量子コンピューターとは何か?

どうも。長らくご無沙汰していました。編集者Kです。
皆さん、最近こんなニュースがあったのはご存知ですか?
なんと、Googleが現在のコンピューターの性能をはるかに超える、量子コンピューターを作ってしまったという事!これはとんでもないことですよね!!
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO51143200Y9A011C1MM8000/

・・・という事を聞いても、正直なんのこっちゃ?という人が多いと思うので、今日はわかる人にはわかる(多分理系にはわかる)、Googleがした事のすごさを説明します!

Googleの技術のすごさとは
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まず前提として、従来の理論では量子コンピューターの計算速度を上げるためには量子の状態を制御する必要がありました。

簡単に言うと、計算に用いる量子は、はじめにすべて重ね合わせの状態(シュレディンガーの猫で言うといきてるか死んでるかわからない状態)にするんですね。
その状態で計算したい問題を表現する形で量子を「繋げ直して並べて」あげる(今のコンピューターは、演算を行うチップの中に電気的な0と1を使って問題を表現して演算をしますが、量子コンピューターではそれを量子の重ね合わせの状態で複合的・立体的に行ってしまうということです)。
そして、量子の状態「観測」すると、一気にすべての量子の重ね合わせが収束して最適な状態に確定します(どの猫が生きてて、死んでいるかが確定する)。この時、量子がどの状態に確定したかを読み込んで上げれば、これが表現した問題に対する最適解を表している、というメカニズムです。

ただ、最初の「重ね合わせ」を保持するのがネックで、何個かの量子は抜け駆けして自分の状態を確定したさせてしまうことがある。そうすると最終計算の結果も、全体の最適化にはならなくなってしまうんです。
なので、元々の考えでは量子の抜け駆け(エラー)を感知する、監視装置を作ろうとしてましたが、これが難しかった。
しかも使う量子の量が増えれば、より監視が難しくなるので、今までの技術ではここが将来の開発のネックだったわけです。

https://www.google.co.jp/amp/s/www.qmedia.jp/nisq-era-john-preskill/amp/

ところが、今回のGoogleの装置は、考え方を変えて『量子量を増やせば、部分的にエラーが起きても全体としては概ね最適解を得る方法があるはず。これをきちんと担保すればエラーをおきた量子を無視できるのでは』、というもの。
そして、これができるのであれば、一旦監視装置は要らなくなります。
そして、それができてしまった!

ということは、あとは量子量さえ増やせば、従来のコンピューター以上の計算能力を持ったコンピューターが幾らでもできるということをさします!
つまり、今後いくらでも従来のコンピューターを超えた能力を持った量子コンピューターの開発が進む可能性があるのです!

https://japan.zdnet.com/article/35115736/

一方で、今までの予想以上に量子コンピューターの進化が進む可能性はあるので、社会のつきあい方、対策の整備も急ぐ必要が出てくるかもしれません。特に現在使われているコンピューターの暗号の一部は、量子コンピューターの発展で簡単に解けてしまうものもあるといいます。

量子コンピューターふくめ、我々の世界は大きく前提が変わってきているので、我々もただしい情報を得て、一人一人がどういう対応をするのかを考えていくことが必要なのかもしれないですね。

と、いうこともありますが、何より夢が広がるニュースだと思います!


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