演劇について

以前、趣味について書いたと思います。その中の「演劇」について深く考察してみたいと思います。

一口に演劇と申してもいろいろありますね。役者だったり、裏方だったりと様々役回りがあります。大学4年間いた中で様々やってきました。役者を始め、音響、大道具、小道具、演出、照明。

やっていて楽しいのはやはり役者なんですよね。研究が止まらない。とにかく役になりきろうとする。多分いろいろ反論はあるかと思います。なりきるのではなく演じる方もいらっしゃれば、その役になりきってしまわれる方様々いらっしゃると思います。向き不向きあると思われますが、わりと自分は不向きな人間よりだったんだとつくづく思います。演じるための引き出しが大きい引き出し一つしかない。要は細かい引き出しがないんですね。こうあるべきという固定概念に縛られた考え方になってしまう訳です。自由な発想が縛られる訳で。でもその限られた脳みその中でどれだけ演出の考えるところに一致させていくかがまた楽しいのかもしれません。

次に音響。音響って意外と大変なところもあるもので、タイミングを見計らってやるのですから1度きりの勝負な訳です。一度やったのはミュートになった状態で音響をならしてしまった訳ですね。そりゃもちろん音も鳴りません。だから気が抜けないさなかにやらなければならないわけです。でもやってて楽しかったのって公演する前に音を準備するんです。その音を加工するのが楽しかったりするんですね。ゲシュタルト崩壊が始まったりしますけど、いかに自分の回答と付き合わせていくかが楽しかったりするものなんです。必要な音をたくさん集めるのでどの音楽ファイルが採用だったか忘れるのがつきものです。

大道具。舞台でお客様が見ていていかに物語のイメージを作れるかが問われるのが舞台装置であり、大道具だと思います。大きい道具を作るのって容易じゃないんですよね。設計してイメージ通りの色に出来るか、限られた予算内に押さえつつという無理難題がくっついてくるわけです。そこに折り合いをどう付けていくかどう代用するかを考えなければなりません。

小道具。レジを作ったことありますね。印象深いもので。黄色に印刷した上を設計した段ボールに貼り付けていく。それがまた作る工程が楽しいのでそうしてしまっている現状があります。買えばどうとでもなる、けど予算がない。ならば作ってしまおうという算段です。

演出。やったけどなかなか難しい。役者同様、脳みそには大きい引き出し1つしかありません。だからこそ、どれだけお客様に楽しんでもらうかを考えなければなりません。役者が考えてきた動き、動作を生かすか、どう採用して改良していくかが問われます。だからこそ、役者の動きを採用したくなる。それでまた難易度が一段と上がり役者陣が汗をかいて答えを作ってくるわけですから演出と言うのはこれ如何にとお客様に見せるためのプランを構成しているわけです。否定出来ない人間なので全部採用という答えにたまにたどり着いてしまうこともありました。(1度きり)

様々書いてみましたがこれ以上に大変だって思います。労力をさくわけですから。演劇って一筋縄に行かないから楽しいんだって思います。だからこそ、たくさんの方に見て刺激を受けてほしいと思います。目が肥えていろんなのを見たくなります。その結果ドンドンとレベルが上がっていくのかなと思います。

演劇って人間が関わるドラマだと思っています。楽しいんです。内輪の人間も楽しいですが、観る側もとても楽しいんです。内側だからでしょーって言われても仕方がないですが、観てもらうだけでも価値観が広がると思います。本を読むように溢れる感情を押さえられない。映画と違って生の映像を観るわけですから感情の訴え方が違います。だからこそ演劇なんだって思います。

今でもこうして演劇を打てる環境にいる自分が幸せに感じます。函館での演劇がもっともっと盛り上がっていくことを祈願して終にいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?