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無題

冬の眩暈
冷たい空気に肌が驚いて
脳は動きを止める


一瞬の暗転
のち白い世界への転進
しらしらと雪は降りゆく


積もるもののなかに見える
あの光はなんだ
停止した秒の奥へと
柔らかく延びる白昼夢

通りすぎるカラスに気をとられて
その時は過ぎてしまった
目を凝らしても
視点は拡散して届かない


けれど私は確かに見たのです
彼方から送られた信号を
緩やかな眩暈のなかで

歌詞にならない詩を載せています。詩の供養。

楽しい気持ちでサポートいただけたらひじょうにありがたくうれしいです