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香高が香茸(こうたけ)を食する

●コラム風英堂=香高が香茸(こうたけ)を食する

<きのこの山>と<たけのこの里>と言う菓子があるようだが、生憎食べたことが無い。「どれだけ好きか?」を調査し、47都道府県ごとに分析する企画がスタートしたが、つくづく平和な民族だと実感する。漢字で書くとキノコは<茸>、タケノコは<筍>と似ているが、茸は秋、筍は春が旬になる。

コープニュース編集主幹の田中陽子さんが、FBで茸について書いていた。
❖舞茸を食べそびれる秋を憂いて、寂しさゆえに新しいキノコに飛びつきました。キノコは大好きですが、マツタケもキノコなのに、あまりにも高価なので理不尽だと思ってきました。キノコじゃん、みんな。名前も姿も初めて知って食べてみたい衝動を抑えきれず…マツタケより香りも味もよいと聞けば試さないわけにはいきません。外見は黒っぽい色とささくれた表面、カサの内側がイノシシの毛並みのような感じだが、❖

その名前を<香茸>と言う。そうなると食べて見たくなるのが人情だが、手に入れる術は無い。我が友人は帰国の度に美味しいワインと料理、会話の会を催してくれたのに、春の帰国後は全く相手にしてくれない。半年経ってやっと密にならない程度で開催してくれた。その趣向は何とも憎々しいぐらい肉々しいばかりで、生肉もあり、さらに香茸が付け合わせになっていた。持つべきものは良き友人だ。

色や見掛けはともかく、味は優しく歯応えも良い、まるで<香高>のようではないか。だが、茹でると香りが半減するので、食べ慣れた方は生のまま料理する人も多いようだ。だが<香高>を生で食べると中毒症状を起こすようなので、様々な調理法で食して欲しい。その香高ならぬ香茸を検索すると、こう書いてある。

・コウタケは、ごく一部の山にしか生えない貴重な天然キノコ。一般的には下処理をして料理に使われます。香茸はマツと広葉樹の混生林に生えます。1年のうちでたった1週間程度。その場所が分かっていても、収穫のタイミングを外したり、先客に採られてしまっていたらもう会えません。知る人ぞ知る幻のキノコと言われる。
・生食では中毒するため、コウタケを醤油の香りのまま食することはできない。しかしそのlことに対する苦情を聞いたことがない。加熱調理すれば、独特な柔らかく、かつ厚みのある風味、苦みを伴った旨味が発揮されるようになる。
・炊き込みご飯では、電気釜で炊いても炭火で釜で炊いたような旨味が加わることになる。さっと炭火であぶれば、その苦みが日本酒にとてもよく合う。少し酔いが回れば、あぶったものを日本酒の入った器に入れ、そのまま燗をつける。
・そしてその香りと味の、深く、繊細で、野趣のあふれる世界へ浸りこんでゆけばよい。その時、消えたはずの爽やかな醤油の香りが、イメージとして生き、明確なアクセントをつけているから不思議である。黒という色彩もまた心理的な影響を増幅させているかもしれない。


やはり、香高堂の味わいではないか!


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