見出し画像

ミラノデザインウィークとハノーバーメッセを取材しました

山根博士の「スマホ取材の裏側」Vol.53(2018年5月13日)
年間230日を海外取材に費やす”携帯電話研究家"の1週間の行動記録
今年もミラノへ!そしてドイツのハノーバメッセは初取材でした
出張ラッシュで更新が久しぶりに。今回のネタは4つです。

[1]今年もミラノサローネ---コネクテッドがだいぶやってきた
[2]ファーウェイのミラノ体験館へ---シェア自転車でラクラク移動
[3]ハノーバメッセは大盛況---モノづくりを支える産業展示
[4]ミラノとドイツのマックはいいぞ---電源あり、深夜もやってる

[1]今年もミラノサローネ---コネクテッドがだいぶやってきた

毎年4月はミラノへ。ミラノサローネ(ミラノデザインウィーク)取材です。今年は二日目から現地入り。ミラノのホテルは毎年上がっていて、今年は去年泊まった安めの宿も取れず。「Airbnbにすればいいのに」とよく言われますが、仕事ではあまり使いたくありません。以前まさにミラノでAirbnbの宿へ行ったら別のところへ移動させられました。なのでもうイヤ。

さて朝にミラノについて空港でちょっとお仕事。それから移動して市内でSIM買ったりいろいろやってたらお昼を過ぎてしまいました。なので初日は数時間しか回れず。Breraエリアのパナソニック、B&O、ランドローバー、Bytonあたりをチェック。Bytonのコネクテッドカーはダッシュボード全体が
横に長いディスプレイ。顔認識でドアロック解除から室内空間のカスタマイズまでできてしまいます。このようにメーカーがコンセプト製品を出す展示もあります。モノのデザインって枠を超えて、人間の都市生活をデザインするってことですね。

二日目は展示会場のミラノサローネへ。とにかく広くて全部は回れません。自分は家具を見るのではなくコネクテッドなどIT関連の製品やブースをチェック。今年はキッチンウェアのゾーンがあったため、家電メーカーがほとんど出展していました。サムスン、ボッシュ、シーメンス、ミーレなどなど、展示内容はキッチンを中心としながらのスマートホーム。このあたりの展示はIT系の展示会とそう変わりません。ただし高級キッチン家電(非コネクテッド)もあるあたりがサローネならです。

なおバス・トイレタリーのゾーンも周ってみたのですが、こちらはIT系の製品は皆無。某社の人は「スマートミラーって必要性ありますか?」と言っていましたが、たしかにテクノロジー優先なだけの製品はここでは出しても意味がないのでしょう。逆に言えばスマートキッチンは確実に実用性のあるものになりつつあるわけです。ただし家電の買い替えはそう頻繁ではありませんから、一般家屋への普及はまだまだ先になるでしょう。家電付き住居が増えないことには、スマートホームの普及はなかなか進まないのかなあと思うところ。

三日目は再びミラノ市内。スフォルツェスコ城あたりを回りつつ、Tortna地区へ。自動車を見にきたというわけではないのですが、この日はMINIのVision Next 100 Conceptなどを見たり。やはり車とデザインは相性がいいということでしょうね。スマートフォンはサイズが小さいですし、将来は今の形のスマートフォンはなくなっているでしょう。とはいえ「手のひらに乗るデバイス」がデザイナーの実験場になる日が来てほしいものです。

そして四日目、五日目はSuperStudioやBASEのあるトルトーナ地区へ。ここは見どころが多く、それぞれの場所に多数の企業が集まっています。時間がないときはここを回るだけでもミラノデザインウィークのポイントをチェックできるかなと。

実はミラノは勉強にはなるものの、今年は上旬にパリにも行ったおかげで旅費が足りず。ミラノ関連の記事はおいおいいくつか書いていくものの、赤字は解消できません。ホテルも1泊2万円。来年はミラノに行くにしても1泊2日でこのトルトーナだけ回ろうかなあとも考えています。しかしそう考えると、「勉強」ってお金かかるものなのですよね。

そして五日目は夜に空港に向かってドイツ・ケルンへ。今回はこのあとハノーバー・メッセ&CeMAT取材ですぐに帰国できないのでした。

[2]ファーウェイのミラノ体験館へ---シェア自転車でラクラク移動

ミラノにオープンしたファーウェイの体験館へ行ってきました。場所はやや郊外ですが、新しくできたショッピングモールの中に入っているとのこと。電車やトラムでの移動も考えましたが、今回のミラノはシェア自転車サービスの「BikeMe」を使っていたので、がんばって自転車で行くことに。

ここから先は

3,089字 / 4画像

¥ 250

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?