本気で夢を見て【明晰夢、金縛り、そしてついに】

記憶ということに関連して、夢の話をしてみたい。

近頃、私は本気で夢を見ています!
それは海賊王になりたいとか年末ジャンボを当てたいとかいう夢ではなく、スヤスヤ眠る方の夢です。(まあできることなら海賊王になりたいし年末ジャンボは当てたい)

もともと自分はかなり夢を見るタイプで、昔から連ドラのように日々続く夢を見ていたり、夢の感覚がリアルすぎてずっとおねしょが治らなかったりした子供でした。ごめんねママ。

そして夜更かしっ子で、睡眠も不規則なまま生きてきたので「どうしたら効率よく良質な睡眠がとれるか」みたいなことを高校生くらいからいろいろ実験してきた。
睡眠に関してはいろんな説がありますが、掘れば掘るほどどんどん出てくるわな。武井壮のようにスーパー短時間寝ればいい人や全く寝ない人(もはや人じゃないのかな)最適はきっかり7時間よ!的な人もいる。あるいはDNAに刻まれた睡眠サイクルなんていうのもあるが、私はそんなもの感じたことないゾ。

そして、いろんな睡眠スタイルを実践する中で私はどんどん夢の方に興味が出てきた。
眠り方によって夢の質や頻度が変わったり、夢の中でいろんなことができるようになったりしたからだ。夢を意識しながら暮らしていると、日常の中でもデジャブ・既視感を頻繁に感じたり、ちょっとしたことを予知する能力が上がったりもした。

あ〜こりゃ楽しいと思い、夢の勉強も始めます。
最初に読んだのはやはりフロイトさんでしたが、そこからどんどん現代の心理学、脳科学、そして都市伝説やスピリチュアルな方面まで広げる。
たぶん一度は聞いたことがあるだろう「夢日記をつけるとおかしくなる」は本当かとか、臨死体験をした人がなぜ共通したものを見るのかとか、、そういう話、永遠にできるよね、楽しくないですか!?

そして、夢のトレーニングも始めます。
これは時間がないとできないので、LAにきてしばらくしてからちゃんと始めた。(実は浪人中もちょっとやってたけど結局やめた)かれこれ半年くらいになる。

具体的には「明晰夢をみる」ためのトレーニングです。

【明晰夢、もうひとつの世界?】

基本的に、明晰夢とは「夢だと自覚しながら見る夢」のことです。
たぶん夢をよく見るタイプの人であれば誰しも経験があると思う。夢の途中で「あれ?これ夢だわ」って。そうやって人はおねしょをしなくなるのね。
一般的にはそこで目覚めてしまうことが多いのですが、そうではなく「夢だと自覚した状態で夢の世界を自由自在に操る」ことができると、むちゃくちゃ楽しいのです。
これは自前のVRと言ってもいい。だから現実ではできないこと、例えば「空を飛ぶ」とか「会いたい人と会う」とかそういうことがしたくてやる人が多いよう。また、感覚は現実と同じかそれよりも鋭くはたらいているので、かなり気持ちいい。ここポイント。

私は今の所、夢の中での自分の行動やシナリオはコントロールできるようになったが、そもそもの夢の設定をコントロールすることはまだできない。
例えば、夢を見ていて「あ、夢だ」と気づく。これがまず第一歩。
気づくための印として、私はよくスマホで時間を見るという動作をします。現実だとすぐにできる。だいたい近くにあるし、すぐに時間がわかる。でも、夢の中だとどうもこれが上手くいかないのだ。だいたいすぐにスマホが見つからないし、電源がつかなかったりありえない時間(4:62とか)を示していたりする。すると「よし、これは夢だ」とわかる。理由はわからないが、自分の中でスマホを見るという行為は現実世界に依拠した行為だという認識が強いのかもしれない。
そしてその世界を好きなように楽しむ。時間の進み方を自在に操ったり、人との会話を楽しんだり、体力の限界がないので走り回って遊んだりする(よく楽しくフットサルしてます)。誰が出てきて欲しいとか願うとある程度それは叶う。自分で夢のシナリオを書いてる感じ。ちょっと魔法が使える気分になる。
でもできないのは、夢の世界の設定そのものを変えるということ。シナリオは書けても、そのストーリーの設定は変えられないよと。例えば宇宙船に乗って宇宙旅行をしたい!とか江戸時代の商人になりたい!とかそういうことはまだできない。できるようになればいいと思う。
人によるが、私の夢はあくまで現実世界での記憶をベースにしたものであるらしい。知っている場所や人が多い。そしていつでも自分は自分。

どうせ同じ時間寝るんなら夢の中での世界を楽しんだほうがお得じゃない?っていうことで、やっています。(意識はかなり活性化してる状態なので、明晰夢を見ると疲れが取れないという人もいるよう。私もそういう傾向はある。)

【ステキな金縛り】

明晰夢のトレーニングを始めてから、金縛りにあうことが多くなった。

そもそも明晰夢は身体と意識(脳)を分離する試みから始まるので、いったんは金縛りの状態を通過します。身体はOFF、つまり動かすことができないが、意識は活性しているという状態。これが金縛りの基本的な状態です。普通でも、すごく疲れて身体と意識のバランスが崩れると起こりますね。お化けなんか出てきて怖いイメージですね。

しかし、私の金縛りはめちゃめちゃ素敵です。超気持ちいい。

それは昼間の短い睡眠のときにしか起こらない。今の所は。
身体はベッドに寝て動かせないまま、意識だけが朦朧と目覚め、いろんなものを見始め聞き始める。麻酔打たれた感じ。
私の場合、いるはずのないウチのワンコが身体の上を歩いていたり、いるはずのない母の声が隣の部屋から聞こえてきたりします。ルームメイトが部屋に入ってきたり、あるいは全く知らない人(顔も見えない、でもなぜかいつも女性)が近づいてきたり。すべて幻覚・幻聴、つまり夢です。(よく本当の出来事だったのかわからなくなって、ルームメイトに「さっき部屋に来てなんか話した?」とか確認しちゃうんだけど余裕で夢です
でもその時の身体の感覚は体験したことがないくらい鋭くてリアルで、気持ちいい。声が出るほど気持ちいい。実際には声は出てないよう。そのへんも曖昧。

多幸感のある幻覚、という点ではドラッグの体験に近いのかなぁなんて思ったり。大丈夫です、ちゃんと自分の身体のコントロールだけで作り出した状態です。
いっときこの金縛りが気持ちよすぎて、時間ができるとわざわざ家に帰って昼寝をしていた時期もあった・・・中毒になってたんだな本当に。今はちょっと危ないなと思ってやめています。

【ゆ〜たいりだつ〜!!(ザ・たっち元気かな)】

その代わりに練習するようになったのが、俗に幽体離脱・体外離脱と呼ばれるもの。英語だとOut-of-body experienceとかAstral Projection(アストラル投射)などと言います。
それぞれに若干の定義の違いはありますが、一般的に「意識を肉体から離脱させること」でOKです。

これは明晰夢や金縛りと違って、実際の現実世界の中で意識だけを分離するので、必ずしも幻覚を見るわけではありません。ただ意識だけ移動するという。

練習すれば、いろんなところに意識だけで行けるようになるようですが(ここまでくるともう幻覚だよねと思う)私が体験したことがあるのは、部屋の中で身体からの浮遊感を味わったという程度です。半信半疑だったのでちょっとこれには時間がかかった。でも確かに浮いた。部屋を出ようとしたところで終わってしまった。

私の友達は、集団でこれをトライして身の危険を感じたようです。「どんどん意識だけが上に行って、これ以上行ったら戻れなくなる!って思って怖くなって必死に帰ってきた」って言ってました。むむむ。


ここまでわーっといろんなことを書いたけど、冷静に読み返したらかなりヤバイやつみたいだなあ、、
でも霊的なものとかそういうのとは関係なしに、身体と意識に集中する習慣として捉えています。私は霊とかあの世とかスピリチュアルな存在を、体感として信じてますが、それはまた別の話。夢と現実の区別さえきちんと保っていれば、メリットばかりだと思う。瞑想や座禅なんかやる人の意識に近い。実生活でいろんな能力が上がったと感じています。感覚が敏感になるし、集中力が上がるし、自分の身体のコントロールもしやすくなる。(実際に、運動神経の良さ、つまり自分の身体をコントロールする能力と、明晰夢や体外離脱などの体験のしやすさには相関関係があるなんてデータも)

もう全く信じない興味ない、何危ないこと言ってるの大丈夫?って人もいるだろうが、もしこういうことに興味がある人がいれば是非オススメします。
ここまでしなくても、ただ夢を覚えていやすくする・夢の中での感覚を鋭くするっていうだけでも毎日寝るのが楽しみになります。だって寝てる間も起きてんだぜって。どうせ寝るなら本気で夢見ましょうと。

私が一番やるのは、寝るときに足のつま先から順番にスイッチを切っていって身体の感覚をなくしていく、特定の音楽を聴くなどの方法ですが、ほんといろいろあります。
「自分はこんな方法でやったことあるよ」あるいは「実はこんな体験したよ」とかあれば是非教えてほしい。

う〜ん、でも「実際あなたはどれだけ現実の中を生きていますか」なんて言われたらちょっとわからないよねえ。夢を見るために眠り、また夢を見るために目覚めてるような。ゆめとうつつは本当に対義なのかなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?