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新幹線の特急券途中下車できない問題について

新幹線の特急券は購入してしまうと途中駅の改札で下車することが出来ないって知っていますでしょうか。乗車券などはある一定の条件を満たせば途中下車できるようなんですが、特急券は途中下車が認められていないために、途中の改札で降りようとするとすべての切符が回収されてしまいます。

これが、どのような問題を引き起こしているのか、私の実体験をもとに考察してみます。

お盆休みのある日の出来事。新幹線で関西に遊びにいった帰り、新神戸駅⇒新大阪駅⇒東京駅というルートで帰宅する予定でした。新神戸⇒新大阪で乗り継ぎをして新大阪⇒東京駅の指定席予約でした。台風も近づいていたため早めに行動しようと思い、新神戸駅から新大阪駅に向かいました。そこで時間があったため新大阪駅で降りようと試みましたが、駅員さんから改札は出られませんとの回答。まだ出発まで3時間程あります。なんと新大阪駅の改札内で3時間も過ごさなければならないことが決定しました。

新大阪駅にはお盆休みということもあって人であふれかえっており、通路はほとんど空調が効いておらず、ひどい状況でした。ここに3時間かと途方にくれていたところ、ある声が聞こえてきました。

「子供が危険な状況なんです!子供にミルクを作らないと!お湯がある場所に行きたいんです!」

ベビーカーを引いた母親と思われる女性のかたが、悲痛な声で駅員さんに訴えています。この暑い改札の中を長時間いたため赤ちゃんの具合が悪くなったのでしょうか。ベビーカーにいる赤ちゃんも泣き叫んでいます。

駅員さんもきちんと対応してあげればいいのに、

「改札の外のコンビニとかにいけばあるんじゃないですか?」

というなんとも塩対応で、血相を変えた母親はそのままベビーカーを引いて改札をでていきました。(おそらくその母親は改札をでてしまった以上、正規のルールでは再入場はできないのではないでしょうか)

これは、新幹線の特急券途中下車できない問題が引き起こしている悲劇なのではないかと考察します。

新幹線の場合特急券が途中下車できないため、私のようなケースで改札内で長時間過ごす人が多くなります。改札内の飲食店や設備には限界があるためどうしてもトラブル等が生じます。それが大なり小なりあるにせよ、もし人命にかかわるような問題が生じた場合それは大変大きな問題となります。

今回の赤ちゃんの容態はどのような状況だったのかは今では分からないですが、その当事者となった母親の気持ちを察するに、いたたまれない気持ちになります。せめて時間制限をして途中下車を認めるなどの措置をとらないとこういったトラブルは今後も生じていくのではないでしょうか。


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