見出し画像

山根博士の「スマホ取材の裏側」2017/09/30(vol.24)

《目次》
[1]ITU Telecom World 2017取材
---今年の”アフリカ巡業”も楽しかった
[2]Galaxy Note8の開発者へインタビュー
---早く欲しいよNote8
[3]サンフランシスコのミッションを歩く
---ちょい危ないようで楽しい街
[4]不摂生で久しぶりに1日ダウン
---入院直前から無事生還
=========================
仕事のまとめなどはBlogで更新中
[Blog] 山根康宏のモバイルネタ
YouTubeチャンネル登録お願いします
[YouTube] 携帯電話研究家山根康宏=========================

[1]ITU Telecom World 2017取材
---今年の”アフリカ巡業”も楽しかった

9月25日は釜山で開催されたITU Telecom World 2017を取材してきました。昨年はバンコク開催。開催国のICT関連展示も多いのでアジア開催だと5Gの進捗やIoT関連などで身近に感じられる出展も多く見ることが出来ます。今回は韓国ですから5Gやスマートシティー関連の展示も豊富。特に釜山はスマートシティーのモデル都市として政府主導でスマート化を進めています。VIP向けに釜山市内のツアーがあったようで、参加したかったところ。

また国連関連のイベントなので、アフリカなど新興国のデジタルデバイド解消やスマート化についての展示やカンファレンスが多く開催されます。普段アフリカにはなかなかいけませんから、ここに来るだけでアフリカの最新動向を見ることができるわけです。まあ各国のブースは投資を呼び込むものが多いのですが、サイエンスパークなどインフラをしっかり整備している現状が垣間見れます。

今回ざっとまわった国のブースはカメルーン、ジンバブエ、アゼルバイジャン、セネガル、マラウィ、ガボン、ルワンダ、モザンビーク、シエラレオネ、ナイジェリア、イラン、サウスアフリカ、ベニンなど。初日だったのでイベントが多く、ブースはもぬけの殻のところもありましたし、資料全く無し、なんてブースも。まあそれでも簡単に話を聞けただけでも収穫になります。

以前よりも目立っていたのが、センサーを使った農業のIoT化。どこの国もGSM回線を使っていますが、やはり電力供給に難点あり。すでに4Gの導入が進んでいることもあって、NB-IoTの導入を考えているという話しが普通に聞かれました。あらゆるものが繋がるIoTですが、実はアフリカの農地などIT不毛の地への導入はかなり効果があるでしょうね。まあそんな話を聞けるのもTelecom Worldの楽しい点です。

一方韓国はキャリア2社が5Gのアピール合戦。テスト電波を飛ばしてデモを行っていました。ちなみにここで目立つのがインテルの端末(UE)。インテルはWiMAXが失敗したことで5Gで猛烈に攻勢をかけています。WiMAXが失敗したことで5Gの開発にフォーカスしています。平昌オリンピックを前に、この2キャリアが5Gで何を見せてくれるか期待されていますが、VRではまだユーザーが自然体でバーチャルな体験をできるソリューションが出てきていないのが辛い所か。既存のVRヘッドセットはまだまだ使いにくいものです。

韓国はスタートアップ系の企業も大量出展。国としてのICT政策をそのまま見られます。一方日本ブースはいつまでたっても「和」とかで攻めようとするのか...今回は時間もなく、日本ブースは遠目で見るだけ。出展も3-4社と寂しいものでした(韓国スタートアップは100社以上)。なお韓国企業のネタはいくつか記事に書いていく予定です。E Cup(3Dワイヤレス充電)はすでにITmediaに書いたところ。

ここから先は

4,231字 / 10画像

¥ 250

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?