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帰り道の自転車で

「今日は、パン屋さんに寄って帰ろうか?」
保育園帰りにそう言うと、自転車の後ろに乗った2歳児が「うん」と返事。

いつもの上り坂に差し掛かると、いつものように「マーマ、がんばーれ、マーマ、がんばーれ」と大きな声で応援してくれます。
ある時から応援してくれるようになったのですが、「もっと大きい声で!」と言った私の言葉を覚えていて、数日前からはずっと大きな声。
まあ電動自転車なんですけど、でも、応援はとっても嬉しいものです。

踏切のところのパン屋さんに着くと、ちょうど電車が来たところで、2歳児は大興奮。パン屋さんの中からも、窓越しの電車を見ています。

パンを買い、子どもを自転車の後ろに座らせて家に帰る途中、「今日ねー、ママ、お仕事でちょっと悲しくなっちゃったんだよねー」と言ってみました。すると後ろから、「〇〇(名前)がきたから、だいじょーぶだよ」との声。「そうだね、もう大丈夫だね、ありがとね」と言うと、「かなしくないよ」との返事。
そうだよね、たいしたことないんだよね。だいじょーぶなんだよね、なんだか、すっきりとそう思えました。

保育園の帰り道、こうして子どもを後ろに乗せて遠回りしたのは、なんとなく気分を変えたかったから。

気づけば、ポツポツしていた雨もやみ、遠くの空はピンクに染まっていました。


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