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一流ホテル に泊まってみた

暑い。
毎晩暑い。眠れない。
昼間も家に居られない…
快適な空間でストレスなく眠りたい…

連休初日。そうだ!
都内のホテルに泊まってみようじゃないか!

本来ならばこの時期沢山の人で盛り上がっていたであろう千駄ヶ谷にあるホテルに泊まって、国立競技場でも見てみるか?
…と思ったのに、せっかくそんな望みが出たのに、連休初日はまたもやクソ暑い我が家でアイスノンを頭に敷いて過ごしてしまった。
またもや眠れない。

翌日。
まだ迷っていた。
やっぱり千駄ヶ谷にするか?あ!少し遠出して逗子葉山辺りにホテルあるかな?と調べてみたり。
いや、近くでもいろいろあるやろ。と大手町のアマンや皇居前のパレスホテルや帝国ホテルか?
うーん。でもあの辺いつも自転車で通ってるし代わり映えしないかも…で出てきた椿山荘。
こないだ仕事で早稲田のキッチンスタジオまで自転車で行った時、早稲田と関口で空気が違うぞ!漕ぎながら見えるあの森はなんだろう。と気になっていた。Google mapで見るとその気になる森は椿山荘の森だった。
HP調べる…うっ。高い!
これなら、千駄ヶ谷に昨日から連泊できた値段だなぁ。
一旦考えるの止めて洗濯物取り込んでみる。またHP見る。当日プラン3部屋から2部屋に減ってる!また迷う。他のホテル検索してみる。山の上ホテル!ちょっと気になる…しかし、やや部屋が狭い。ここに泊まって天ぷら食べてみるか??
うーん。うーん。

14:30
部屋…蒸し風呂…

早よ予約せい!!
椿山荘予約してまえ!!

ポチった。
決めれば肚も決まるもので、食器を洗って、リュックに荷物詰めて…いざ椿山荘へ。
決まるまでのこの時間…なんなんよ。この無駄さよ。泣

椿山荘、着。
高級ホテルは、チェックインで私にさらなる人間力を試してくる。

フロント:
本日スイートルームに空きがございまして、
見晴らしの良い庭園側のお部屋が、ハルエ様が予約されましたお部屋にプラス…

※目の前の紙に¥20000と書かれる

このご料金でアップグレード可能でございます。
本来でしたら、20万円相当のスイートルームのお部屋でございまして…

むむむ。
そもそもの金額でもお高い金額なのにスイートルーム!
初めての椿山荘なのに、初回がスイートルーム!?
1人だぞ!どうするハルエ。どうすんだハルエ。
こないだMacBookも買ったばかりじゃないか…

えーーーい!
泊まってまえーー!!

ハルエ:
あ…お願いします。

もうそのあとの説明が入ってこず…
本当に20万相当の部屋が2万上がっただけで泊まれるのか?そもそも私がHPで予約した金額は本当に○万だったのか!?明日すんごい金額を請求されたらどうしよう…
恥を忍んで、金額だけは再度確認しておこうと、いま一度、私がそもそも予約した部屋の値段を確認し、その金額に¥20000…とさっきと同じ説明をまたまたとても丁寧にしてもらい、再度お願いします、と小声で呟く。

コロナなので、フロントで鍵を受け取り、1人で部屋に入った瞬間…

スゴイ!!
こんな世界があるんだーー!!!!

部屋を動き回り、窓のカーテンを開け、庭を眺めて感慨に浸ってる時に、部屋に電話が。

フロント:
先程、フロントで担当させて頂きました○○でございます。
ハルエ様、お部屋はいかがでございましょうか?
最初に予約して頂いたお部屋はシティビュー(庭園側とは逆)でしたので、景観だけでもこちらのお部屋はご満足いただけるのではないかと思っております。

とタイミングを見計らった完璧なお電話。

ハルエ:
は、はい…
もう素晴らしすぎて、入った瞬間にこちらのお部屋にして良かったー!と思いました。
ありがとうございます。

さっき一瞬悩んだ自分は何なんだろうと呆れる。
しかし!悩んだけど、アップグレートを決めた数分前の私…グッジョブ!!

部屋に入った瞬間に、良いホテル特有の良い匂いに打ちのめされ、部屋を歩き回り、窓のカーテンが自動だと知り、開けたり閉めたりして。
ホテルを歩き回り、廊下やあらゆるところに飾ってある絵画や調度品を見て、幸せを噛みしめる。歩き回っている間もホテルの方から素晴らしい接客をされまくる。

嗚呼。
お金持ちの人って、こういう一流ホテルに泊まって、最高級なサービスを受けて、眼を肥やし、舌も肥やして、満ちて。
満ちたら、また繁栄するしかないだろうなぁ、と。

こんな世界があったのか!
初めて知った。
知れて良かったーー!!

私はホテルマンになりたいとか一度も思ったことがない。
昔流行ったTBSの人気ドラマ「ホテル」を観ててもホテルマンに憧れたことなど1ミリもない。

だけど、子どもの頃に親に連れられて泊まりにきたホテルがこういう一流ホテルで、その時にこんな接客を受けて、心に残るホテルマンとの出会いがあったら。それでホテルマンに憧れて、働いている人がいたら。そんな循環だったら…
そりゃー、一流ホテルが繁栄しない訳ないじゃないか!

志高く、気分良く居るホテルマンが沢山いるホテルはそりゃ良い気分を感じたいからみんな泊まりに来るし、それに見合ったものを気持ち良く払える。払いたい!

そこそこのホテルは、そこそこの接客で…そこそこしか払いたくなく、そうなるとそこそこしか繁栄しない。

これまでも旅行先で沢山の良いホテルに泊まってきた。湯河原も小樽も金沢でも山形でも…良い旅館泊まってきたと思う。

だけど
だけど

東京の一流ホテルって…こんなにスゴイんだ。
なんだろう。ホテルの在り方。
泊まって初めてわかった感覚。

泊まりながら、椿山荘のある関口を調べる。
関口は、総理大臣鳩山一郎、田中角栄の邸宅があり、細川家の邸宅もあり。江戸時代は武家屋敷、大名屋敷が沢山あった土地。
椿山荘も黒田豊前守の下屋敷。明治に山県有朋の邸宅になったそうな。
こんなにみんなが住みたい場所って…そりゃ氣が良い場所だよね。
そりゃ、マイケルも椿山荘に泊まって、夜な夜な寝ないで庭園で遊んでいた訳か。納得。

翌日の12時チェックアウトまで満喫した。
庭の椿の一つ一つも、見てない時にすんごい庭師さんが手入れをしているんだろうなぁと思って感動。感謝が溢れてくる。

一つ一つを感じて味わえた私…嬉しい!!
一流ホテルを鼻から目から全身で味わえて、感じられる人間で…良かった。

一流っていいね、という感想。
また泊まってみよう!

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