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2024年3月8日

2024年3月8日。
私は東京にいた。
高野京介「ロックマン」レコ発ライブを見るために東京に飛び立ったのだ。
ああもう、何から話そう…
高野さんについてから話そう。
まず、なんかのライブ(MOROHAではない)に行ったとき、バンドが出てくる前の待機時間の曲で気になる曲がかかっていた
調べると、suiseinoboazというバンドの64という曲だった。
それから、いろんな曲を聴いて、liquid rainbowのレコ発ライブの動画でメンバー紹介のシーンがあって、あ、このカッコいいギター弾く人、高野メルドーっていうんだ。って名前を知った。
なんか、メルドーって歌詞に入ってる曲あったよな?メルドーって何だ??
って調べたら、フランス語で糞、って意味らしい。カッコよすぎるだろ…
で、高野メルドーで動画検索したら、このロックマンの動画に行き着いた。
歌詞、曲、ライブのあの感じ…
もう、この曲の虜になっていた。
高野さんが、ゲーム音楽好きということもわかり、好きにならないわけがなかった。私もゲーム音楽好きだからだ。ゲーム音楽好きというのを公言する人に周りで出会ったことがない私にとっては、勝手に仲間が出来たくらいの気持ちになった。前髪で目線が隠れるカッコいいギタリストがまさかゲーム音楽好きだなんて!その要素が結びつくなんて思わないから、それを知ったときは本当に衝撃だった。
ロックマンという曲は、何年も前にライブで披露され、CDもそのライブ限定で出てたらしい。
ヤ●オクとかメ●カリとか検索したけど、無い。
うわぁ…CDほしいなぁ…
その後、サブスクで配信が決まる。
そのとき、すごく嬉しかったんだけど、サブスク使ったことないし、CDで育ったアラフォーのおっさんとしては、やっぱりCDが欲しいのが正直なところだった。
それから、しばらく時は過ぎて、ロックマンもことある毎に聴いてたら、なんとレコ発ライブツアーが発表された。
ツアーなのに、LASTLIVEって書いてある。
渋谷ラママ…
ゴイステがラストライブやった、あの伝説のラママ…
地方に住むバンド好きとしては、聖地みたいな場所だった。
これを逃したら、もう次は無いかもしれない。
だってLASTって書いてあるし。
LASTって書いてあるけど、LASTじゃなかったら、それはそれでうれしいけど!
…行くしかねぇ!
ライブのチケットが取れたときのあの興奮は今でも忘れない。
飛行機のチケット、宿も予約して。
あぁ…やばい。
なんだこのワクワクする気持ちは!
日に日にその日が近づいてくる。
あー、あと●日で当日だ。って何回思ったことか。
それに何度励まされたことか。
あと3日くらいになると、事故ったり、体調崩したりしないようにしなきゃ!と謎の慎重さが発動し始めたりしていた。
そして当日。
ついに、ついに田舎のおっさんがライブを見るためだけに渋谷に降りたった。
雪の予報もあったのに、はだしに便サン、Tシャツにスカジャンを羽織るだけという軽装で。
ちなみにその日はファイナルなファイトの自作Tシャツを着て行った。
まさに、大人になっても馬鹿でいられた、と言っても良いと思う。
20年近く前、高校の時からの友達が道玄坂に住んでいて遊びに行ったことがあったから、渋谷は全くの初見というわけではないんだけど、天性の方向音痴を発揮し、右往左往しながら、ついに、ついに到着した。
あの、渋谷ラママに。
こ、ここがあの伝説の渋谷ラママ…
思わず、ライブによく一緒に行く友達にLINEした。
友達も、あのラママにいるのか!
と最高のリアクションを返してくれた。
開場1時間半前くらいに到着したので、周りには誰もいなくて、私も一度離れてドトールや歌広場で時間をつぶしてから再度向かった。
開場直前、続々と人が集まり始めた。
わかる。今夜の出演バンドのプレートを写真に撮ってる人達。今日のライブを見に来た人達だ。
それから程なくして、ついに開場、中へ!
これが、伝説のラママか…
これぞライブハウス!という佇まい。
なんだかわからないけど、うれしくなるこの感じ。
入るとすでに物販が始まっていて、速攻でロックマンを買った。
本当に手に入れることが出来たんだな…
伝説のライブハウスで伝説のCDを手に入れ、そして、これから待ち焦がれたライブが始まろうとしている。そして、ライブハウス内にはゲーム音楽が流れている…
すべて夢のようなことが立て続けに同時に起きているので、感覚が麻痺しそうだった
信じられない。ライブハウスで演者さんが出るまでに流れる曲で、サガフロや聖剣LoMや洞窟物語が流れるなんて、信じられるかい?
ライブは、この待ち時間のワクワクする感じも本当にたまらなく好きなんだ
そしてそして、ついにライブは始まった。
本当に始まったんだな…
これ、本当に目の前で起きてることなんだよな。
高野さんが1曲しか知らないのにこんなに集まるなんてって、サブスクもある時代にライブに来てCDを買うなんて狂気の沙汰だってMCで言ってた。
1曲も知らなくても、初めて見るバンドでも、引き込まれることがある、それがあるのがライブだし、そこがおもしろいと個人的には思ってる。
やっぱり、高野さんのギターはカッコいい。
なんて思ってたら、まさかまさか。
AIRの夏影をトラックにMOROHAも真っ青なラップ!
トラックに夏影を持ってくるのは、さすが。
引き出しの多さを見せつけられた。
MCのとき、お客さんから何度も何度も、ヒーロー!って声が聞こえていた。
そう、高野さんに、曲に、何度涙し、何度助けられたことか。高野さんは、まさしくヒーローで、その場面にも私は感動していた。
そして、ついにあの曲が始まろうとしていた。
曲の前のMCでそれがわかる。
1曲しか知らなくても、福岡に住むおじさんを飛行機で東京に連れてきてしまう。
アラフォーのおじさんを10代のようにワクワクさせてしまう。
そんなチカラを、魔力をこの曲は、高野京介という人間は持っているのだ。
15人くらいくればいいか、って言ってたらしいけど、120人くらい来てたみたいで、ハコの中はパンパン。
ばーんばーんばんばばんばーん、みたいなところ、一緒に歌ってください、高野さんはそう告げると、ロックマンが始まった。
ときめくようなメモリアルや…
歌が始まると、最初からお客さんは大合唱!
私も、叫ぶように歌い、涙が止まらなかった。長い前髪が口の中に入り、もうあの時前髪食べてたと思う。そんなぐしゃぐしゃになりながら、必死に歌った。
ばーんばーん、ばんばばんばーんのところで、高野さんが両手を広げて、指揮を始める!
シーズン的に、さながら卒業式のような感じさえ受ける。
何からの卒業なのか?
この支配からの卒業なのか??
わからない。わからないけれど、たしかにあのとき、あの瞬間、あの空間にいた全員が何かから解き放たれていた。
そんな気がする。
ときめくようなメモリアルもファイナルなファンタジーもあの日の渋谷ラママにつながっていたのだ。
宝物のような最高の夜だった。
高野さん、1997年の皆さん、スタッフ関係者の皆様、本当に本当に最高でした。
ありがとうございました!



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