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J2リーグ第11節 レノファ山口FC vs ツエーゲン金沢 振り返り (簡易版)

J2リーグ第11節 レノファ山口FC vs ツエーゲン金沢の試合は0-2でツエーゲン金沢の勝利となりました。今回はその試合の振り返りとなりますが,簡易版とさせてください。試合を見ながら気づいたことを箇条書きスタイルで書いていく形とします。

前回の試合の振り返りはこちらです。


前半

・山口は前節と同じ4-2-3-1,金沢は4-4-2
・金沢は自分の前にいる選手を,マンマークで捕まえる守備
・金沢の前に食いついてくる守備の裏を三幸→工藤でつけている(7分と12分)
・クルーニーもここまで下がってきて守備するのか(13分)金沢の選手のハードワークは相当。
・右SHの清原がかなり中にポジションを取っている→両SHは結構中に絞る4-2-2-2気味なのかも。
・29分〜31分立て続けに大ピンチ。特に30分10秒ぐらいからのピンチになりかけたシーンは,この後の1失点目の形と似てる。
・三幸さすがのディフェンス(36分)



後半

・49分の失点シーンは,菊池のミスはミスだけどその前にもっと何かできたのではないかな・・・まず,金沢の廣井のパス長谷川のポジショニングが素晴らしかったことは間違いないです。それから,清原の立ち位置によって川井が長谷川にアプローチできませんでした。ただ,状況的には川井は清原を捨てて長谷川にアプローチをして,クロスをあげさせない,他はスライドで対応が良かったのかもしれません。廣井に佐々木匠が少しでも制限をかけられたらより良かったですかね。

→金沢にうまく攻められて,それに対応できなかった山口という得点シーンだったと思います。つまり,個人レベルの話ではないかなと。もちろん最後クリアできていればという事ではあるのですが。

・金沢とのリターンマッチを考えたときに,64分13秒ごろのボールの運び方は覚えておきたいです。自分より前にいる人に対して強くアプローチにくる相手には,こうやって三幸をフリーにさせてあげることが効果的だと思います。ドストンから佐々木匠にパスが出ましたが,この時佐々木は後ろから相手にマークされています。この状況で佐々木がドストンからボールを受けても,マークされてしまっているので,佐々木が何かをするのは難しいでしょう。しかし,横にいる三幸の所にはスペースがあります。ですから,佐々木からワンタッチで三幸にパスが出れば,三幸は前向きにボールを受けることができて,かつ佐々木をマークしていたボランチの選手を置き去りにすることもできます。
これは金沢のような相手には効果的だと思います。(川崎が鹿島相手にボールを運ぶ時もよくこの形が見られます。)

・2失点目で気になったのは,失点のきっかけになった山口が自分たちのボールを失った場面です(74分46秒あたりから)。このプレーの直前山口は3-1-4-2にフォーメーションを変えました。ですから,山口のビルドアップ時は後ろ3人に対して金沢のFW2人というように数的優位ができています。変更前の4-1-2-3では,山口がCB2人に対して金沢のFWが2人と数的同数なので,ビルドアップを楽にするためにアンカーの三幸がディフェンスラインに下りて,3枚でビルドアップをする形を何回か見せていました。

このシーンでは,後ろが3枚であるにも関わらず,フォーメーションの変更直後ということもあってか三幸がディフェンスラインに下りてしまいました。これによって金沢のFW2人に対して三幸と菊池がプレスを受けやすい形になってしまっています。この時にサイドに開いているドストンがもう少し前方にポジションを取ってくれていれば,まだ良かったのですが,ドストンも三幸の真横に立っている状況です。金沢の加藤が,三幸からドストンへの2度追いをしやすいような形を自分たちで作り出してしまいました。結果的に三幸からドストンに出たパスを2度追いした加藤にカットされて,左サイドにボールを運ばれてスローインそして失点となってしまいました。奪われ方が非常にもったいない失点だったと思います。



総括

全体としてみたら,どっちが勝ってもおかしくないような試合だったと思います。前半に先に点を取れていればという感じでしたが,先に点を奪った金沢が勝利に値したとも思います。山口の課題は先制された試合でどうやって勝ち点を拾うかでしょう。先制されると攻撃をするためにフォーメーションを変えることがよくありますが,変更して形を整理しているところでもったいない失点が生まれたり,少し焦りが見えるようなプレーでチャンスをふいにしたりしてしまっていると思います。

全ての試合で先制できるわけではないので,先制されてもしぶとく戦って勝ち点を拾っていくことが上位に浮上するためには不可欠です。去年のホームヴェルディ戦のような試合もできるわけですから,逆転勝ちにも期待していきたいと思います。


*文中敬称略


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