無題
透き通った冷たい風が
金色の月の上を瞬いて
遠い遠い思い出の
涙のような雪を運んでくるのです
私たちは透明のエレベーターに乗って
上空へと舞い上がり
遥か頭上から
水色の街を見下ろすでしょう
小兎のように揺れる灯りを見て
胸の中にほんのすこしの後悔や
ため息のような安堵
手の届かない憧れを抱くのでしょう
もう誰も訪れることの無い
物語の中の風景を
優しく儚く抱きしめて
私たちは今夜
夢の中で自由に踊るのです
月の雫が溢れる前に
もう眠りましょう
さあおやすみ
詩を埋めています。
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