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締め切り、サイコー!

歯の治療中の「ビリッ」って、すごいパワーを持っていますね。さっき歯医者さんに行ったのですが、治療の冒頭で、「ビリッ」と神経に触る一撃が! その瞬間からずっと、「いつかまたビリッが来るかもしれない」ということしか考えられなくなりました。

延々と続く治療中、ずーーーっと気を張っていて、多分からだもこわばっていて、「『狂いそうなので、一回休憩してもいいですか』って言いたい、でも言えない」と逡巡。先生のことは、とっても腕がよくて信頼しているし、一撃目以降はビリッはなかったのですが、「あとどのくらいでこの治療が終わるのかがわからない状況」って本当につらいな、これを拷問で使われたら、どんな機密事項でも私は吐くなあ、そういえば似たようなことがあったなあ……と思い出しました。

似たようなこと、それは、陣痛でした。

かなりの高齢出産だったからなのかそんなの関係ないのかわからないけれど、全然生まれなかったんです。1日目ラミナリア(興味ある方は調べてみてください。人生イチ痛かった)、2日目バルーンを経て、3日目の朝8時前くらいから陣痛促進剤を点滴し、それが効いてきたのが10時くらいで、その日は陣痛が促進されず、なのにずっと促進剤のために痛い(普通に陣痛みたいな痛み)っていう状況ののちの19時過ぎに一旦終了。4日目の朝7時からまた促進剤を点滴し始めてすぐ痛くなり、12時くらいにやっと陣痛が来た! のですが、結局生まれたのは20時半とかだったように記憶しています。

出産にまつわるつらいことはたくさんあったけれど、一番つらかったのは、「この状態がいつ終わるのかわからない」ってことでした。

終盤9時間くらいはずっと痛くて、でも実は思考はしっかりしていて冷静だし、それってどうなの、おいおいちょっと待ってくれー、とか、結構いろんなことを考えているんです。なのにほとんどしゃべれない、痛いから。つらい。

しかも、こんなに汗かきなのに、17時までに生まれなかったら帝王切開にするから水を飲んじゃだめだということになり、お昼過ぎから飲めず。水が、水が、ほしかった。私はいつでも帝王切開でいいですと伝えていたが、結局20時半ころに普通の出産。謎です。でもそういうことも痛すぎて伝えられず、産んだ後はハイテンションで忘れちゃってる(苦笑)。出産時の鉗子で私の腸まで穴が開いて、そのまま夜中に外科手術を受けるっていうこと(結構レアかもです。そしてその後1~2週間水や食べ物NG。チョコが食べたかった)もあったりと、今、かいつまんで書いただけでも、つらみがすごい状況ですね。

なんだか一気に書いてしまいましたが、それでも間違いなく、一番つらかったのは、「極限状態がいつ終わるかわからないこと」でした。

同じように極限状態になったけれど、でも、なんとか耐えられたのは、レーシックです。

去年受けたレーシック(についても、またどこかで書こうと思います)。短い時間ではあるのですが、目をがーっと開かされたまま、ものすごく強い光を目に当てられるんですね。もちろん麻酔しているから痛くない。けど、あの光の強さに狂いそうで、今日とか陣痛時と同じように「これが続いたら、機密事項をすぐに吐く」とぐるぐる考えていました。

ただ、ちょっとちがったのが、助手みたいな人が「いまから30秒くらいですからねー」と言ってくれたことでした(まあ、その30秒が永遠のように長く感じられるのですが)。最後は「あと少しです。5、4、3、2、1」とカウントダウンしてくれたんです。これに、かーなーりー救われました。

カウントダウンってすごく大事、終わりが見えるとかなりがんばれます。

仕事にもいろいろと締め切りがあります。

原稿執筆の仕事だと締め切りってわかりやすいですが、どんな仕事にもそれぞれ締め切りってあると思いますし、とっても窮屈だったり鬱陶しかったりする存在だったりもします。

でも、やっぱり締め切りがないとのびのびになってしまうし、締め切りまであとどのくらい、ってわかるからがんばれる。出産のときにもレーシックのときにも同じように思ったのに、今日の歯医者さんでの治療時まですっかり忘れていたので、備忘録として書いてみました。

締め切り、サイコー!






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