火葬
ぼくらは暖かいのになぜ冷たさを想うのだろう
シャンプーの匂いを
無機物の関節
あの子はもう猿ではないけれど
若葉になって帰ってきたよ
斜め上から世界を見てる
伸びた爪先未練を捨てる
繋ぎ止められたアメジスト
夏生まれではない、わたしの
吐き気を催す美しさ
あなたの一部であって
世界の全てでもある
緑を描くとき、オレンジを混ぜるんです
油にあなたの爪を入れて火を入れていました
(詩を書くノートに読みかけの小説が挟んであって、小説にペンが挟まっている)
しおり、しおれ、た花、死のおり
メモをしていたのだけど、ここに書けない追い目が生まれてしまいました
色とりどりのアトリビュートだけど
わたしには何一つとして残りません
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