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山根博士の「スマホ取材の裏側」2017/12/01(vol.33)

《目次》
[1]急遽深センに飛んでGioneeの発表会に出席
---一気に8機種のシネマディスプレイモデルを発表
[2]カシオがG'z EYEを香港でも発表
---タフネスカメラは香港で受けるか?
[3]北京で故宮の初観光
---20年目にして初めて訪問
[4]王府井のリーズナブルなホテルに宿泊
---中心部は便利、次回からここにしようか
[5]TrueのSIM、中国でイマイチ
---アジア完璧なSIMのはずがEDGE接続
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[1]急遽深センに飛んでGioneeの発表会に出席
---一気に8機種のシネマディスプレイモデルを発表

11月26日は深センで中国のスマートフォンメーカー、Gionee(金立)の新製品発表会がありました。発表会を知ったのは1週間前のことで、北京から急遽深センへ飛ぶことに。すでに東京-北京往復の航空券を買った直後でしたが、8機種が発表される大きなイベントということで復路を捨てて深セン入りしたのです。なお旅程の都合で北京→香港と飛び、香港空港からタクシーとバス(ファンガン越え)で深夜に深センへ。ホテルに入ったのはAM2時過ぎ、就寝できたのは3時すぎでした。

発表会はTV局のスタジオで行われた関係もあり、TV局と合同で行ったようです。そのため途中でCMが入るというちょっと不思議なイベントでした。放送はTaobaoのストリーミングサービスで生中継が行われましたが、グローバル向け発表会を兼ねたこともあってか、派手なショーは無く製品説明が中心のイベントでした。

新製品の柱は4カメラ搭載のS11S。フロントが2000万+800万画素、リアが1600万+800万画素と、完全にセルフィーを意識した製品です。5月のS10の後継機になります。ちなみに5月のモデルは「S10」「S10B」「S10C」と下位モデルには「B」「C」を付けていました。しかし区別がわかりにくかったのか、今回は「S11S」「S11」そして「S11 Lite」という型番になっています。S11SとS11の差をうまく消費者にアピールできるといいのですけどね...素直に「S11 Pro」にしたほうがいいようにも思えますが、このあたり型番戦略に関してはすっきりしません。

この他、ハイエンド&高級モデルの「M7 Plus」も発表になりましたが、こちらでPlusを使っているので、S11には付けたくなかったのかもしれません。派生モデルは「M7」「M7 Power」「M7 mini」と合計4モデルありますが、これもややわかりにくいところ。

発表会は中国語で行われたのですが、実際に発表されたモデルは事前に配布された資料とは異なり、高容量バッテリーを搭載した「金鋼3」が紹介されるなど、ちぐはぐな感じ。ストリーミング放送は中国国内向けですから、中国向けの新製品が発表会では紹介されたということでしょうか。でもタッチ&トライコーナーに置いてあったモデルも中国向け(つまり発表会で発表されたモデルで、資料とは異なる)でした。

今回の全モデルはディスプレイのアスペクト比が18:9。Gioneeはこの冬に全てのモデルのディスプレイ形状を入れ替えたわけです。中堅どころで他社のハイエンド機に相当するモデルが無いこともあり、柔軟にラインナップの一新もできるのでしょう。老舗メーカーながらもこのあたりの動きの速さはさすが、というか周りのメーカーの動きを見てここで躊躇している場合ではないという危機感もあったのでしょう。

ということで今回のGioneeの新製品発表会は、アグレッシブな新製品の投入というよりも、製品のフルモデルチェンジという意味合いが強いと感じました。S11SはS10よりもカメラが強化されると思ったのですが、スペック上は同等の物を搭載していますし。それでもトレンドに乗り遅れまいと大量の新機種を投入する動きは評価できます。

Gioneeは毎年MWCでも新製品発表会を行っているので、来年2月のバルセロナではS11Sのカメラ強化モデルなどが見られるのかもしれません。最近はインド市場を果敢に攻めているので、セルフィースマートフォンのさらなる進化をぜひとも見たいところです。

[2]カシオがG'z EYEを香港でも発表
---タフネスカメラは香港で受けるか?

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