マーケティングトレース#2(吉野家HD)

こんにちは!ヤマグチです!

7月ももう終わりだというのに、夏っぽさは感じられず雨ばかりですね

気分も晴れないので昨日は気分転換に車で1時間半かけて滝を見行って参りました!天気は悪かったですが、マイナスイオンを感じられていい気分転換になりました!

では早速第2回目のマーケティングトレース行きましょう!

テーマ企業:吉野家HD

7/29日本経済新聞の記事で取り上げられたので、気になり記事を読むと…

吉野家HDの21年2月期、11年ぶり営業赤字 150店閉店
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO62015240Y0A720C2TJ2000?s=5

残念なニュースですね。IR情報から詳しく調べたところ2019年4月に6年ぶりの増収減益の赤字決算だったそう(11年ぶりは嘘?)。ちょっと疑問に思うところはあるが原因としては、米と牛肉の原材料の高騰、人手不足、人件費(アルバイト・パート)の高騰が主な要因。そして翌年2020年2月決算ではみごとV字回復をしたそうです。今回はそのV字回復をさせた要因はなにか探っていきたいと思います!

前回同様フレームワーク2つを使い分析→もし自分がCMOだったら?という流れでいきます。今回使うフレームワークは「STP分析」「4P分析」こちらを使っていきます。

では行きましょう!

STP分析

分析の前に2019年度決算時、今後のビジネス展開として次のようなことが掲げられておりました

「ひと・健康・テクノロジー」

これを頭に置いて2020年度のIR情報を読むと面白いことになってました!

2019年度までの分析
セグメンテーション
人口動態 男性の学生や社会人
地理的特性 駅チカ、近郊
心理的特性 ランチやディナーをサクッと済ませたい
行動特性 低価格で手軽に食べれるのでリピーターが多い
     滞在時間は短め

ターゲティング
人口動態を軸に具体化
・通勤通学前後にふらっと立ち寄りたい
・小遣い制やバイト代で限られたお金の中でやりくりしないといけない

ポジショニング
競合としてはすき家と松屋があげられる
性別と年齢で区切ってみると

           高齢者  
                

男性  吉野家・松屋             女性

                すき家 

           子供

松屋は同じく若い男性をターゲットしているがとんかつ事業で差別化
すき家は女性というかファミリー層を囲いこみ、店内は明るく居心地の良い所、車で行くような郊外に店舗を置きました 

セグメント再定義

吉野家は男性客をターゲットに集客し初期は他社を圧倒してましたが、うまく差別化を図られて価格競争に持ちこまれるハメになり、人件費、原材料高騰などにも悩まされ赤字決算となってしまった

そこで吉野家はセグメントを再定義をして以前の戦略はそのままにを追加
人口動態 男性の学生や社会人
     女性と高齢者と子供
地理的特性 駅チカ、近郊
心理的特性 ランチやディナーをサクッと済ませたい
行動特性 低価格で手軽に食べれるのでリピーターが多い
     滞在時間は短め
     胃袋にあった量を食べたい、健康でありたい

追加した人口動態を軸に具体化
並盛だとそんなに食べきれない
牛丼はカロリー高い
牛丼食べたいけど出歩ける状態・状況じゃない



そしてポジショニングとしてはこんな感じ
          

            高齢者
      
吉野家        吉野家

 男性   吉野家・松屋             女性
                 すき家 
            吉野家
            子供

ポジショニングマップのテンプレート作成しような・・・(笑)

4P分析


再定義した部分を分析すると

商品 ・「超特盛」「小盛り」サイズの追加
   ・「ライザップ牛サラダ」のメニュー追加
   ・「ポケ盛」のメニュー追加
価格 ・サイズに合わせて価格調整
   ・アプリでクーポン配布(グノシー、スマニューなど)

流通 ・ウーバーイーツの宅配サービス店舗拡大
   ・デリバリーサービスの店舗拡大

広告 ・TVCMは通常の牛丼と期間限定のものを半分ずつ
   一番売れてるのは牛丼なので新商品が出る時だけ
   広告を打たないように

・通常サイズでは食べきれない女性と高齢者、食べ盛りの男性や子供向けサイズの追加で集客
・健康志向の高い女性や高齢者向けメニュー
・ウーバーイーツなどのスマホ向け宅配サービスを導入拡大

上の3点これまさに新たなテーマの3つに沿ってますよね!
有言実行とはまさにこのこと・・・恐ろしい吉野家HD・・・
実はこれP&Gから来たマーケターが打ち出した案だそうです。

コア&モア:既存のターゲット(コア)はそのままに新たなターゲット(モア)を取り込む

吉野家のブランドを最大限に活かした戦略ですね・・・


もし自分がCMOだったら?

現在はコロナウイルスの影響で業績悪化しているようですが、IR情報を見る限りは牛丼事業はそこまで致命的な赤字ではないようです。
しかしながらこの先どうなるのかは誰にも読めないので、打開策を考えていきたいと思います。

あなたが考える打ち手は何か?
朝昼夜のメニューは既存にあるので、14時~17時を狙ったカフェドリンクメニュー追加

競合と比較したときの差別化ポイントは何か
・コアタイム以外の収益確保
・滞在時間を長くする

ターゲットは誰で、その人のどんな課題を解決するのか?
・食後、時間に余裕のある人がゆっくりしたい人
・食後、少し作業をしたいサラリーマン
・長居するのに店を移動したくない人

マーケティングミックスで工夫する点はなにか?
価格 牛丼のように低価格で提供
広告 チープなイメージを演出      

収益インパクトはどれくらい出せそうか?

カフェドリンク200円を注文する人が利用客の10%の見込みで全体の客単価20円アップすると仮定
さらにはコアタイム以外で訪れる客も考慮して客単価5%UP

最後に

打開策がなんとも苦し紛れではありましたが、ランチタイム後は人が少ないイメージだったのでカフェメニューの提案をしてみました。
発送としては前回のマクドナルドのマックカフェをイメージしました

これは感想ですが、「なぜ事業がうまくいったか」はSTPでポジショニングマップを作れば明らかになったので頭に入ってきやすかったです。

この調子で次もトレースしていきます!
ありがとうございました!


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