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美容室で…言えない…

美容室でのカラーリング中のこと。

カラーリング担当のお姉さんが、私の髪にできるだけたくさん薬剤がつくように、念入りに櫛で均(なら)してくれています。一生懸命です。でも力が強すぎて・・・痛い。

こういうとき、困っちゃうんです。

多分美容師さんたちは「痛いと伝えてもらった方が嬉しい」と言ってくれると思うし、それはわかります。

でも・・私が今いるのは、住宅街にある、そんなに大きいわけではない美容室。しかもそのときには、私ともう1人しかお客さんがいなくて、私が何か言ったら全員に聞こえる状況でした。

「痛いです」って言ったらお姉さんを傷つけちゃうかもしれないし、オーナーに、彼女の施術が下手(まあ、お客が痛がっているんだから、上手くはないのかもしれないけれど)だと思わせてしまうかもしれないし、そんなことはちょっとできない。でも、でも、痛い・・・。

そんなことを思っているあいだにも、櫛でがんがん薬剤がつけられています。もちろん、たまにとても痛い。力が強いので、櫛で地肌が大変に痛めつけられている感じ。薬剤も、きもち沁みるような。でも・・・もう終盤かもしれないし、あと3回痛くなったら、そこで、言おう、そう決めました。

しかしその3回目は結構あっさりやってきちゃって・・・やっぱり、言えない。一刻も早く終わることを切に祈っていると、ふいにそのお姉さんが「沁みたりしませんかー?」と。

いまだっ! 「あ、ちょっと、沁みる、ような気がするかなー。うーん、そうでもないかもしれないんだけど、櫛が強いかなー」と言ってみる。何気ない風を装いながら、鏡でちらっと彼女を見ると、「あ、もう終わるから大丈夫ですよー」と、さっぱりとしたいい笑顔。あああああ、そうじゃなかったんだけどなあ。

というようなことが、よくあります。多分同じようなことを感じている人も多いと思うのですが、なんというか、どうしようもないんですよね。踏み込めないですよ、そんなに。なんていうか、私の地肌が強くあれさえすればいいわけだし、もし沁みて何かあっても、数日で治るくらいであればもうそれはOK、と思っているくらいです。

同じ問題は、カット後の肩もみ、マッサージでも生じます。ポイントを外していても、何も言えない。一生懸命やってくれているし、指も痛いだろうに、と思うと。

そして、私はよくない客なんだと思いますが、「お疲れさまでした」とお姉さんがマッサージを終えたときに、「ああ、気持ちよかったです」とか言っちゃうんです。「ふぅー」とか、気持ちよかったかのような息を吐きだしたりしながら。これじゃあ、お姉さんのためにならないことはよくわかっています。でも、頑張ってくれていたことに対してはありがたいと思っているということを表明したいし、なにより私は、自分で言うのもどうかと思いますが、人当たりがいい方なので、自然とそうしてしまうんです。

なので、毎回美容室に行ってお姉さんのマッサージを受けるたびに、「まだ上達していない・・・」とか思ったりしちゃうんです。私のような客の「気持ちよかった」って言葉が、彼女を足踏みさせてしまっているわけなんですけど。

みんな、こういうとき、どうしているんでしょう。っていうか、「すぐ伝えるよ」と言う人も多いと思うし、それが望ましいと思います。私も、伝えることはできると思う。でもその後、さっぱりと店員さんと後腐れない感じで接するのが苦手。割り切ってそういうことを言えるような人に、私は、なりたい。



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長谷川仁美

ライター。静岡市出身。1992年からいちファンとして、2002年からはライターとして、国内外フィギュアスケート全般を見てきました。好きなのは、プラネタリウム、将棋、チョコ、ラムネ(お菓子のほう)、料理番組、料理、旅行、雲を見たり雲の写真を撮ったりすること。
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