2022年の私的ベストアルバム100選 (5)


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81~100

Joe Sample - Rainbow Seeker (1978)
みなさんジョー・サンプルという男をご存知ですか。「クルセイダーズ」のオリジナルメンバーです。その彼のソロアルバムが本作。クルセイダーズの名盤に劣らない大傑作です。とくに「In All My Wildest Dreams」は生涯のベストソング。ギターの繊細な旋律が涙を誘います。あまりに美しい。

Blur - Parklife (1994)
ブリットポップの定番バンド・ブラーの定番アルバム。「Girls & Boys」をひたすらリピートしていた時期がありました。ただ、ブリットポップは楽曲はよくても、アルバムで通しで聞いたときに弱いなあ、というのが結論です。

Cornelius - 攻殻機動隊 Arise O.S.T. (2013)
コーネリアス(小山田圭吾)は自身のアルバムよりも、番組や映画のサウンドトラックといった目的のある楽曲を作るときに、焦点がハッキリして、いい作品を作るなという印象です。「デザインあ」シリーズも良作です。本アルバムも良く出来た作品ですが、問題は音楽作品としては良くても映画の伴奏としてはてんで盛り上がらないというところです。

Genesis - From Genesis to Revelation (1969)
プログレッシブ・ロックが苦手です。全然良さがわかりません。その代表格の一つ、ジェネシスを今年チャレンジしてみて、全アルバムを視聴したのですが、結局最後まで良さはわからずじまいでした。そんななか、唯一気に入ったのがデビューアルバムの本作。というのも、本作はまだプログレとしてのジェネシスは出来上がっておらず、フォークタッチのポップな曲を中心に収められています。というわけで苦手意識を覚えずすんなりと聴けたわけ。ただ、まったく同じ理由でジェネシスファンからの評価は著しく低いようです。

Magma - Kobaïa (1970)
コバイア語という架空言語を用いる異色過ぎるフランスのプログレバンド・マグマ。愉快な音楽で、独自の世界観を作り上げています。面白いです。

AURORA - The Gods We Can Touch (2022)
透き通る声で奇妙なメロディを聞かせてくれるノルウェーのシンガーソングライター、オーロラ。一度聞いたら耳から離れません。”Cure For Me"はMVが秀逸なので、ぜひYoutubeのほうで御覧ください。

崎山蒼志 - Face to Time Case (2022)
少し前に、ツイッターでちょっと話題になっていたあるオーディション番組の切り抜きを覚えていますでしょうか。ABEMAの『日村がゆく』という番組で、冴えない眼鏡をかけた中学生の少年が、それは見事なオリジナルのフォークソングを披露し日村や審査員たちから大絶賛されました。その少年が、彼です。天才的なライティングスキルは健在で、繊細なのにときに情熱的に揺れ動く、予想の付かない音の流れが相変わらず面白いです。また、細く不安定な声質も魅力です。「嘘じゃない」はアニメ・ヒロアカの5期EDでの使用も印象的でした。新しい世代の天才です。

Joel P West - Short Term 12 (2013)
2013年に公開された映画『ショート・ターム』のサウンドトラックです。あまり知名度のない映画ですが、これが本当に本当に大好きな映画で、たしかその年は50本以上は新作映画を見てたのですが、その年のベストかNo2くらいに選んでいます(もう片方はアブデラティフ・ケシシュの『アデル』)。そしてそのサントラもまた素晴らしい。切なさを覚えながらもちょっとずつ前進する、そんな音楽です。地味な単館映画でしたが、監督のデスティン・ダニエル・クレットンはMCUの『シャン・チー』を監督し、大出世を果たしました。私の審美眼は確かだったようです。

Home Made 家族 - 家宝 ~The Best of HOME MADE 家族~ (2014)
いいよね、HOME MADE 家族。

LFO - Frequencies (1991)
イギリスの名テクノユニットです。テクノのカッコよさを極めたような音です。キビキビとしたキレの良さに惚れ惚れします。

サニーデイ・サービス - いいね! (2020)
サニーデイ・サービスは90年代に結成されたバンドですが、その最新作が、ここまで瑞々しいとは! 間違いなく、いま「旬」の真っ只中にいます。結成から30年を経て、停滞どころかここまで進化を続けるバンドは他にいないでしょう。

Modest Mouse - No One's First, and You're Next (2009)
"The Whale Song"が大好きというだけ。モデスト・マウスは全作抑えるくらい好きなのですが、新譜を出してくれないのが玉に瑕。気に入った人は「Good News for People Who Love Bad News 」「We Were Dead Before the Ship Even Sank 」あたりを聞いてください。

Samuel Barber/Leonard Bernstein - "Adagio for Strings, Op.11 (1983)
クラシックです。お気に入りの曲です。指揮はレナード・バーンスタイン。

Young Fathers - White Men Are Black Men Too (2015)
ヒップホップ、R&B、ゴスペル、ブラックミュージックの旨味がぎゅっと凝縮されたアルバム。すごく変わった音楽に仕上がっていて、聞いていてとても楽しいです。

川田まみ - Mami Kawada Best Birth (2013)
アニオタなら避けては通れない川田まみ。ベストアルバムともなれば、名アニソンのつるべ打ちです。『灼眼のシャナ』面白いので全話見ましょう。たった70話ほどです。

月ノ美兎 - 月の兎はヴァーチュアルな夢をみる (2021)
大人気Vtuber月ノ美兎(にじさんじ)のデビューアルバム。大槻ケンヂはじめとするその豪華な参加人も話題になりました。日本サブカルの集大成とでもいえるような座組みもあって、さすがの完成度となっています。可愛らしさを詰め込んだアイドルソングがあったかと思えば、次は長谷川白紙の攻撃的・前衛的な音楽に切り替わる、アルバムの振幅の巨大さに感動を覚えます。日本のサブカルチャーが生んだ奇跡の一枚。

星街すいせい - Still Still Stellar (2021)
こちらもホロライブの人気Vtuber星街すいせいのデビューアルバム。星街はV黎明期に、個人勢から事務所加入した異色の経歴の持ち主。歌をメインとした活動をしており、「歌手」としての実力は間違いなくVtuberトップ。本作品もその歌唱力を余すことなく発揮した秀作となっている。企画力の面白さで攻めた月ノ美兎、アイドル力で正面突破を目指す星街すいせい。奇しくも2021年に発表された両アルバムは、にじさんじ・ホロライブという2大V事務所の持ち味をそれぞれ体現した作品となった。

Gezan - Never End Roll (2016)
個々の楽曲の強さでは「Silence Will Speak」に軍配が上がりますが、アルバムとしての完成度という面では、本作がGezanの最高傑作ではないでしょうか。泣きたくなるくらいに澄みきった美しいロックです。

四人囃子 - ゴールデン・ピクニックス (1976)
黎明期に活躍した、日本を代表するプログレバンド。昔聞いた時はピンとこなかったのに、月日流れて再び聞き返してみると、「こ、こんなにカッコいい音楽だったのか!」と衝撃を覚えました。

Widek - Dream Reflection (2018)
Djentというジャンルだそうです。プログレッシブ・メタルの派生なんだとか。騒々しいのにどこか浮遊感がある美しい曲です。つまり、私の好きな曲です。




おわりに

最後まで(または読み飛ばした方も)読んでいただきありがとうございました。100作品レビューするというのは思ってたより大変でしたが、本記事をきっかけに、音楽とのよい出会いを生み出せたなら幸いです。


https://note.com/hitoimitation/n/nf193a2716520

https://note.com/hitoimitation/n/n050a22cd850d

https://note.com/hitoimitation/n/ned8e080249f9

https://note.com/hitoimitation/n/n95eb28ea10d3

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