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小田さくらへの「好き」を考察してみる


 好きに理由なんてない

 誰が言ったかもわからないような名言とも言えないこの言葉の言い回しは至る所で目につきます。

 確かに不意に「なんでその人(それ)が好き?」と聞かれたときに理由を淀みなく説明できる方がめずらしい気もする。タイプや好みなんて感覚はだいたいがその人の持ってる雰囲気だったり、なんか合うなという感覚的なもの、自分の心が惹かれる現象をつぶさに解明しようなんて考える人は少数派。
 ですが理由なく好きになったということは、理由なく好きじゃなくなる可能性も孕んでいると、考えすぎて疑心暗鬼になりやすいひとのこは思うのです。

 推しのお誕生日というおめでたい日に、ここで改めて自分の『好き』を言語化して再確認しておきたい。そしてこの愛も記しておこう。
 今回はそんな内容になっています。

『好きの因数分解』はたまた『好きの解体新書』さすればシンプルに『好きの細分化』
 あれこれ頭を捻りましたが結局は普段やっていることと変わらないのではないかと『小田さくらへの「好き」を考察してみる』となんとも凡庸なタイトルに落ち着きました。
 自分で書くと決めてはいるものの、ただでさえ普段から長ったらしい文を書く私が思う存分小田さんの好きを語っていては収拾がつかなくなるのは自明の理。なので無理ですが3つに絞って話をしていきたいと思います。無理ですけど。


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 正直これを一冊小一時間で書き終えてしまえる自信しかないくらいに、最近はこの愛が重たくなってきている気がしてならない。本当にやめたい、切実に。こちとら初恋のような感情に浮かれる幼さはとっくのとうに卒業してるんだ。ロマンティックも始まらない。私の愛情の目指すべきところはあってもなくてもいいようなやつです。
 アンデルセンよろしく推しからの言葉を胸に息絶えるようなげきおも感情になることのないように、爽やかな気持ちで「小田さんが好きです!」と言えるものになりますように。冒頭から願掛けしておきます。

 読んでくれているそこのあなた、引き返すなら今です。

 



「変わらないもの」と「変えていくもの」の感覚


 いつ会っても「君は変わらないね」って思える人が安心できて好きなんです。
 これは現実世界のお話になってしまうんですが、SNSのアイコンをコロコロ変えない方が落ち着くし、外食に行っても頼むものはいつも決まっていて、物も流行を追うよりは気に入ったものを大事に使いたい。自分の中の生活スタンスがそんな感じなので、こと人間関係においても他者と積極的に出会いに行かないんですよね。あまり周囲の環境を変えすぎないように、そして自分も私的な時間は人に合わせないで自然体でいられる交友関係を保っていたい。
 存在を知覚した時点ですでに10年以上アイドルとしてのキャリアがあった小田さんを現在地点から過去に渡って拝見したときに、根底にある部分がお変わりないなと思ったんです。人生何周目?と聞かれることが多いとお話もされますが、もう考え方が中学生の時点で達観しているし、パフォーマンスも歌はリズムを大事にされてて、曲を表現することに重きを置いている。そんな信念が変わらないところが好きなんです。
 環境が変わるきっかけで新しい自分へ変化していくことも、自己実現を叶えられて素敵だな、すごいなと思います。
 ですが私が憧れるのは生き方が一貫していて自分を持っている人なんですよね。
 言い方が難しいんですけど、小田さんってずっと『小田さくら』じゃないですか(言葉まんまの意味じゃなくて概念的な話)。
 小田さんが築かれてきた『アイドル小田さくら』の像をずっと大事にされ続けていることに、私はとても嬉しくなります。
 
 だからといって全く変わらないままでいて欲しいかと聞かれたら、アイドルにはそうではなくて。小田さんがずっと成長をされ続けていることに尊敬します。歌やダンスも素人目でもわかるくらいお上手になられているなと感じますし。10年やってりゃそりゃそうでしょとか思うかも知れませんが、そんなこと全くないですからね!学校で小中高と英語やっても身につかない人が多いのがその最たる例(私)です。
 物事と日頃からどれだけ目的意識を持って向き合うか、自分の成長の限界かと思う壁に直面しても逃げない、目標に到達しようと努力を重ねられるところ。そこにプロフェッショナルを感じて愛です。

 

自分と正反対


 石田さんじゃないですけど、もし小田さんとクラスメイトだったとしたら(この仮定が失礼なのは一旦置いといて)関わることのないタイプだなぁと思います。嫌いではないですよ、接し方が合わないだけで笑
 パーソナルスペースが激狭、甘え上手、行動派、ポジティブ、人と関わるのに積極的。これを真逆にすればひとのこの完成です。
 やっぱり自分にないものを持ってる方って魅力的に映るんですよ。私には想像つかない未知の感性は、同じ事象でも世界がどう見えているんだろうと興味も抱きます。そもそも自分のことがそんなに好きじゃないので、自分と遠い人間を好みがちな傾向はあると思いますが。
 予想がつかない人の方が好奇心をくすぐられますが、倫理観だったりの部分で超えてほしくない一線は守ってくれそうなそのバランス感も好きなポイントです。
 見方を少し変えて共通してそうな小田さんのオタク気質な部分も、私には根が陽キャで眩しいです。語り口調も、例え好きなことを一息で話したとしても、小田さんはさながら流麗なアナウンサーの原稿読みのようですが、私が同じことを話してもただの呪詛にしか聞こえないでしょう。人生で必要に駆られて陽キャに擬態して生活を送ったことがありますが、そう振る舞うほど「考えの根本から違う生き物だ」と何度思わされたことか。生き方のフレッシュさが朝採り野菜と糠漬けくらい違う。

 あとは大人っぽいって言われるのに昔から憧れがあって、小田さんは加入当初からずっとえもいえない色香が漂っていらっしゃったじゃないですか。立ち姿で「この人素敵だな」と思わせてくれるような、ああいう雰囲気を纏える人間になりたい……。なんでしょう、精神的な幼さが出てしまっているのか、私の風貌が年相応に追いつけていないのか、実年齢以上に見られた経験がないんです。重ねた年月の密度を感じさせる味のある人間になりたいじゃないですか、鮮度が不足してる糠漬けだって時間を置いて漬けたことによってビタミンB1を補う食材として江戸時代には大活躍しましたし、私もこういうところで備わった自らの要素を取り込んで「可能性がつまってるんだぞぃ!」になりたいですね。

 


 小田さんといえばその歌声が……!というお話かと思いきや、私が特に語りたいのは話し声の方です。

 こいつ会った日からもうすでに言ってる

 かわいい。欲を言えばずっと聴いていたい。
 春風に舞い色をつける桜の花びらみたいな柔らかさに、透き通ってきらめく琥珀糖の触れてしまうことをためらうような甘さ。そこに歌声とのギャップというスパイスが入って素敵な小田さくらさんの声ができている。
 私、人の顔の物覚えが本当に悪くて、身内や10年来の友人でも待ち合わせ前に顔写真確認しとかなきゃ見失うレベルで脳がポンコツなんですけど、そんな時に何で判断してるかというとだいたいが声なんですよね。だから声が良くて聞き取りやすい人が潜在的に好きなんだと思います。

  ファンになった今でもこれは切実に思ってる

 多分これ叶うまで未来永劫考えちゃうと思いますが小田さんにもっと声のお仕事を……!
 あんまり公に「小田さくらの声がいい」って聞かないのはもうすでに議論し尽くされて、当たり前すぎて話にも上がらないってことなんですかね?私は毎秒「推しの声がいい」って言いたいよ。この手の話をする際はぜひご一報を。
 小田さんに朗読して欲しい小説のセリフ集を作るなんていう奇行に私が走る前に、公式からの供給があることを期待します。
 ハロステのアイキャッチみたいなのとか本当にありがたい……。あれで寿命がリアルに3ヶ月は伸びてると思う。あとはハロ通さんのゲーム配信のときの破壊力に私は今なお震えています。
 小田さくらさんのお声を初めて聴いたのが肉声だったというのもこの愛を加速させている一端だと思います。だって「まあ映像の声と実際は違うかもだし」の逃げが通じない。世界にあの声が野放しにされているというのが信じられません。
 メンバーさんに向けてお話しされてるのや、お仕事でのYouTube撮影のお声も大好き。だけどインスタでカメラに1人喋りしてるときのがやばい(語彙力)。むりしんどい。ね?(読み手に同意を求めるんじゃない)

 この好きに理由なんてないんですよ。


おわりに

 こうしてありきたりへ行き着くところに自らの平凡さを覚え、よりいっそう小田さんがキラキラして見えるのです。
 言葉の扱いというのは本当に難しい。てをにはひとつ取っても、伝えたいことを効果的に伝わるようにするためにどうあるべきか、語彙の選択肢を増やし適したところに当てはめられるか、自分の中にある感覚をいかように形容すれば届くものになるのか。文章に落とし込むと「いや聞いてくれ!私の胸の内にあるこの感情は本当もっと凄いんだ……!」なんてことにいつもなります。
 ここでも偉大な先人の言葉を借りれば、これが「小田さくらという感情」(最近覚えたので使ってみたかった)
 
 愛の形は人の数だけあって、それを表現する手段だってたくさんです。
 その中で私はこれからも自分の「好き」に責任を持つことを選びたい。
 ハロプロメンバーのみなさん幸せになぁれ!の気持ちですが、推しは小田さんただ一人と決めています。これからもそっと遠くから見守らせてください。
 この愛の所在は自分にある。それを認めて、肯定したい。ちゃんと情緒を管理して、小田さんにお伝えする感情は全部、おひさまの下で浴びるのがぴったりな心を込めたい。
 理想を語りすぎてそれが負担になりかけたときは「愛あらばIt's all right」だよねと欲に正直になってみて、その分まただれかに親切をし、アイドルでいてくださることに感謝しながら日々を過ごしていこうと思います。

 
 今日まで小田さんが重ねてきた時間と感情の全てに愛を込めて。
 これからも幸せを感じられる心と体が健やかでありますように。
 25歳のお誕生日、おめでとうございます。

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