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駅伝

駅伝に参加するようになって丸2年。趣味といえるほど定着も継続も出来ていないけど、大事な節目行事になっている。12月の駅伝が終わるとじわり広がる年の瀬感、良い年であったなと思い返しながら身辺整理がしたくなる。

今回は「無傷で完走」という、とても低い目標設定で挑むことにした。立て続けに寝込んだので練習0回、ぶっつけ本番になってしまったからだ。怪我は出来ないし、また熱を出すわけにはいかない。走る代わりに、ビタミンやプロテインなど最低限の栄養摂取と、うがい手洗い冷やさないなどの体調管理、ストレッチに気を配って迎えた今日。

朝8:30皇居集合。晴れているけどひたすら寒い。ユニクロのブロックテックに救われつつも、足元のアスファルトにどんどん熱を奪われる。後で走りながら気づいたけど、コースの日陰部分、広範囲ででかい霜柱が立っていた…寒いはずだよ!

皇居のランニングコースのいいところは景色。緑が多くて、この時期は大輪の椿がたくさん咲いていてきれい。

登り坂もあるけど、登った分だけ下りもある。
下り坂は後半。目の前が急に開けて空がひろくなり、あと少しで終わると安堵するポイント。

左手に江戸時代の城の名残、右手に都会のビル群。時代の境目を走っているような感覚が好き。いまがいつで私が何者なのか、一瞬わからなくなって、心が静まる感じがする。

寒くて寒くて歯の根が合わなくなり、もうとにかく動きたいというタイミングでタスキを受け取った。楽しく最後まで走ろうと思ってゆっくりめのペースで進む。追い抜かれても気にせず、焦らず。寝不足で眠すぎたので、走って目さまそうくらいのかなりゆるい状態で走れたのが逆によかったかも。やってやろう!とか、がんばろう!とか、気合は大事だけど、力が入りすぎている方が疲れる。力を抜くのって、力を入れるより難しい。

半分くらいまで走ってやっと身体があったまってきた。手足の指先までちゃんと血が通った感じ。いつもだったらゼーハーつらい後半も、鼻歌歌えるくらいのご機嫌さで走れて、無事タスキを渡すことが出来た。ゆっくり走ったので、普段より5分程オーバー。

走るのが好きか嫌いかといわれたら、大好きではない。音楽を聴きながらゆっくり歩いたり軽めに走ったりするのは楽しい。ジムのランニングマシンは続かない。景色や季節を目で楽しく追いながら、走れそうなら走るし、歩きたければ歩く。運動というより、気分転換の散歩に感覚が近い。ただでさえ運動音痴なのだから、プレッシャーに走らされるくらいなら走らない。

駅伝は、ストイックさのないチームメンバーだから続けていられるのだろうな、と思う。皆一様に走るのは好き、だけどチームの数字には興味がなく、前回の自己タイムと比較してどうだったかを見るだけのゆるめの集まり。目的は完走とその後の宴会。ありがたい限り。

もしかしたらだけど、走るより、タヒチアンダンスの基礎練習の方がきついかもしれない。もしかしたら、この2ヵ月でちょっとだけ体力がついたかもしれない。体感で得られた、ほんの少しの自信と希望。
久しぶりにピザなど食べて爆睡した。



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