本書は、株式会社ジコリカイ代表取締役の八木仁平氏が、独自の「自己理解メソッド」による「やりたいこと」の見つけ方を紹介した書籍である。
初めに著者について。著者は、学生時代から、ブログで収益を上げ、卒業後すぐに独立。ビジネスは順調だったが、お金以外の働く目的を失ってうつ状態に。その後、本当にやりたいことを見つけるために、独自の「自己理解メソッド」に取り組む。その手法を情報発信を始めたところ、ブログ、Twitterで大きな反響を受ける。現在は、その手法をベースに、起業し、クライアントは、年間200人以上。そして、その内容をまとめた本書は、30万部を突破するベストセラーになっている。
それでは、本書の概要を紹介する。
まず初めに、著者は、「やりたいこと」探しを始める前に、妨げとなる5つの間違いを挙げ、取り除く必要があると説明する。
そして、「やりたいこと」探しを終わらせる、自己理解メソッドの3本柱として、1.好きなこと、2.得意なこと、3.大事なことを挙げる。
そして「やりたいこと」探しには2つの公式があると説明する。
そして、思考のブレーキを外すため、
1、大事なこと(価値観)
2、得意なこと(才能)
3、好きなこと(情熱)
の順番で考えるを進めている。
初めに、「大事なこと」を見つけるためのWork。以下の質問に答え、キーワードを挙げ、まとめる。価値観ランキングをつけ、仕事の目的を決める。
つぎに「得意なこと」を見つけるためのWork。以下の質問に答え、長所をまとめ、「自分の取り扱い説明書」を作る
最後に「好きなこと」を見つけるためのWork。以下の質問に答え、好きなことを見つける。役に立つから好きなことではなく、興味があるから好きなことを見つける。
そして、以下のSTEPで、「本当にやりたいこと」を決断するために、仮説を立て、絞り込みを行う。
仮決めで大丈夫なので、行動して修正し、どんどん本当の「やりたいこと」に近づけていく。
「やりたいこと」を実現する手段については、以下のように述べている。
最後に著者は、「自己理解」と「成功」に関して、次のように述べる。
以上が本書の概要である。
私が本書を通じた気づき、考えたことは、
・「やりたいこと」探しの本が、30万部も売れているのは、同じ悩みを抱えている人が多いことに気づいた
・メリットを追いかけると、時代の変化が起きるとつまずく
・やりたいことは、好きなことと、得意なことの掛け合わせ
(好きな業界に身を置いても、やることが、得意なことでないとミスマッチが起きる)
・「やりたいこと」を理論的に見つけるWorkは、知らなかったので新鮮
・最後は、仮決め、行動、修正し、自分の本当に「やりたいこと」に近づけていくことが大事
である。
本書には、もっと詳細なWorkの紹介、回答の事例、掛け合わせからどんな事が言えるかの事例等が、多く記載されており、本内容に興味を持ち、自分でもWorkをやってみたいと感じた方には、一読をお勧めする。