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GPD WIN2の開発者直撃やAQUOS R2発表会取材

山根博士の「スマホ取材の裏側」Vol.55(2018年5月27日)
年間230日を海外取材に費やす”携帯電話研究家"の1週間の行動記録
5月は日本に長期滞在、連日取材に追われた第二週目のお話し

[1]Japan IT Weekでモバイル取材---GPDにLTE搭載の可否を直撃
[2]シャープの発表会が良かった---鴻海効果か、AQUOS R2も悪くない
[3]ZenPower Max購入でお仕事が楽に‐‐‐PDでMateBookも充電可
[4]ThinkiPad X220を引っ張り出す‐‐‐キーボード快適で仕事はかどる

[1]Japan IT Weekでモバイル取材---GPDにLTE搭載の可否を直撃

東京ビッグサイトへ今月も行ってきました。今回はJapanIT Weekの取材です。あまりモバイル系関係者は取材に行かないようですが、私も先月の香港トレードショーで知り合った数社が出るというので行ってみることに。またIoT関連も複数社が出展しているので情報収集も兼ねての訪問でした。

モバイル関連の展示ゾーンは通路二本程度で、大半が中国企業ゾーン。日系で出ているのはわずかでした。まあもはやこの手の展示ができるのは中国企業ばかりってことなのでしょう。韓国だとまだ地場メーカーがかなりがんばっていますが、日本企業が目指しているのは別の方向なのでしょうね。

とはいえモノづくりムーブメントが一部で盛り上がっているので、いずれここの展示も日本ならではのアイディア製品であふれるようになるのでしょうか?

ということで特に期待せず訪問したのですが、深センのGPDが出展してるのを発見(下調べしていなかった)。さっそくGPD PocketやGPD WIN2へのLTE搭載の可否を質問してみました。そのあたりはEngadgetに記事を書きましたがセルラー系モデムの搭載は一切考えていないそうです。バッテリーやアンテナ設計のあたりで難しいのでしょうかね。うーん残念。

電子ペーパーディスプレイのタブレットを出しているONYXでは改めてスマートフォン開発の以降を確認。社長も来ていましたが「やりますよ」とのこと。これには大いに期待したいですね。電子ペーパーなので表示はあまり期待できないとなると、ブックリーダー兼モバイルルーターなんて製品の方向もあるかも。どんな製品になるか楽しみです。

さてIoT系はファーウェイがNB-IoTをパートナー企業と共に出展。先月の次世代モバイル通信展にSigfoxを出していた企業もここではNB-IoTで出ていました。国内のNB-IoTはまだこれからですが、世界的にはセルラー系がじわじわ伸びています。日本の状況も早いうちに変わりそうです。とはいえ最終的には通信方式が何であるかではなく、どこでどんなデータを取得するか、そちらが重要になって行くでしょう。

またPHSでおなじみのエイビットへも。ここは端末姫こと神田さんがいらっしゃる会社ですが、今回は説明員として毎日ブースに滞在されていました。LoRaを使った災害対応キットやら、LPWA関連の展示がなかなか面白いところ。実際にセンサーのキットが販売されていて、100万円以下でLoRaを我が家に設置可能。また試作機という(私は初見の)TD端末も展示されていました。身近な方の会社でLPWAをやられていると、関連情報をいろいろと聞けるので助かります。

さらにはEnOceanもブースを出していて、LPWA系は意外な掘り出し物にも出会えました。札幌でのトイレの空き室ソリューションなど日本での実例も見ることができました。自己発電や太陽電池程度の小型電力で動くだけに、EnOceanは今後の展開が面白いところ。5G時代だからこそLPWAは様々なソリューションが花開きそうです。

Japan IT Weekは東京ビッグサイトの東西のほぼ全ホールを使う大規模なイベントですが、大半はソリューション。でもモノの展示もそこそこあるので来年もタイミングが合えば取材してみたいところですね。

[2]シャープの発表会が良かった---鴻海効果か、AQUOS R2も悪くない

シャープの新製品「AQUOS R2」の発表会に出席しました。個人的にはシャープは特に注目はしていません。しかし昨年発表会の動画記事を作ったところかなりのアクセスがあり、改めて日本人の注目が高いことを認識したのです。ということで5月の日本滞在はシャープの発表会に合わせてスケジュールを組んだほどです。

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