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感性と発想力を磨く


何か伝えたいことを一言で言いたいとき、私の場合、一度全ての思考を吐き出さないと上手くまとめられない。なんとも遠回り……なのですが、案外こういう時に書き出す思考整理が、自分のぼんやりとした考えを明確に言語化できる絶好の機会だったりするんですよね。

そういった自分の思考整理の多くは、自分の心のメモとして公開せず置いておくんですが、過去のある取材用に書き出した内容が、私の中では比較的きちんと言語化できていたのでnoteに書いてみることにしました。


取材の内容のテーマは
「感性や発想力はどのようにして磨かれるか」
というもの。


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私が感性や発想力を磨くためにしていることは3つあります。

1.  自分だけの「情報の引き出し」を持つ
2.  定期的に新しい環境に身を置く
3.  インプット以上に、アウトプットする


1. 自分だけの「情報の引き出し」を持つ


私の頭の中には、2つの引き出しがあります。

・「美しいもの」を入れる引き出し
・「面白い情報」を入れる引き出し

発想力を磨く方法はいたってシンプルで、この2つの引き出しにどんどん情報を入れていくことだと思っています。


アイデアって、ある日突然ひらめくわけではなく、自分自身が見聞きしてきた知識や経験の積み重ねの中からしか生まれない。引き出しの中に貯めてきた要素を掛け合わせることで、新しいアイデアが生まれる、と私は思います。
なので、とにかくこの2つの引き出しにたくさん情報を入れることを意識しています。


では、具体的に引き出しにいれるものをどうやって集めているか。

「美しいと感じるもの」の集め方

美しいものを引き出しにたくさんいれるためには、とにかく自分が「美しい」と感じるものにたくさん出逢いに行く。なんのひねりもない答えで申し訳ないですが、これが一番だと思います。

私の場合、3ヶ月に一度ヨーロッパへ買い付けに行くのですが、その際は現地の美術館や教会へも必ず訪れるようにしています。とにかく、自分が美しい、と感じるものをたくさん見る。浴びる。身を置く。

また、私が意識しているのは単に見るだけではなく、「なぜ美しいと感じたか」をノートに書き出すこと。これ、結構ポイントだと思ってます。

ノートに書くのには理由があって、脳で記憶しようとしても、容量に限度があります。記憶ではなく物理的に記録することで、理論上限度がなくなる。要は、PCの外付けハードディスク的にノートに情報を貯めていくわけです。


■「面白い情報」の集め方

情報が溢れる現代で、なんでもかんでも片っ端から見るなんて、いくら時間があっても足りないですよね....... しかも、自分にとって意外と無駄なノイズ的情報も多い。

自分が欲しい情報や、アンテナにひっかかるような情報を集めるにはコツがあります。

それは、自分の好きな人をハブにして情報を集めること。

自分の憧れている人、好きな人、尊敬している人。
その人をひたすらウォッチして、追いかける。
その人が発信する情報を集める。そうすると、自然と面白い情報だけが集められるようになるんです。
私は基本的に、3人の尊敬する人をハブとして情報を集めています。


ちなみに個人的には、ウォッチするのは自分と違う業界の人の方が面白いな、と思っています。その方が、情報を掛け合わせてアイデアにして自分の業界で発信したとき、めちゃくちゃ斬新なもののように見てもらえるんです。

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こうして、自分というフィルターを通して集めた2種類の引き出しに入った情報を、相互に掛け合わせてアイデアにする。これ、実際にやると本当に簡単だし、いろんな発想が面白いくらい生まれてきます。

2.  定期的に新しい環境に身を置く

同じ場所にいると、思考が凝り固まってしまいます。なので、日々が同じルーティンにならないよう、定期的に新しい環境に身を置くようにしています。

「新しい環境」の意味は2つあると思っていて、このどちらをも意識しています。

・新しい場所
・新しい人(コミュニティ)

■新しい場所で自分をアップデートする

私にとっての買い付けの旅は、日本とは違う新しい環境に触れることができ、感覚や感性を常にアップデートできる絶好の機会。買い付け以外にも、2ヶ月に1度、国内外問わず自分がその時に行きたいと思う場所へ行っていて、現地の文化に触れるようにしています。

ずっと同じ環境にいると嫌でも同じ思考回路になってしまうので、どんどん新鮮な情報を得るためにも、積極的にいろんな場所へ出向いています。

■新しい人・コミュニティで自分をアップデートする

人は、人から受ける影響がもっとも大きいと思います。かくいう私もそうで、ものすごく影響されやすい人間です。影響されやすい私が特に気をつけているのは、周りを尊敬できる人だけにするということ。影響されやすい私が、人から影響されることがプラスにしか働かない様にするわけです。これ、結構効果あると思っています。

もう一つ意識しているのが、自分の人間関係の中に、新しい人に会える余白を常に作っておくことです。そうすることで、新しい人に会えるチャンスも逃さなくなると思います。


3. インプット以上に、アウトプットする


どんなに情報をインプットしても、それをアイデアとして昇華できなければ意味がありません。なので、私は無理矢理にでもアウトプットする習慣をつけています。

見ること=インプットをして、それは抽象化するとどういうことか、それをどうブランドに活かせるか、というアウトプットまで考える。この一連の流れは、私のブランド作りでとても大切にしているプロセスで、いろんな部分で活かしています。


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何かを吸収したい、と思っている時って、特に感覚が柔軟で、見たもの全てが、これからの自分自身の感性や美意識を形作るもとになると思います。
たくさん美しいものを見ていく中で、今まで知らなかった小さな発見がたくさんあると思います。その小さな発見の積み重ねが、発想力の源泉となるんだと私は思います。


感性が豊かな人は、内面からにじみ出る美しさを持っていますよね。
内面からも人間的魅力を発せられる様に、私もこれからも、自分自身の感性や発想力を磨くことに力を注いでいきたいな、と思っています。



ここまでお読みくださり、本当にありがとうございます。

あくまで私個人の見解なので、必ずこうすれば発想力や感性が磨かれる!というものではないのですが、何かのきっかけや気付きになりましたら、嬉しい限りです。



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