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42.あえて身の丈に合わないものを使え!

今日は休日でしたので、マイクロソフトのaccessに関する勉強と、明日のスタジオのための練習をしていました。なので特に刺激的なこともなく話題にも欠ける1日となったため「何の話題を書こうかな~」と思っていたらさっきまで弾いていたギターが目に入ったので、この子と自分との関係性についてと、アイテムを購入する際の私の考えについて書こうと思います。

一目惚れした最高のギター

私のギターはオランダのaristides010というギターです。このギター、指板とピックアップセレクターのチョボ以外、全て金属なのです。ボディーなど大部分は”アリウム”というギター用に開発された、木の分子構造に似た金属です。金属でありながら一般的にギターの材料に用いられる木に近い素質に加え、人工物だからこそ表現できる音の広がりを実現しているそうです。昔から金属好きで、今金属加工の会社にいるのは本当に因果応報だと思います。

見た目で一目惚れしてから1年後に、わざわざ千葉のサウンドハウス本社に出向いて試奏して購入しました。ちなみにサウンドハウス本社というのは楽器屋なのですが町の楽器屋さんではなく事務所機能がほとんどであるため、少なくとも私が足を運んだ時はBGMもなく、事務所でシーンとした中での試奏となりました。対応していただいた方に「試奏するのは構いませんが傷をつけないでください」と言われたのをよく覚えています。極度の緊張状態だったためコードを50秒程度弾いて試奏するのを止めてしまいました。

その50秒で、”フロントとセンターのハーフトーン”、”センター”の2つがめちゃくちゃいい音に感じたのを覚えています。レビューなどを見たらフロントの音が最高という内容が多かったのですが、実は私はフロントのみの音は今もほとんど使っていません。逆にリアは”最高に普通”に感じました。この”普通”というのは扱いやすいということです。リアの個性が変に強すぎると、音作りをしてもその個性に引っ張られてしまします(例えば極端に抜けがいいとか、低音が強すぎるとか)。これはそういったこともなく、狙った音が狙った通りに出るうえ、倍音が素晴らしいので本当に素直にクランチから極悪メタルサウンドまで表現できます。

あまりに自分のレベルと不相応という問題

実はこのギターを購入した後2ヶ月くらい練習やライブで使用しましたが、そこから4ヶ月くらい使わなくなる期間が発生します。簡潔に言えば”ギターのスペックに私のスペックが追い付かず使いこなせない”という期間に入ってしまいました。スケールや指板形状が今まで使ったどれとも大きく異なっていたこともありますが、言ってしまえば”逃げ”です。ただそれではいけないと思い、改めて練習をしてからはずっと1番の相棒です。

身の丈に合わないものをあえて買う勇気

このギターを買ってよかったと思える点はたくさんありますが、1番良かったのは、このギターのおかげで”レベルが向上せざるを得なくなった”ことです。通常の考え方で行けば、自分の実力に合わせて使うアイテムをかえていくことが多いと思います。ギターに限らず、他の趣味の道具や、服装、身に着けるなどもそうで、”身の丈にあったものをつけるべきである”というのが一般的な考え方であると思います。しかしこの時私は、”全く身の丈に合わないアイテムに一目惚れをしてしまい購入してしまった”ということをやってのけてしまったわけです。これは私の方がこのギターに釣り合うレベルにならざるを得ない、となったのです。

これは多くのことに生きる考えだと思います。”お金持ちになったらいい時計を買う”、”ギターがうまくなったらあのギターを買う”という考え方ではなく、”今は自分と不釣り合いのこのアイテムを使うことで、それを扱うにふさわしいレベルに自分を押し上げる”という考え方は成長を加速させます。

今日はギター漫談だけで終わるつもりでしたが、なんだかんだ結論まで行きました。ちなみに今日までまだこのギターよりもカッコいいと思えるギターに出会っていません。こんな相棒を持てて私は幸せです。今日の話も何かのお役に立てば幸いです。

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