スタッフさん「でも彼(パネル)の衣装ですよね?」」
私「はい」
スタッフさん「チケット持ってる?」
私「いいえ」
スタッフさん「欲しいですか?」
私「はい!」
スタッフさん「15時に来てください(google翻訳)」

 これで泣いてたら日本語で「大丈夫?」って言われた。もちろん大丈夫じゃない。先頭のツイートの誤字はあらぶった結果。脚は写ってないぞ。
 ありがとう先生、ありがとうスタッフさん、ありがとう隊長......!!

 壁際で泣いてたら衣装褒められたみたい。フランス語分からなくてまごまごしてたら英語でNiceって言ってくれたのは分かった。Merci!
 いつの間にか隊長殿のパネルがメリちゃんの前に移動してたので推しの全身も撮れました。パネルは私(173㎝)より背が少し低い。等身大ではないのだろうか...…。ちょっとショック。
 サインをもらう本を買いにもう一度物販のコーナーに。本と箱とどちらを買うか?迷った結果、箱は後で通販することに。セトさんのぬいぐるみ(ラディアンを2冊以上買うと手に入った特典)を手に入れるか迷ったけど通販でも貰えるからね。箱重いし。6巻を買う。
「Je voudrais (le? un?) tome six de RADIANT. S'il vous plaît ? 」
通じた!悩んだ挙句冠詞は忘れてたと思います。文法的にはあってるのか。

 サイン会の時間まで会場探検。OTOTO Mangaのブースに行ったりガチャガチャ回したりしていました。OTOTO Mangaは「文豪ストレイドッグス」の翻訳出版をしている会社。友人が好きなので特典のポスターを貰いに行った(漫画を3冊買うと貰える)。

「Les Carnets de l'Apothicaire (薬屋のひとりごと)」
食品も売ってるみたい
真ん中にAnkama Games、奥にEditions。「RADIANT」のパネルが見える。
更に奥の紫はPika Éditionの「Dreamland」。
界隈で名前は聞くけど翻訳されていないのでまだ知らない作品。

サイン会、挙動不審

 時間になったのでブースへ戻ります。2列ができているけど先頭はどっち?分からず始まってから並ぼうかと思ってたら先生が戻ってこられた。
 スタッフさんに手招きされます。列の先に並んでいたワンピースののサボさんともう一人の方に「写真いい?」と話しかけられたのに、急いでいたので「I can't speak English...」って言って断るしかなかった。申し訳ない。

 先生と対面です。Bonjourはかろうじて言えた。緊張しすぎて第一印象が「ライブと同じ声(イケボ)だ...!」。 
 「英語分かる?」と聞かれるけどスタッフさんに話しかけられたときと同じく「a little.…」。いろいろ質問してもよかったみたいだけど話せないので無理。
 サインと一緒にキャラクターのイラストを描いてくれます。本来なら「どのキャラ?」と聞かれるかもしれないのに、隊長の衣装で持っていたのが6巻(隊長表紙)だったからか「Dragunov? 」って聞かれた。もちろんあってる。推しの名前を呼ぶ声が健康に良すぎる。
 先生は絵を目から書かれる。目と眉だけでどのキャラかわかるのはキャラデザの妙技だなあと思った。
 何か質問されてprénom?これは多分名前を聞かれてる...…!綴りを説明しなくても分かってもらえた、嬉しい。某有名漫画のヒロインと同じ本名だから?自分の名前に関して人生で一番両親に感謝した瞬間だった。
 最後に、先生から「写真撮っていい?」のようなことをことを聞かれた。そういうの普通ツーショでは......?と思い「私の?」と思って確認したけどあってる。ファンのコスプレの写真を撮っているみたい。おとなしく写真を撮られます。
 お礼を言いたいのに語彙がなくて「Merci」って言うしかない。「Thank you」「ありがとうございます」と言いまくる。beaucoupとかvery muchの存在を完全に忘れていた。

撤収

 最後にぐるっと一周して会場にさよなら。荷物を受け取り、着替え。
 駅はすごく混む。ホームもそれなりに混みます。券売機は意外とスムーズに進んだけどNavigoを持っていたほうがいいのかしら。電車はすぐ来てすぐ乗れた。パリ方面に人が乗るから人はミチミチ。それでも来た電車は空いてる。空港発ではないのかも。

Nord Villepinte展示会場、クロークが見える。
会場出入口

写真たち

➀左上 物販
②左下 16巻カラーイラストの壁
➂真ん中上 セトさん
④右下 オコホちゃんとアートブックの展示
⑤右上 ボームの机、先生がここでサインされる
⑥左上 アートブックの展示
⑦左下 隊長、顔が良い
⑧右上 メリちゃん
⑨右下 アートブックの展示

エッフェル塔へ、ピクミンムササビ

 ホテルに戦利品を置きに帰還。エッフェル塔が間に合いそうなので出発。Trocadéro駅までメトロで移動。隊長のラバストの里帰り写真(?)を撮る目的を果たせた。

トロカデロ広場

 この時点で18時過ぎ。来たからには上りたい。塔に向かいます。塔の下に入る前の手荷物検査でWi-Fiの箱あけてと言われた。普通に通してもらえたよ。チケットの列めっちゃ混んでいてやっと上がれたのに日没、帰り道が危なくなるので急いで見て降りてしまったのが悲しい。
 このとき22時頃。怪しい露天商の人が売ってるエッフェル塔、光るの(しかもそんなギラギラと)⁉と思って後ろを見たら本物も柔らかく光ってた。

 Hanami?を横目に来た道を帰ります。本当はMonoprix行きたかったけど怖いのでまっすぐ帰る。Trocadéro駅で券売機のお釣りを取り忘れたのに後ろに並んでた人が教えてくれた。ありがとう。
 もう暗いのでPoissoniere駅からホテルへの道をダッシュ。ごはんを買えなかったので買っておいた駅自販機のワッフルに日本から持ってきた非常食のスープデリ、ホテルの紅茶が夕食になりました。

 荷物を詰めて寝ます。Ankama Editionsのグッズ、大きなクリアファイル(カードケース)をもっていくのを忘れたのでポスターの収容に頭を悩ませた。

JAPAN EXPOの戦利品。6巻はサイン本。
その他のお土産。この時点でこれしか買えていない......。

7月16日-17日

ムササビ、帰国する

 朝食をとってから出発です。2日目のところででは省いたけどこのホテル、朝はパン数種、ハム数種、チーズ、ジャムや果物から好きなものを食べることができる。コーヒーとパンだけみたいなホテルもあると聞いていたからよかった!
 しかもコーヒーかかショコラショーどっちにするか聞かれてポットで出してくれます。前日はとまどってしまったけどちゃんと「Un(? Du?) cafe, S'il vous plait. 」が言えて伝わった。前日はクロワッサンを食べたので欲張りだけどバゲットとチョコパンを選んだ。
 レバーペーストのようなものが美味しい。パン屋さんには行けなかったけど旅行で食べたかったパンがコンプできた!

ホテル周辺

 チェックアウトしてホテルのお金を払い、出発です。Gare du NordからRERで空港に向かいます。少しだけ時間があったので駅近くの店で急いでジュースを購入。

ユーロスターの表示

 いつかの教科書で見たことあるホームとEurostar表示にはしゃぐ。でも電車が来ない。ホームに増えてく人、アナウンス、ザワザワザワ...。ああこれはお土産買う時間ないなと思って駅自販機で菓子を買うヒトデ。
 20分は待っても電車が来ない。半泣き。Google翻訳を見せて人に聞いたらトラブルがあったとのこと。タクシーかバスに乗らなきゃ…と迷ってたら電車はきたけど混みすぎて乗れなかった。焦る。すぐ次のが来て乗れた。

 エキスポ最終日だからかParc des Expositionまでとても混んでる。またコスプレの方々と一緒。目の前で五条先生がぬいぐるみリュック背負ってたよ。

 空港も出国の手続きが混んでた。指定の国の列に並んでいたらパスポート確認されて通された。日本のパスポートの強さなんだろうか。
 手荷物検査でもたもたしてたらチケット確認をされてこっちと案内してくれたけど本苗字+さん呼びの謎の日本語……。
 何とかゲートに間に合った!昨日の時点でお土産があまり買えていなかったのでこれだけはとマカロンゲット。チョコレートは溶けてしまうから買えないしと思うと他のお土産選べない。マカロニとカリソンを買った。
 出発、さよならパリ。

 再び深夜のドバイへ。待機7時間です。キラキラの装飾とドライフルーツ・ナッツの大袋にテンションが上がる。トランジットだからあんまり物買うのもなあ。お買い物は結局、ジュースとサフラン入り紅茶と謎のチキンヌードルにしました。

お土産売り場のラクダ

 行きの反省を生かしてゲートを確認、移動してからマルハバラウンジに向かう。テスト勉強(翌日!)したり食事をとったりして過ごす。タブーリというおいしいサラダの存在を知った。空港・ラウンジについたときはすごく空いていたけど出るときにはめちゃ混んでいた。
 日本行きの便のゲートは日本語を話す人、アナウンスも日本語ありでもう帰ってきたみたい。飛行機の中も日本語が通じた。

 飛行機の席がなんとトイレの壁のすぐ後ろでスクリーンがない!ダウンロードしたKindle本を持ち込んでいてよかった。

 無事関空へ到着。向こうについたときは乾いていると思わなかったけど湿度のすごさを思い知った。暑い。税関の黄色の紙を書いて何事もなく入国。飛行機到着が17時15分。余裕をもってなんば発20時15分の高速バスをとったのですが、夕食購入のために551に寄ったら時間ちょうどよかったです。帰宅。
 本番編はこれにておしまいです。

(反省編に続く)


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