Hitomi

欧州企業向け日本市場マーケティング/翻訳/コピーライター。NY→東京→メルボルン→ウェ…

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欧州企業向け日本市場マーケティング/翻訳/コピーライター。NY→東京→メルボルン→ウェリントン→メキシコシティ→現在はベルリン。日、英、スペイン語、ドイツ語。時代を超越した普遍的な「美」を追究。スペイン語圏の開拓がライフワーク。hitomimoro.com

最近の記事

八女茶の手摘みを体験してみてわかったこと

福岡県八女市。福岡市内から電車と地元の路線バスを乗り継いで約2時間。あるいは車でも約2時間という決してアクセスが良いとはいえない地域だ。だが、ここには秘宝のように美しい日本の原風景と雄大な自然、そして伝統的な茶畑が残っている。 「茶」を飲むことは、ごく当たり前の国・日本。だが、日本人として生まれておきながらも、一杯の緑茶が自分の手元にやってくるまでの過程を実際に目にしたり、携わったことは一度もなかった。 そんな中、ある日突然、奥八女の無農薬の茶園で茶摘みが体験できるという

    • ベルリンの急激な変化。

      今朝、ベルリンを拠点とする有名なライターの久保田友紀さんという方が、日本に本帰国する旨を発表していた。 私自身、2008年頃からベルリンに興味をもちはじめたきっかけのひとつが、久保田さんの本だった。 当時、主にヨーロッパのレーベルのミュージシャンやDJの日本でのPRを仕事にしていた私は、ことあるたびに彼らからベルリンがどれだけエキサイティングな場所か聞かされていた。 そんなベルリンの様々な住宅インテリアを紹介している本を久保田さんが執筆しており、その自由かつクリエイティ

      • ベルリンの夏と近況。

        今年は6月中に猛暑日が続いたかと思いきや、7月に入った途端、秋のように涼しい天気が続いていたベルリン。 週末は暑い夏らしい気候となり、街中も人であふれていました。 そう、「あふれていた」んです。 まるでコロナなんて存在しなかったかのように…(汗)。 今のベルリンの状況現在ベルリンでは公共交通機関内ではマスク着用が義務付けられ、着用していない場合は罰金対象となります。 ですが、屋外に出た途端、マスクを外してしまう人がほとんど。 さらには屋外のカフェやシュプレー川に面し

        • トニー・ロビンズの初のオンラインセミナーに参加してみた

          コーチングという言葉がよく聞かれるようになって久しいが、その中でもクリントン元大統領のコーチとして活躍するなど、世界一のライフコーチとして有名なトニー・ロビンズ(アンソニー・ロビンズ)。 以前、Netflixで彼のドキュメンタリー「アンソニー・ロビンズ あなたが運命を変える」を見て、その内容に衝撃を受けた。とはいえ、彼のセミナーは基本的にアメリカ国内で行われていることが多く、さらには超高額とあり、自分には手がでないと思っていた。 そんな中。コロナウイルスの影響で、ついにト

        八女茶の手摘みを体験してみてわかったこと

          ひとりの時間という至福。

          昨日から、5日間ほどひとりで過ごす時間を持てることになった。 自分の雑念やストレス、ネガティブな感情などを浄化するためにも、私にとって、ひとりで過ごす時間はとても大切だ。できることなら、心のデトックスとして定期的におこないたいと思っている。 今回ひとりで過ごす時間では、とにかくゆっくりお風呂につかり、気ままに読書をし、瞑想で心をクリアにしたいと考えていた。最近は、早朝や夜の静寂の中で、宮澤賢治の作品をよみかえすとき、至福を感じる。言葉をひとことずつじっくり味わいながら、何

          ひとりの時間という至福。

          究極の旅をさせてくれる本

          今年に入ってから読んだ本は、知らずと「旅」や「未知の世界の開拓」がテーマになっていました。その中でも特に印象に残ったものをここでご紹介したいと思います。 ・『静かなる旅人』 世界的フランス人画家であるファビエンヌ・ヴェルディエ(Fabienne Verdier)による魅了の自伝記。文化大革命後の中国・四川に史上初の国費留学生としてひとり旅立ち、現地でおよそ10年を過ごしたヴェルディエによる、体当たりかつ驚愕の滞在記録。四川美術学院で学びながら、文化大革命を生き延びた書家・黄

          究極の旅をさせてくれる本

          風邪で寝込みながら気づいた、日本で素晴らしいもの。

          先週土曜日夜から風邪をひき、ずっと寝込んで過ごすことになった。ここまで本格的に寝込んだのは、ひょっとしたら高校3年以来くらいかもしれない。そういえば高校3年時と今の共通点といえば、ずばり本厄というのが挙げられる。体にも変化が起きやすい年ということなのだろうか。 寝込んで過ごした数日間、映像を見るのは辛いので避けていたが、あまりに退屈したので、ラジオをずっと聴いていた。私が普段からずっと聴いているフランスのFIPは楽曲セレクションが絶妙。1日通して聴いていると、思わず楽曲情報

          風邪で寝込みながら気づいた、日本で素晴らしいもの。

          グルメの街リマでセビーチェ食べ比べ&ランキング

          先月訪れていたペルーの首都、リマといえばグルメの街としてここ数年で世界規模でかなりの知名度をあげつつあります。その背景には超有名レストラン「Astrid y Gastón」のオーナーであり、ペルー料理の大使として認知されるスターシェフ、ガストン・アクリオ(Gastón Acurio) や、ラテンアメリカNo.1のレストランに選出された「Central」といった存在が欠かせません。海辺の都市ということで新鮮な魚介類が盛んなリマは、魚介類が好きな人にとってはまさに夢のようなシーフ

          グルメの街リマでセビーチェ食べ比べ&ランキング

          マチュピチュ訪問のコツ〜2019年9月版〜

          9月上旬から約12日間ほどペルーを旅してきました。ペルーで最も人気があり名高いと思われるスポットがマチュピチュ。そのマチュピチュ観光にあたって、色々と気づいたことをここにシェアしてみたいと思います。今後ペルー訪問を計画している方のお役に立てれば幸いです。 ・マチュピチュそのものは子連れやお年寄りでも訪問可能 今回一番驚いたのが、マチュピチュを訪れる観光客の層が非常に幅広かったこと。小学生の団体からよちよち歩きの子連れの家族、若者からシニアグループまでありとあらゆる年齢層の

          マチュピチュ訪問のコツ〜2019年9月版〜

          百年の孤独の衝撃。

          先週末から貪り食うように一気に読んでしまったガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」。昨夜読み終えてから、今もなお、この作品のことばかり考えつづけている。一言で感想を表すなら「衝撃」だろう。 本当はスペイン語で読みたいと思ったのだが、先月の日本滞在中に鼓直氏による日本語訳を見つけたので、こちらから読むことにした。以前読んだ鼓直氏によるフリオ・コルタサルの短編の翻訳が、名訳と言える素晴らしいクオリティだったことが後押しした。表紙はメキシコ人画家のレメディオス・バロの絵画

          百年の孤独の衝撃。

          Hasselbladがやってきた。奇跡のような道のりで。

          中判カメラを本格的に探し始めて数ヶ月。ついに今日、私の元に待ちに待った荷物が届いた。 そう、Hasselblad 500C/Mがついに手に入ったのだ。 当初はMamiya RZ67を含めあらゆるタイプの中判カメラを検討しつつも、いずれは500C/Mが欲しくなることが目に見えていた。ベルリンのとある店舗で販売されていたものは値段が高すぎて手が出ず、最終的にはオンラインで日本各地の中古店をリサーチしながら、本体とレンズ別々で探すも、理想のものが見つからなかった。 しかし、少し

          Hasselbladがやってきた。奇跡のような道のりで。

          一時帰国にオススメのポケットWIFI

          今回の一時帰国で初めてレンタルしてみたポケットWIFIが非常に良いので、こちらでご紹介したい。 これまでは一時帰国のたびにb-mobileのSIMカードを使っていたのだが、最新版の評判がどうも宜しくないのと、使用前に家族の携帯を借りて開通手続きをしなければいけないのが非常に面倒だったこともあり、思い切ってSIMカードをやめることにした。日本で住民票を入れていないと、基本的に通話可能のプランの契約やSIMの購入も難しいので(最近は例外のものも出てきたと聞いたことはありますが、

          一時帰国にオススメのポケットWIFI

          最近の読書リスト

          積ん読リストといってもあながち間違いではないかもしれないが(汗)、今年の夏に読み切りたい本がこちら。 アレハンドロ・ホドロスフスキーの「Psicomagia」、そしてフリオ・コルタサルの短編集。どちらもスペイン語。 コルタサルの短編は、コンパクトであるにも関わらず、物語が想像を絶する方向へ進み、かなり刺激的。終盤のたった一文で全ての展開が変わってしまうこともしばしば。先日、ポルトガルの海沿いの小さな街に滞在していたのだが、レストランに入って昼食を頼み、食事が出てくるまでの

          最近の読書リスト

          ドイツ語上級クラス終了+起きつつある色々な変化。

          もう気づいたらそろそろ5月も後半。あっという間に3月から受講していたドイツ語上級クラスも終了し、約2年の間、休みなくずっと続けてきたドイツ語学校もこれでいよいよひと段落となる。 ベルリンといえば英語のみで生活できる、というのは嘘ではないけれど、お役所や税金、保険、銀行など諸々の手続きにおいてはドイツ語は必須。ベルリンに長年住んでいながらドイツ語を一言も話せない、という外国人に今でもたまに出会うが、やはりそういった人を見る周りの目は厳しい。私個人の考えでもあるけれど、やはりそ

          ドイツ語上級クラス終了+起きつつある色々な変化。

          ドイツで社会人として求められる「Soft skill」(ソフトスキル)

          現在、仕事と並行してドイツ語の上級クラス(C.1.1)に通っているのですが、今日はドイツの就職・転職活動で絶対欠かせない「自己PR」に必要な単語が数々登場しました。 日本では、就職・転職活動の際に自己PRとして「積極性」や「フレクシビリティ」を挙げたりしますが、それはドイツでも重要なポイント。ただ、ドイツでは、基本的に自身のスキルを「ソフトスキル(Soft skill)」と「ハードスキル(Hard skill)」の二つに分類して、応募書類やレジュメ、そして面接の際にアピール

          ドイツで社会人として求められる「Soft skill」(ソフトスキル)

          ベルリン移住2年が経過。この数年の自分を振り返る

          今年もイースター休暇に入ったベルリン。静まりかえったベルリンで、敢えてたった一人で数日間を過ごすことにしたので、なんとなくこれまでの数年間を振り返ってみることにした。 2014年以降、私の人生はそれまでに身の回りにあったものや人間関係がすべて崩れ落ちて一気に刷新されていくような、めまぐるしい嵐の中をさまよっているような感覚の中、予測不可能に展開を繰り返し続け、その中でとにかく必死にしがみついてきた、というのが本音だ。 私は2014年秋の父の死をきっかけに、それ以前と同様の

          ベルリン移住2年が経過。この数年の自分を振り返る