見出し画像

この夏最後の、甘やかな時間

朝ごはんを食べたら、アミとカゴを持って町内を回ってセミをとって、午後には小学校で開放しているプールに泳ぎに出かける。15時過ぎ頃家に戻って、ゆるく疲れたので扇風機の前に寝っ転がると、そのまま寝てしまって起きると夕方で…小学生の頃のよくある1日は、こんな感じでした。

年に数度会ういとこたちとは、学校の友達とは違って、歳も住んでいる場所もニュートラルな不思議な感覚の関係で。久しぶりに会うのを、いつもどこかで楽しみにしていたあの感じを、子どもとそのいとこたちとのやりとりを見ながら、ぼんやり思い出しました。

子どもが2歳になって、赤ちゃんから幼児になってきて、子どもの世界が少しずつ広がっていくのとともに、どうってことはないけれど、当時の自分にとって大切だったいろんな小さなことを、思い出すようになりました。

まだそうした感覚を言語化する力もなくて、自分の中だけでたしかなものとして感じていたそうしたたくさんの「あの感じ」っていう思い出を、今、なんとなく文章に残しておきたい気分です。

「あの感じ」っていうとても個人的な感覚だけど、もしかしたら普遍的なものかもしれないなあと思って。でもその普遍的なものにも時代性があって、だから、私の指す「あの感覚」は、同世代の人たちのみが激しく共感しあうもの、なのかもしれない。

明日には東京に帰る帰省先の蚊帳のなかで、子どもを寝かしつけたあと、久しぶりに会った兄弟とお酒を飲みながら階下でのんびり話をしている夫たちの声をぼんやり聴きながら、そんなことをぼんやり考えるのは、なかなかに甘やかな時間です。

この記事が参加している募集

夏の思い出

このnoteをいいなと思っていただけたら、「スキ」をプッシュいただけると大変嬉しいです。ストアヒガサ(スケート好きの雑貨店 https://storehigasa.stores.jp/)やTシャツ(https://suzuri.jp/storehigasa)もぜひ。