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【営業虎の巻1】ソリューション営業とは

営業研修講師の海老原です。

私は実在のアカウントを題材に実践力を鍛える営業ヒアリング研修を行っています。営業ヒアリング研修では、ヒアリングから提案まで行います。しかし、ソリューション営業にとって最も重要なのはニーズヒアリングスキルだと思います。

営業虎の巻シリーズ第1回は「ソリューション営業とは」について解説します。

1.ソリューション営業とは

ソリューション営業とは、課題解決型営業のことです。私は課題解決型営業のことを、もう少し踏み込んで次のように定義しています。

課題解決型営業とは、
顧客だけでは、発見できないか解決できない課題を解決し、
顧客企業に経済的メリットをもたらす営業のこと
(海老原定義)

1-1.ソリューション営業は課題解決できる

まずソリューション営業は顧客課題を解決できる必要があります。解決力は必須です。

顧客と自社の課題解決力

解決すべき顧客課題特定には次の2つが重要です。「課題は顧客社内で解決できるか?」「他社の力を借りないと解決できないか?」もし課題解決力があっても、顧客社内で解決可能なことしかできなければ、価格競争にさらされます。顧客課題に対する解決力は、顧客より、できれば競合より高い必要があります。

1-2.ソリューション営業は課題発見できる

課題解決するには、まず課題を発見できる必要があります。ソリューション営業で重要なのは、まず「解決する価値のある課題を探すこと」でしょう。この顧客課題発見に必要なのがニーズヒアリングスキルです。

顧客と自社の課題発見力

課題発見力のレベルは、課題の種類で次の2つに分かれます「顧客だけで発見できる課題か?」「顧客だけでは発見できない課題か?」です。

顧客だけでも発見できる課題の解決のは受託業者です。顧客が課題を発見し、要件定義し、仕様通りに納めます。

ソリューション営業が、目指したい姿は「顧客だけでは発見できない課題を発見すること」です。ここまでくると顧客は単なる仕入れ先ではなく、ビジネスを進めるためのパートナーと認識します。

1-3.ソリューション営業とニーズヒアリング

ソリューション営業には、課題解決力と課題発見力が必要でした。当然両方のスキルが必要ですが、ソリューション営業にとってより重要なのが課題発見力です。

AIでは代替できない問題定義の力

VUCA(ブーカ)と呼ばれる現在、解決力だけで自社を差別化することは、難しくなっています。また、将来解決策はAIが探してくれるようになるでしょう。過去の解決事例をデータベース化すればできるはずです。

人手による営業機能として最後に残るのが課題発見力とリーレーション構築の2つでしょう。課題発見力は、問題定義力ともいえます。

AIが人間を代替できないと言われていることのひとつが問題定義です。

※ VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つの単語の頭文字をとった造語で、読み方はブーカ。社会環境の複雑性が増し、想定外の出来事が起こり、将来予測が困難な状況を意味する
mazrica times

課題発見に必要なのはニーズヒアリング力

BtoB営業において、課題発見、問題定義の手段が顧客ニーズヒアリングです。BtoBでは、主要な情報入手方法は対面によるヒアリングです。生産財では、消費財のように調査データなどから課題を発見するのが困難です。顧客ニーズヒアリング力と課題発見力が直結します。

よって、課題解決型営業の最重要スキルが顧客ニーズヒアリングです。

(文責:プロジェクトファシリテーター 海老原 一司)

https://project-facilitator.com/needs-hearing-knowhow-1/


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